自分たちがよかれと思ってやっていた赤ちゃんのお世話や、「こうしたら楽だから」と何気なくしていた行為が、実は赤ちゃんの寝つきを悪くしてしまっていた、ということがあります。
今回は、そんな「赤ちゃんの寝かしつけをダメにするお世話」を取り上げてみましょう。
赤ちゃんの沐浴・入浴はパパの役目?
新米ママの中には、赤ちゃんのお世話にまだ慣れないため、一人で赤ちゃんをお風呂にいれるのが怖いという人も多いかもしれません。また、父親の積極的な育児参加が叫ばれている今、赤ちゃんのお風呂はパパの役目、と決めているご家庭も多いことでしょう。
しかし、パパの仕事の帰りが遅い場合、赤ちゃんをお風呂に入れるのが深夜近くになってしまう、ということはありませんか?
実は、赤ちゃんを遅い時間にお風呂に入れることは、寝かしつけをダメにする最悪の行為なのです。
深夜のお風呂は赤ちゃんの体内時計を狂わせる
新生児のうちは昼夜の区別がついていないといわれている赤ちゃんですが、生まれた時からちゃんと体内時計を持っています。その体内時計は、昼間は明るく賑やかで多くの刺激があり、夜は暗くて静かだ、という体験を毎日繰り返すことによって昼夜の区別を学習していくのです。
夜遅い時間まで部屋が明るく、人の声が聞こえたりすれば、赤ちゃんはその時間を昼間だと勘違いしてしまいます。そしてお風呂に入れられればそれが刺激となり、寝るどころかますますパッチリと目が冴えてしまいます。
こうして、赤ちゃんの生活リズムが狂っていくのです。
入浴は遅くても19時までに済ませましょう
食事の支度などもあり、夕方はなかなか忙しい時間ではありますが、赤ちゃんの入浴はできれば19時までには済ませたいものです。ママは大変でしょうが、手を抜けるところは抜いて、赤ちゃんの生活リズムを整えることを第一に考えましょう。
もちろん、それだけで泣かずに寝てくれるわけではありませんが、このような生活を繰り返すことで、赤ちゃんに生活リズムがつきやすくなったと感じています。
お風呂は、仕事で遅く帰ってくるパパが、赤ちゃんと触れ合える貴重な時間でしょう。しかし、赤ちゃんの寝かしつけのためには、生活リズムを整えることが一番大切です。
パパとはお休みの日に思いっきり触れ合ってもらい、ママはその間にちょっと息抜きする、というパターンが、赤ちゃんの寝かしつけにおいても、ママの心と身体にとっても、実は一番いい方法なのかもしれません。

パパには子育てに参加してもらいたいのはやまやまですが、赤ちゃんの生活リズムがくずれるのはよくありません。
生活リズムを整えるには、毎日毎日の小さな習慣のつみ重ねが大事です。パパの帰りが遅くなるのなら、パパが無理して赤ちゃんをお風呂に入れなくてもよいと思います。
赤ちゃんにとって大事な成長ホルモンは、眠り始めてから3~5時間の間に集中して分泌されます。特に最初の3時間は多く分泌されます。成長ホルモンを出すためにはしっかりと質の高い(深い)睡眠をとる必要があります。
眠る前にお風呂に入ったり、興奮するような遊びをしたり、明るい照明を見ることは交感神経を活発にしてしまうため睡眠の質を下げる原因になります。赤ちゃんの成長発達を守るためにも、睡眠のリズムを一定に保ち、眠りに入る環境を整えてあげましょう。