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自信を持って使おう!子供用ハーネスに対する無責任な偏見に負けないで

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小さな子供は、どんな行動を取るか予測ができないものです。

手をつないでいても、突然振り払って走りだしたり、ママがちょっと目を離した隙にフラフラとどこかへ行ってしまったり…。きちんと見ているつもりでも、そんな予想外の行動を取る子供にヒヤリとさせられた経験は、ほとんどのママが持っているのではないでしょうか。

そんな時に便利なのが、ハーネス、迷子ひもです。

現在ではかわいらしいリュックタイプのハーネスが主流となり、デザインも豊富になりましたが、このハーネスは便利な反面、周囲の偏見や無理解にさらされることが多いため、使うのをためらってしまうママもいるのが現状です。

ハーネスを批判する人は、育児経験が薄い?

つい先日、テレビのワイドショーでハーネスが取り上げられた際、司会者が「奴隷制度を思い出す」などとコメントして話題になりました。

外出先でハーネスを使っていたら「ペットじゃないんだから」「かわいそう」と心ない言葉を浴びせられたというママの体験談も少なくありません。なぜ、これほどまでにハーネスは嫌がられているのでしょうか。

一瞬の隙が命取りになることを想像できない

ハーネスを批判する人の多くは、「犬のリードみたい」という言葉を口にします。

また、「そんなものに頼らないできちんと躾けなさい」というお説教も耳にします。これらは、育児を実際に経験していない人、あるいは子供がいても、大人しくておっとりした、とても育てやすい性格だった人の意見ではないでしょうか。

  • 1~2歳の子供は、好奇心の塊。親の制止を振り切って、すごいスピードで車に向かって走りだすこともあります。
  • 買い物をしている時、レジで財布を出そうとしたわずかな隙に、ダッシュでどこかへ行ってしまうこともあります。
  • ママがくしゃみをした瞬間に、目の前からいなくなっていることもあります。
  • 常に目を離さないようにしていたとしても、ほんのちょっとの瞬間に、子供は何をするか、どこに行くかわかりません。

それを経験したことのない人には、おそらく理解できないでしょう。その、ママがカバーできない一瞬の隙を埋め、子供の安全を守ってくれるのが、ハーネスの役割だということを。

魔の2歳児と躾

また、躾を積み重ねて、親の言うことを聞くようになってくれるのはせいぜい3~4歳になってからです。

育児の経験が浅い人は、ヨチヨチ歩く子供とママが、微笑ましく手をつないで歩く様子しか想像ができないのかもしれませんが、1歳半~2歳なんてイヤイヤ期のまっただ中です。

ただでさえママの言うことを聞かないし、手をつなぐのもイヤ、こっちはイヤ、あっちはイヤとなる時期なのに、手をつないで大人しく歩くなどということができる子供のほうが少ないのが現実です。

もちろん、手をつなぐこと、走らないことを普段から言い聞かせるのは大切ですが、1~2歳で躾の成果を出すなんて、無理な話なのです。

使い方に問題がある場合も…

これほどまでにハーネスに対する批判が多いのは、無理解だけではなく、ハーネスの使う親に問題があるケースが多いこともあげられます。

ハーネスは、リードを伸ばして、それこそ犬を散歩させるようにして使うものではありません。基本は、親と手をつないだ状態で、子供のリュックと親のベルトなどにリードをつないで使います。つまり、子供が手を振りほどいて走りだした万が一の時のための、保険なのです。

ハーネスの危険な使い方

それを理解せずに、長いリードをブラブラさせながらよちよち歩きの子供を一人で歩かせ、ママはスマホに夢中だったり、子供が走ろうとした時にリードを引っ張って引き戻したりといった、間違った使い方をしている親がいるために、誤解が生じている部分もあるのではないでしょうか。

リードを伸ばしたまま子供を一人で歩かせるのは、周囲の人にとって迷惑になりますし、ましてリードを強く引っ張りでもしたら、子供は転倒して後頭部を強打してしまいます。

こうした使い方を見た人が、ハーネスの本来の使い方を知らずに「犬みたい」「かわいそう」と思ってしまうのも、無理のないことかもしれません。ハーネスに対する偏見をなくすには、ハーネスを使う親も、正しい使い方とマナーに注意する必要があると言えるでしょう。

実際にハーネスを使ってみて

私には、2歳違いの娘と息子がいますが、娘にも息子にもハーネスを使っていました。

赤ちゃんを抱っこしながら

一番便利だと感じたのは、息子がまだ赤ちゃんで、抱っこ紐で抱っこして外出しなければならなかった時です。

赤ちゃんを抱っこしていると、2歳の娘の予期しない動きにはついていけません。そのため、出かける時は娘にハーネス付きのリュックを背負わせて、リードを短めにして私の腰ベルトにつないでいました。

抱っこ紐で息子を抱え、片方の手には買い物などの荷物を持ち、もう一方の手は娘と手をつないだ上でのハーネスでしたが、イヤイヤ期の娘が私の手をすごい力で振りほどいて駐車場で駆け出そうとしたり、車道の方にフラフラと寄って行ったりするのを防ぐことができました。

今では、もしあの時ハーネスがなかったら、娘は無事に育たなかったかもしれない、とすら思います。

兄弟の安全を守るために

また、息子が大きくなって走れるようになってからは、2人を連れて外出すると、同時にそれぞれ違う方向へ走りだしてしまうなどということが日常茶飯事だったので、この時には、息子の方にハーネスをつけていました。

1歳~3歳の子供は、ママが声をかけたくらいでは止まってくれません。むしろ、面白がって走り続けます。小さな子供が複数いるママにとって、ハーネスは本当に命綱です。

育児に理解のない周囲の視線

しかし、周囲の目はやはりあたたかいものではありませんでした。

実際に、見ず知らずの人から「犬みたいね」と苦い顔で言われたこともありますし、「そんなもの使わないで、手をつなげばいいでしょ」といきなりお説教されたこともあります。そのたびに、どんよりとした思いを抱えながらも、私はハーネスを使い続けていました。

だって、周囲に何を言われても、実際に子供たちの命を守れるのは私しかいないのだから。大切な子供たちを危険な目に遭わせないためにハーネスを使う選択をしたことを、私は一度も間違ったと思ったことはありません。

子供の命を守れるのは、ママだけ

ハーネスを使っていることに対して、文句を言ったり、お説教をしたりする人たちは、何をしてくれるでしょうか?

子供を見てくれるわけでも、子供の命を守ってくれるわけでもありません。ハーネスを外してもし事故にあっても、責任を取ってくれるわけでも、謝ってくれるわけでもありません。

最近ではママに対する視線がどんどん厳しくなり、ちょっとしたことでもことさらに批判されてしまうことが多くなっているように感じます。しかし、一番大切なのは、周囲の意見ではなく、今まさに育児をしている当事者であるママの考えです。

子供の命を守れるのは、ママだけです。

子供にハーネスが必要かどうかは、実際にそばで子供を見ているママが一番よくわかっているはずですよね。ママが「この子にはハーネスが必要だ」と思ったら、何を言われようと、無責任な声は無視してハーネスを使っていいのです。無責任な外野の声に悩んで、子供の命を守る手段を手放してしまうことの方が、よっぽど無責任ですし、危険です。

今、子供を守るためにハーネスを使っているママは、批判に負けないで、自信を持って欲しいと強く思います。周囲にどう見られるかよりも、子供の安全が最優先。

子供の命は何にも代えられないのですから、正しい使い方で、胸を張ってハーネスを使ってくださいね。

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