妊娠初期は、ホルモンの影響で胸に張りや痛みが出てくることも多くあります。
こうした症状は、ホルモンの分泌が落ち着いてくる妊娠中期にはおさまってくと言われています。
しかし、一方で妊娠中期になると、乳腺の発達とは違った胸の痛みを感じるというプレママもいるようです。この痛みの原因には、どのようなものが考えられるのでしょうか?
この痛みは胸のハリじゃない?!
ホルモンの影響で胸に痛みや張りがあらわれる時は、ズキズキと感じたり、胸の表面が熱くなって痛んだりすることが多くあります。
しかし、それとは違って、妊娠中期頃からは、胸にしびれるような痛みを感じたり、肋骨から背中にかけてずチクチクとする、みぞおちのあたりがピリピリと引きつるように痛い、といった症状を訴えるプレママがいます。中には、我慢できないほどの激痛を訴える人もいるのだとか。
こうした痛みの原因として考えられるのが、肋間神経痛。
妊娠中期になり、だんだんと子宮が大きくなってくると、内蔵とともに肋間神経も圧迫されて、痛みが生じやすくなります。また、姿勢が悪くなったり、運動不足になったりする妊娠中の急な運動、咳、大声を出すと言った行為でも、肋間神経痛を誘発することがあるほか、ストレスなども原因のひとつであるようです。
妊娠中の胸の痛みが全て肋間神経痛というわけではありませんが、最近では肋間神経痛にかかる妊婦も増えていると言われています。
妊娠中の肋間神経痛、対処法と予防法は?
あまりにも痛みがひどいようであれば、整形外科などで診てもらうのが第一です。
自分では肋間神経痛だと思っていても、実は骨にヒビが入っていた、ということも考えられますから、必ず妊娠中であることを告げた上で受診するようにしましょう。
また、妊娠中でも使える湿布を利用するのもひとつの方法です。
その際は、インドメタシン、ケトプロフェン、ボルタレンといった胎児に影響を与える可能性のある成分が含まれていないものを選ぶことが大切。心配な場合は、産院などで相談して湿布を処方してもらうか、薬局で薬剤師に相談して購入するようにしましょう。
痛みを感じる時は、シムスの体位など心地良いと感じる姿勢で休み、心身共にリラックスするよう心がけるといいようです。そして、体調の良い時は体をひねるような動きを加えたストレッチや、マタニティスイミング、マタニティヨガなどで体の柔軟性を保つことが、肋間神経痛の予防につながります。
適度に体を動かすとともに、普段から姿勢を正しくする、ストレスを溜めないといったことに注意して過ごしましょう。