寒い時期になると、赤ちゃんが寒くてかわいそうだからと、寝室をポカポカに暖めていませんか?
また、起毛のパジャマにスリーパー、腹巻き、靴下など、赤ちゃんに過剰に着せて寝かせてしまう、ということもありがち。
実は、部屋を温め過ぎたり、赤ちゃんに着せすぎたりすると、かえって眠りを浅くするだけでなく、思わぬ危険を招くことがあるのです。
冬だからといって暖めすぎないこと
生まれたばかりの赤ちゃんは、体温調節ができませんから、パパやママが室温を調節してちょうどよい温度をキープすることが必要です。
しかし、生後3ヶ月を過ぎると赤ちゃんもしだいに体温調節ができるようになってきますので、過剰に汗をかいたり冷えたりしない限りは大人と同じ室温で過ごしても問題ありません。
それに加えて、赤ちゃんは眠る時は手足から熱を放出して体温を下げ、眠りに入った後も末梢の血管を収縮させたり拡張したりさせることで、自ら体温を調節しているといわれています。
部屋の中が過剰に暖かかったり、着せすぎたりしていると体温調節がうまくできず、汗をかいて不快になり、目を覚ましてしまいます。
部屋の暖め過ぎは乳幼児突然死症候群の原因にも
また、過剰に部屋を暖めることは乳幼児突然死症候群の原因となることが知られています。
- 赤ちゃんは基本的に体温が高いもの。室温が高い上に厚着をして布団をかけられていては、ますます熱がこもってしまいます。
- 寝ている間に体温が高くなりすぎると、赤ちゃんは体温を下げるために基礎代謝量を減らそうとします。
- そのはたらきが筋肉を弛緩させ、呼吸運動までも抑制してしまいます。そして、無呼吸による低酸素状態が続くと、悲劇が起こってしまうのです。
乳幼児突然死症候群の発症を防ぐためにも、部屋の暖め過ぎは厳禁です。
エアコンの使いすぎにも注意
寝る前まで暖房を弱くつけて、室温が下がりすぎないようにしておくことはOKです。
しかし、赤ちゃんが寝ている間もずっとエアコンやファンヒーターをつけておくのは止めましょう。体温が上がりすぎて調節できなくなるだけでなく、部屋が乾燥して風邪をひきやすくなってしまいます。
暖房を入れる場合は、寝室に入る前につけておき、適温になったら止めること。寝ている間つけっぱなしにしないことを守りましょう。
もしも夜中に授乳する際に部屋が寒すぎて、ママが辛い…ということであれば、その時だけ少し暖房をつけたり、あるいはすぐに暖まるハロゲンヒーターなどを活用するといいかもしれませんね。
暖房を使わないならパジャマやスリーパーを厚手のものにする、暖房を使うならいつもどおりか、やや薄手のパジャマのみにする、厚い掛け布団を使わないなど、それぞれの寝室の環境によって対応するといいかもしれませんね。
海外のニュースでは、呼吸を合わせる寝かしつけがSIDSや産後うつの予防に繋がるといった情報もあるようです。
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