ようやく生活リズムがととのって、夜も眠るようになったきたと、ホッとした途端に始まる「夜泣き」。
夜泣きは、お腹が空いたり暑がったりして泣くのと違い、脳の成長や睡眠サイクルの変化といったものが関係している、発達には欠かせないプロセスなのです。
夜泣きの原因は?
赤ちゃんは、生まれてから数ヶ月の間は細切れに睡眠を取ります。
3時間おきに寝たり起きたりを繰り返す赤ちゃんは、たくさん寝ているように見えても、実はそうではありません。
生まれてから受け続けるたくさんの刺激を、脳で効率よく処理するために、赤ちゃんは浅い眠りを繰り返しているのです。
夜泣きの原因1-睡眠の質-
生後3~4ヶ月くらいになると起きている時間が長くなり、それにともなって睡眠の質も少しずつ変わってきます。
しかし、急激に大人のような深い眠りに移行できるわけではないため、その睡眠リズムの不安定さによって、夜中に目が覚めてしまうのです。
夜泣きの原因2-自我の芽生え-
夜中に目が覚めた赤ちゃんは、暗くて静かな環境、そしてパパやママも寝ていることに不安を感じて泣いてしまいます。
あるいは、目が覚めたのに全く何も刺激がない状態が嫌で、「遊びたい!」と訴えて泣いてしまうことも。
この時に泣かない赤ちゃんも中にはいますが、夜中に起きて遊び始める行為も、夜泣きの一種だと言われています。
夜泣きの原因3-刺激のしすぎ-
また、赤ちゃんの脳は、眠っている間に昼間受けた刺激を一生懸命処理しています。
これが脳の発達につながっているのですが、印象の強かったできごとなどは、記憶を処理する時に夢となってあらわれ、赤ちゃんが再び体験することになるため、興奮して泣きだしてしまうとも言われています。
夜泣きにはどうやって対処する?
夜泣きのない赤ちゃんもいますが、ほとんどの赤ちゃんは夜泣きを経験します。
そして、ママは夜眠れずにフラフラ…となってしまうことが多いもの。では、夜泣きにはどのように対処すればいいのでしょうか?
夜泣き対策1-生活リズムを整えておく-
まず一番大切なのは、生活リズムをととのえること。昼間は興奮させすぎない程度によく遊びましょう。
そして、夕方からはなるべく刺激を与えないよう、静かに過ごします。特に入浴が済んでからは、もう眠る準備に入っていると考えましょう。
寝る時間が遅くなると夜中に目が覚めやすい、ということも最近になってわかってきています。入浴、寝かしつけは早め早めに行うよう心がけてください。
夜泣き対策2-寝言泣きを知る-
また、夜中に赤ちゃんが泣きだしても、最初は様子を見るだけにとどめておきます。泣いたからといってすぐに抱っこや授乳をしないこと。
赤ちゃんが自力で再び寝ることができるように、まずは静かに見守り、泣き止まない時は声をかけたり、背中をトントンしたりしてみましょう。
それでもダメな場合のみ、抱っこします。パパやママが赤ちゃんに構いすぎると、かえって赤ちゃんの夜泣きがひどくなることもあるのです。
夜泣き対策3-イライラしない-
そして最大のポイントは、ママがイライラをぶつけないこと。
これは非常に難しいことですが、ママのイライラは赤ちゃんに伝わり、赤ちゃんはますます不安になって眠れなくなってしまうという悪循環をもたらします。
寝不足、疲れ、イライラ…もう耐えられない!と思っても、愛情を持って優しく接してあげてくださいね。

赤ちゃんの生活リズム(昼夜24時間のリズム)が実際にきちんと整ってくるのは、1歳を過ぎてからです。
1歳までの赤ちゃんは、浅い眠りを何度も繰り返します。眠っている間に、脳がその日の出来事を刺激として処理し、脳を発達させていきます。
夜泣きといっても、実際には昼間にも同じことが赤ちゃんに起こっています。ただ昼間はママが相手をしてくれたり、気移りするものが他にあるだけの事なのです。
だからといって、夜泣きしている赤ちゃんを昼間と同じ様にあやしたりしてはいけません。赤ちゃんもゆっくり少しずつですが、生活リズムが整えられていくので、長いスタンスで対応しましょう。
ママが睡眠不足でイライラしなくてもいいように、パパが休みの日には協力をお願いしてみて下さい。