生後3ヶ月になると、赤ちゃんも満腹感を感じるようになり、授乳間隔が定まってきます。
……というのは、よく聞く話ですよね。育児書や、育児サイトなどにも、そのように書いてあることが多いようです。
しかし、
- 「うちの子、まだまだ頻回授乳なんだけど?」
- 「いまだに2時間おきの授乳で……」
なんていう悩みを抱えているママもいるかもしれません。
生後3ヶ月になると授乳間隔が定まってくると言われるのは、果たして本当なのでしょうか?
生後3ヶ月に授乳間隔が定まると言われるのはなぜ?
新生児の頃は、赤ちゃんの吸う力が弱く、体力もついていないため、一度にたくさん母乳を飲むことができません。そのため、1~2時間おき、1日20回前後授乳することもありましたよね。
それが、生後3ヶ月頃になると、だんだんと吸う力が強くなり、母乳の飲み方が上手になります。体力もついてくるため、母乳を飲むだけで疲れて寝てしまうことも減ってきます。そして、この頃にはママの方も母乳の出が安定するとともに、赤ちゃんの満腹中枢も形成され、「お腹いっぱい」と感じることができるようになります。
こうした条件がととのうため、生後3ヶ月には授乳間隔が定まってくると言われるのです。
授乳間隔は赤ちゃんによって違うもの! 正解はありません
しかし、中には生後3ヶ月になっても頻回授乳が続いているママもいることでしょう。だからといって、不安になることはありません。満腹中枢が形成されたからといって、全ての赤ちゃんの授乳間隔が長くなるわけではないのです。
赤ちゃんにも個性がありますし、胃腸の調子や発達のスピードは、同じ月齢であってもそれぞれ違います。ちょこちょこ飲みたいタイプの赤ちゃんもいれば、一度にたくさん飲んで満足するタイプの赤ちゃんもいます。大人でも、小食の人がいれば大食漢な人もいる、それと同じですね。
また、少しずつ飲まないとお腹が張って苦しくなってしまう赤ちゃんもいます。そうしたタイプの赤ちゃんは、やはり成長しても頻回授乳が続くことが多いようです。
本当に頻回授乳で大丈夫? と不安になったら
周りの赤ちゃんは、もう4時間も授乳間隔が空いている、夜5~6時間は寝てくれるなんていう話を聞くと、
- 「このまま頻回授乳で大丈夫なの?」
- 「本当は母乳が足りていないんじゃない?」
なんていう不安が拭いきれないかもしれませんね。
そんな時は、赤ちゃんの様子をよく確認してみましょう。
- 赤ちゃんの体重は順調に増えていますか? 成長曲線の枠内に入っていますか?
- 赤ちゃんの機嫌はどうですか?
- 排泄の回数はどうですか?
体重が増えていて、日中機嫌もよく、排泄の回数も減っていないようであれば、今の頻回授乳がその赤ちゃんにピッタリのペースである、ということ。みんながみんな、同じ授乳間隔になることはありえないのですから、赤ちゃんが健康であれば、頻回授乳でも何も心配することはないのです。
授乳回数は、赤ちゃんの体の調子や個性によっても変わるものです。そして、1週間、1日という短いスパンでも飲みムラがあるのも、当たり前。生後3ヶ月だから授乳間隔が空くはず! と思い込まずに、赤ちゃんのペースを大切にしてくださいね。

けれども、それは悪いことではありません。赤ちゃんが「もっともっと成長したいよ、飲みたいよ」と言っているママへのメッセージだからです。
ママにとっては心配かもしれませんが、体重がしっかりと増えているのなら、何ら問題はありません。もし、赤ちゃんに夜はしっかり寝てもらいたいと思っているなら、寝る前は粉ミルクにしてみるのも一つの方法です。
また、ママの温かみが恋しくなって母乳を欲しがる赤ちゃんもいます。生後3ヶ月の頃は、先の「乳離れ」の事など気にしなくても大丈夫です。赤ちゃんのペースに合わせて、欲しがった分だけ母乳(ミルク)と愛情を注いであげて下さい。