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乳糖不耐症の赤ちゃんは離乳食をどうすればいい?

乳糖不耐症の赤ちゃんは離乳食をどうすればいい?

赤ちゃんの中には、乳糖不耐症で乳糖という乳に含まれる糖類を分解できない子がいたり、ある日、突然、乳糖不耐症の症状が出てしまう子もいます。

こんな時、普通に離乳食を続けていいか迷いますよね? 下痢をしたり、乳を吐き出している時に離乳食を食べさせてもいいの? そんな乳糖不耐症の赤ちゃんの離乳食について紹介します。

乳糖不耐症とは?

乳糖不耐症とは、母乳やミルク、牛乳などに含まれている乳糖という糖類を体内で分解できなくて、飲んだ母乳やミルク、牛乳などを吐いてしまったり、下痢をしたりする病気のことです。

生まれつき、乳糖を分解する酵素がない場合もあれば、病気になって胃腸の調子が低下し、一時的に酵素の働きが落ちてしまって乳糖を分解できなくなっていることもあります。

生まれつきでも、一時的に分解できなくなっている場合でも、共通していることは「母乳やミルク、牛乳など、乳糖を含むものを飲んだり食べたりすると30~60分以内に嘔吐したり、酸っぱいにおいがする下痢が出る」ということです。

とにかく「飲む(食べる)とでる」が繰り返されてしまいます。胃腸炎などが原因で、ダラダラと下痢が出続けるのではなく、「飲んだ(食べた)! そしたら出た!」という、食べると出るがセットになっているような下痢です。

また、乳糖不耐症の場合は、母乳など乳糖を含むものを飲むとお腹がゴロゴロと鳴るのも特徴です。乳糖を含むものを口にしなければ下痢が出ない、という特徴があります。

乳糖不耐症で受診する時に用意したいもの

母乳やミルクを飲むたび、飲んでから30~60分以内に勢いよく母乳などを吐いたり、飲んだもの全部を出すような量の下痢をしてしまう場合は、まず小児科にかかりましょう。

もし便の検査をするといわれたら、指示された通りに便を持って行きます。移動途中、周囲の人が不快な思いをしないような、においや汚れに配慮した運び方をしてください。

もし、既に何度も小児科を受診していて、整腸剤だけもらっていたり、下痢止めや吐き気止めをもらっていて効果がない、と感じている場合は、お薬手帳やもらった薬の詳細がわかるものを持って、別の小児科を受診しましょう。

症状が出始めた時期(1か月前など)、症状が出る時の状況(授乳後すぐ、など)、便の状態、1日の便の回数など、細かく状況を説明できるよう、メモ帳などに状況をまとめておくといいですね。

生まれつき乳糖不耐症の場合は残念ながら完治させることはできません。乳糖が入っていないミルクを飲む、乳糖を分解するための酵素を飲むなど、医師の指導に従って対応します。

もし、胃腸炎やなにかの病気で乳糖を分解する酵素が一時的に分泌されていない場合は、一時的に乳糖の摂取を止めて胃腸の調子が戻るのを待つなど、赤ちゃんの状態に応じて治療を行います。

どちらにせよ、必ず医師の指導のもとで対応するようにしましょう。

乳糖不耐症の赤ちゃんは離乳食をいつスタートさせるの?

「乳糖不耐症の赤ちゃんは胃腸が弱いし、下痢をしていて胃腸の機能が低下しているから離乳食は食べさせない」

こんな風に考える人がいるようですが大きな間違いです。乳糖不耐症の赤ちゃんは乳糖を摂取しなければ下痢や嘔吐の症状が出ません。

離乳食は重湯やつぶしがゆからスタートします。

重湯やつぶしがゆ、10倍がゆといったメニューには乳糖が含まれていません。米には糖類が含まれていますが、乳糖とは違う糖類です。ですから、離乳食でおかゆを食べさせても下痢や嘔吐の原因にはなりません。

乳糖不耐症の赤ちゃんでも、離乳食は他の赤ちゃんと同じように生後5か月くらいからスタートさせましょう。

離乳食が進んで栄養を離乳食から摂れるようになっていくと、母乳やミルクの量を減らすことができます。

乳糖を摂らなければ離乳食をスタートさせても問題ありませんから、赤ちゃんが生後5か月を過ぎ、食べ物に興味を持ち始めたら離乳食をスタートさせましょう。

乳糖不耐症の赤ちゃんに食べさせてはいけない食材は?

乳糖不耐症の赤ちゃんには、乳糖を含む食材を食べさせないのが基本です。

牛乳・ミルク・ヨーグルト・チーズなどは避けましょう。時々「牛乳やミルクは温めれば大丈夫!」「ヨーグルトやチーズは加工されていて乳糖が壊れているから大丈夫!」という人がいます。

しかし、温めたり加工したりしても乳糖はゼロになりません。極少量でも乳糖が含まれていると、乳糖不耐症の人は下痢や嘔吐の可能性があります。

乳糖不耐症の赤ちゃんのお腹の中には、乳糖を分解するための酵素がほとんどありません。お腹の中にある乳糖を分解する酵素が反応できる以上の乳糖が胃に入ってくると、必ず下痢や嘔吐の症状が出ます。

勝手な判断で乳糖を含む食品を赤ちゃんに与えることは避けましょう。必ず、小児科医に相談して、どういうものをどれくらいの頻度で、どれくらいの量食べさせるか確認し、赤ちゃんの様子をチェックしながら対応するようにしましょう。

乳糖不耐症の中でも、胃腸炎や病気が原因で乳糖を分解する酵素の量が一時的に減ってしまったような場合は、一定期間経てば酵素の量が回復し、問題無く乳糖を含む食品を食べられるようになります。

この場合、どれくらいの期間、乳糖を避け、いつから乳糖を含む食品を食べていいのか、見極める必要があります。

この場合も、必ず医師と相談して期間や量を決めましょう。

乳糖不耐症の赤ちゃんに市販の離乳食は大丈夫?

毎日毎日、離乳食を作り続けることは大変ですよね。また、外出したり、ママが体調を崩して離乳食を作れないこともあります。

そんな時に助かるのが市販の離乳食です。瓶詰めだったり、レトルトだったり、色々な種類がありますね。

乳糖不耐症の赤ちゃんでも市販の離乳食を活用することは可能です。ただし、必ず「乳糖が入っていないか」確認しましょう。

乳製品じゃないから大丈夫! と思っても、乳糖だけを添加していることもあります。表示内容を確認してから活用するようにしてください。

そして、初めての食材を利用する時は、ほんの少しだけ食べさせて様子を見ます。30分くらい経っても下痢や嘔吐の症状がないなら大丈夫です。

市販の離乳食を活用したいなぁ、と思った場合は、小児科を受診できる時間帯に試しに食べさせてみて、症状がでないかどうか確認しましょう。

症状がでない市販の離乳食をリストアップしておくと、急に市販の離乳食が必要になった時でも困りません。

なお、同じ商品でも、メーカーが作り方や一部の材料を変えた、ということもあります。大丈夫だと思っていたのに、いつの間にか乳糖が加えられていた! なんてこともあり得ますので、表示は定期的にチェックするようにしてください。

保育園は乳糖不耐症に対応してくれる?

働くママにとって大きな問題になるのが保育園です。

今は、ほとんどの保育園がいわゆる「除去食」に対応してくれています。一部、お弁当対応を迫られることがありますが、事前に相談すれば対応してくれるケースが多いようです。

ただ、必ず医師の確認を受けた書類で「なにがどうしてダメなのか」を明確にしておきましょう。NGになる食材を具体的に挙げておくと理想的です。

また、誤って乳糖を含む食材を口にしてしまった場合の対処方法を伝えておきましょう。かかり付けの医師の連絡先だったり、過去の症状や対応例なども保育園側に説明しておくのがベストです。

保育園の中には乳糖不耐症などについて専門的な知識を持った看護師や栄養士が常駐していることもあります。

保育園選びの際、そのような点もチェックしておくと安心ですね。

乳糖不耐症でも離乳食は普通にスタートしよう

乳糖不耐症は、乳糖という糖類の一種を分解することができない病気です。乳糖を分解する酵素が体の中にないため、乳糖を摂取した30分後くらいに嘔吐や下痢といった症状が出ます。

ただ、乳糖を摂取しなければ嘔吐や下痢の症状は出ません。離乳食は重湯やつぶしがゆ、10倍がゆからスタートします。米には乳糖は含まれませんから、心配することなくスタートさせられます。

離乳食を進めていく時、乳糖を摂取しないように注意しましょう。また、必ず小児科で相談して、どのような献立にするのか決めていきましょう。

保育園も最近では除去食に対応してくれる所が多くあります。保育園と綿密に連絡を取り、対応方法や万が一の時の対処法などについても事前に話し合っておくようにしてください。

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