初めての育児は、すべてのことが手探りです。
母乳やミルクの量も、抱っこしてもなかなか泣き止まないことも、離乳食の進め方も、すべてのことを初めて経験するのですから、ママが些細なことを心配したり、慎重になったりするのは当然ですよね。
しかし、そんなママの姿を見て、姑が一言。
「神経質ねぇ…」
この言葉を受けたママは、果たしてどんな気持ちになるか、パパには想像がつくでしょうか?
神経質と言われていい気持ちになるママはいない
姑は、確かに育児の大先輩です。
パパを育て上げた経験があるからこそ、嫁が赤ちゃんのお世話に気を配り、必死になっている様子を見て、いろいろなアドバイスをしたくなることもあるでしょう。
「そんなに心配しなくても大丈夫よ」というつもりで、神経質という言葉を発しているのかもしれません。
しかし、ママはこの「神経質」という言葉に対して、非常にカチンときます。
自分の子育ては間違っていると、姑に否定されたように感じます。
たとえ言葉の裏にママのことを気遣う気持ちを隠れていたとしても、やはり「神経質」と言われればマイナスの意味に受け取ってしまうのです。
なぜ姑は「神経質」だと感じるのか
姑がママの育児を見て神経質だと感じるのには、理由があります。
姑が育児をしていた時代は、
- 抱き癖がつくから泣かせておく
- 生後2ヶ月から果汁を与える
- 母乳よりもミルクの方が栄養がある
- 大人が食べてやわらかくしたものを赤ちゃんに与える
などなど、今とは正反対のやり方が勧められていました。
こうした方法で育児をしてきた姑は、赤ちゃんが泣けばすぐに抱っこし、離乳食は様子を見ながら慎重に食べさせ、大人と同じ箸やスプーンを絶対に使わない、そんな嫁の姿を見て「私の時はそんなこと気にしなかったのに」という気持ちになってしまうのです。
自分が子育てをしていた時は常識だったことが、現在では非常識になっている。
「神経質」という言葉を嫁に発するのは、姑自身が、過去の自分の育児を否定されたように感じている証拠なのかもしれません。
パパと姑では、同じことを言われても受け取り方が違う
おそらく、パパから見ても「ママはちょっと神経質だよな」と思うこともあるでしょう。
しかし、同じ言葉をパパから言われるのと、姑から言われるのとでは、受け取り方に大きな違いがあります。パパは、同じ家に暮らし、これから長い間ともに育児をしていくパートナーです。
神経質だと思われても、意見のすり合わせはいくらでもできますし、父親と母親という違った役割から子供に接することで、育児のバランスを取ることもできます。
しかし、同居していない姑の場合は、その日、その時の赤ちゃんの様子やママの関わり方を見ているだけ。たまたま見た育児の様子だけで神経質だと決めつけられ、育児に口を出されるから、ママはカチンときてしまうのです。
パパにお願いしたいこと
自分の母親がママに向かって「神経質ね」と言った時、パパはどう対処すればいいのでしょうか?
ここで一番してはいけないことは、母親の味方になることです。
こんなエピソードがあります。
そんなお姑さんですから、お嫁さんの子育ての様子を見るやいなや、口を出そうとしました。しかし、そこで止めに入ったのはお舅さん。
「ここは息子夫婦の家庭なんだから、口出しをするな」
と、お嫁さんに聞こえないようにお姑さんを諌めてくれたため、滞在中はお姑さんも育児に対しては何も言わず、平和に過ごすことができたそうです。
たとえ姑といえども、今は別世帯に暮らしているのですから、息子夫婦の育児に口を出すべきではありません。もしも、自分の母親がママに「神経質ね」と言ったら、パパは
「自分たちには自分たちのやり方がある。心配はありがたいが、口を出さないでくれ」
ということを、ハッキリ伝えましょう。
一緒にいる時間をお互いが気持ちよく過ごすためにも、パパが「神経質ね」攻撃の盾になってくれることを望みます。