大きなことから小さなことまで、妊娠すると体にはさまざまな変化があらわれるものです。初めての妊娠であれば、そのどれもが新しい経験。新米のプレママの中には、こうした変化に不安をおぼえる人もいることでしょう。
その中でも、特に不安になってしまうのが、胸にあらわれる急な痛みや張りといった変化ですよね。今回は、妊娠初期のこうした変化の原因とその対処法についてお伝えしましょう。
妊娠初期の胸の痛み、これって何?!
妊娠すると、胸や乳房には多くの変化や、それに伴う症状が出てきます。痛みや張りも、そのひとつ。
その理由は、妊娠初期に多く分泌されるプロゲステロンというホルモンにあります。プロゲステロンといえば、生理前に分泌が盛んになるホルモンですね。便秘やイライラ、肌荒れといった生理前特有の不快な症状を引き起こすことでも有名です。
そのプロゲステロンは、乳腺の発達を促す役割も持っています。そのため、妊娠初期にプロゲステロンが増えると、乳腺が発達することによって胸が痛んだり、大きく張ったりするのです。
乳腺の発達による胸の痛みや張りには、もちろん個人差があります。軽くチクチクする程度という人から、胸の奥がズキズキするという人、寝返りするたびに痛む人など、本当にさまざま。また、痛みのほかにも、かゆみ、乳頭に白っぽいカスが付着している、乳輪にブツブツができるといった症状があらわれることもあります。
胸の変化や痛みがある時にやってはいけないこと
こうした症状は、妊娠によるホルモンの変化が原因で起こることです。急激な変化に戸惑うプレママも多いでしょうが、自然なことですから、あまり心配しすぎないようにしましょう。
どうしても痛みが気になってしまう時は、冷えピタシートなどを貼ってしのいだり、締めつけ感の少ない、大きめのマタニティブラをつけたりするようにしましょう。
マタニティブラは、寝る時もつけるようにすると乳房の揺れや寝返りによる痛みを予防することができますし、パジャマと皮膚との摩擦を抑えるため、かゆみの予防にも役立ちます。
それでも痛みが強くて不安な場合は、健診の際に医師や助産師に対処法を相談してみましょう。
痛みや張りがある時は、自己流でのマッサージは厳禁です。
また、乳頭にカスのようなものがある、乳輪にブツブツがある場合も、無理に取らないこと。こうした行為は症状を悪化させるだけでなく、子宮を収縮させてしまう恐れがありますから、注意しましょうね。
妊娠初期には、さまざまな変化が急激にあらわれて、不安になるプレママも多いものです。胸の痛みがあると「もしかして悪い病気かも?」なんて考えてしまいがちですが、痛みがあるのは乳腺が順調に発達している証拠でもあります。赤ちゃんを迎えるための準備だと前向きに考えて、必要以上に不安にならないようにしましょう。