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スマホネグレクト|サイレントベビーにしないために

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今や誰もがスマホを持ち、気軽にネットやSNSに夢中になる時代。赤ちゃんを遊ばせながらスマホをいじったり、夕飯の支度をしている時に赤ちゃんにスマホで動画を見せたりすることがあるママも多いかもしれません。

ここ数年で爆発的に普及したスマホは、とても便利で役立つツールです。

しかし、ママがスマホに夢中になりすぎて、赤ちゃんとのコミュニケーションをなおざりにしてしまうことによって、親子の信頼関係や愛着関係が上手く形成されず、赤ちゃんの発育に好ましくない影響が出ることが指摘されるようになりました。

ここでは、ママがスマホに夢中になると、赤ちゃんにどんな影響があるのかをお伝えしましょう。

赤ちゃんが「ママ、こっちを見てよ!」と訴えている?

少し前に発売された週刊誌の記事に『金属的な叫び声のような泣き方をする子供が増えている』というある小児科医の声が紹介されていました。

それによれば、ママが赤ちゃんを抱っこしながらスマホの画面に夢中になっていると、ママとアイコンタクトが取れない赤ちゃんは、ママの関心をスマホから自分に向けさせようとして、ひときわ大きな声で泣くのではないか、ということです。

赤ちゃんとママとは、目と目を合わる、語りかける、喃語に反応する、笑い合うなど、さまざまなコミュニケーションを繰り返しながら、信頼関係を育んでいきます。赤ちゃんは、泣いたり笑ったりすることで自分の欲求を伝え、ママがその都度きちんと応えることによって、愛着形成が進んでいきます。

こうしたコミュニケーションを毎日毎日繰り返していくことで、赤ちゃんはママのことを特別な人として認識するのです。

ところが、ママがスマホに夢中になって赤ちゃんの欲求に十分に応えず、親子のコミュニケーションを取ろうとしないと、赤ちゃんはとても不安になってしまいます。

そのため、赤ちゃんはママの関心を引こうとして、「ママ、こっちを見てよ!」と言わんばかりに大きな声で泣いたり、叫んだりしてしまうのではないかと、その記事では伝えていました。

2018/1/24 サイレントベビーについて小児科医による新しい情報が公開され、BabyNETがサイレントベビーにかこつけてスマホを悪者にする記事を掲載するサイトの例として紹介されました。サイレントベビーは、小児科用語集や児童青年精神医学用語集に載っているような医学用語ではなく、1990年に小児科医の柳澤慧氏が考案し著書で発表した言葉。とのことです。

このような記事によってお母さんを追い込むことに問題があると指摘されていました。確かにその通りです。

BabyNETは管理者である私が個人的に関心をいだいたテーマを掲載しています。その中の一つとしてスマホの負の面を取り上げていましたが配慮が足りませんでした。

人に大きな不安を与える危険性のあるテーマはより慎重に扱わなければならないと反省しております。

詳しくはBuzzFeedNewsに掲載されていますので御覧ください。

BuzzFeedNews「サイレント・ベビー」の真実

ママがスマホに夢中になることの何がダメなのか

このように、赤ちゃんが泣いたり叫んだりした時、ママがスマホをいじるのをやめ、赤ちゃんに向き合ってコミュニケーションを取っていればいいのですが、もしもそのままスマホから目を離さず、赤ちゃんに向き合わずにいることが続くと、どうなるのでしょうか?

スマホに夢中のママから無視し続けられる赤ちゃんは、「自分が泣いてもママは返事をしてくれない」と繰り返し学習することで、いずれ泣くことすらしなくなるサイレントベビーになってしまう恐れがあるといいます。また、ママとコミュニケーションが取れないため、愛着形成ができません。

親と愛着形成ができなかった子供は、社会性の発達に影響が出ることもあり、成長しても他人との関係を上手く築くことが難しくなると言われています。他の人との距離の取り方や関係の築き方がわからず、誰とも親しくなれずに孤立したり、逆によく知らない人に過度になれなれしく接したりと、対人関係がとても不安定になります。

今はまだ、家庭の中で過ごしているだけの赤ちゃんも、数年後は幼稚園や保育園などで集団生活をするようになるでしょう。その時に、ママとの愛着が形成されなかったことが大きな問題となってあらわれる可能性もあります。

最近では、「スマホ・ネグレクト」という言葉も生まれ、問題視されるようになりました。

ネグレクトとは、育児放棄や育児怠慢のこと。そして、子供を無視することは、精神的虐待に含まれます。

ママがスマホに依存しすぎて赤ちゃんを無視し続けることは、育児放棄や精神的虐待につながる危険をはらんでいるとともに、それが赤ちゃんの健全な心の成長を歪めてしまうかもしれないのです。

赤ちゃんとしっかり向き合いながらスマホを使う3つのポイント

だからといって、スマホは絶対に禁止! というわけではありません。スマホは便利なツールですし、今となってはもはや手放すことなどできないほど、生活に密着しているもの。

赤ちゃんを泣き止ませたり、育児に役立つ情報を手に入れたり、ママの孤独感を紛らわせたりするためにスマホが役立つことだってありますよね。

ただ、赤ちゃんとのコミュニケーションを第一に考えて、スマホを使う場面や時間帯をママ自身がしっかりと守ること、スマホに依存しすぎないことが大切です。時間があるとついついスマホをいじってしまうというママは、次のような点に気をつけてみてください。

授乳中は赤ちゃんを見つめてあげる

授乳は、ママと赤ちゃんの大切なコミュニケーションとスキンシップの時間です。

ただ母乳やミルクを飲んでいるだけに見えても、赤ちゃんは表情や視線でさまざまなサインをママに送り、コミュニケーションを取ろうとしています。愛着と信頼関係を育むためにも、この時間はスマホを置いて、赤ちゃんを見つめてあげましょう。

赤ちゃんが遊んでいる時はママも一緒に遊ぶ

赤ちゃんを遊ばせる時は、ママもそばで一緒に遊んであげましょう。

ママが赤ちゃんの気持ちに寄り添って言葉をかけてあげ、遊びに共感し、体験を共有することで、赤ちゃんは対人コミュニケーションを学び、心を豊かにしていきます。

また、赤ちゃんから目を離したままでいると、思わぬ事故やケガにつながる可能性もあります。ママがスマホに夢中になっている間に赤ちゃんがベビーベッドやソファから転落したり、異物を口に入れてしまったりすることも考えられますので、十分に気をつけましょう。

歩きスマホは厳禁!

赤ちゃんを抱っこ紐で抱っこしている時や、ベビーカーに乗せて歩いている時、ついスマホを見てしまうことはありませんか?

ここ数年、歩きスマホが原因で起こる事故が増え、社会問題化しています。

スマホを見ている時は非常に視野が狭くなっていますし、注意が散漫になっていますから、足元や周りの危険に気づきにくく、転落や転倒、衝突などの事故が起こりやすいのです。

こうした事故に赤ちゃんを巻き込まないよう、大切な我が子と一緒に歩いている時は、スマホを見るのをやめましょう。そして、赤ちゃんが外の世界に示す興味や関心をしっかり受け止め、反応してあげましょう。

赤ちゃんを泣き止ませるアプリ、寝かしつけアプリは乱用しない

最近では、スマホで使える便利な子育てアプリもだいぶ増えてきました。

このサイトでも、以前「スマホで赤ちゃんの寝かしつけができる?オススメ寝かしつけアプリ」をご紹介しましたし、子供向けの動画が見られるアプリや、赤ちゃんを泣き止ませるためのアプリも数多くあります。

しかし、こうしたアプリに頼りすぎるのも考えもの。ママだけでなく、赤ちゃんまでスマホに夢中になってしまうと、過度の光の刺激で寝付きが悪くなったり、視力低下につながったりしてしまうことも考えられます。

また、スマホには非常に高い中毒性があるため、赤ちゃんでも簡単に依存してしまうと言われています。子育てアプリは、赤ちゃんがどうしても泣き止まない時や、ママが手を離せない時だけ、短時間に限って使うようにしましょう。

小さな赤ちゃんは、いつもそばにいるママの態度にとても敏感です。そして、小さな赤ちゃんだからこそ、ママとの密なコミュニケーションが非常に重要になります。

スマホなしの生活なんて考えられないというママも多いかもしれませんが、スマホに夢中になりすぎて赤ちゃんの精神的な成長に影響を与える代償は、とても大きなものとなります。

子育て中にスマホに依存するリスクを十分に理解して、スマホの使い方をあらためて見直してみましょう。

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