赤ちゃんが産まれると、ママは赤ちゃんのお世話にかかりきりになります。
授乳、おむつ替え、抱っこ、寝かしつけなど、あらゆるお世話を繰り返していると、家事もままならず、自分の時間もないほど目まぐるしい一日となりますよね。
そんなママの態度を見て、面白くないと思っているパパは意外と多いものです。今まで自分に注がれていた愛情が、全て赤ちゃんにいってしまったことで、ヤキモチを焼くパパ。そんなパパに、ママはどう接すればいいのでしょうか?
男性は「父親」になるまで時間がかかる
女性は妊娠がわかってから出産まで、お腹の中で子供を育てます。
その間に親としての気持ちがどんどん目覚め、赤ちゃんを産めばその瞬間からすぐに「母親」になります。
一方、男性はというと、父親の自覚が芽生えるまでは相当な時間がかかります。
妊娠も出産も、自分では経験できないのですから、仕方のない部分はありますが、親としての実感を得るのが女性よりもはるかに遅いのです。中には、赤ちゃんがおしゃべりするようになり、「パパ」と呼ばれて初めて「自分は父親なんだ」と実感したという人もいるくらいです。
赤ちゃんが生まれても、父親になった実感がすぐにはわかないパパは、ママが赤ちゃんを優先し、自分のことは二の次にされてしまうことが面白くないと感じます。
もちろん、パパだって大人ですから、それは仕方のないことと頭ではわかっているでしょう。しかし、今までママと2人で過ごしていた生活から、赤ちゃん中心の生活にまだ心がついていかないため、赤ちゃんに嫉妬してしまうのです。
パパに父親の自覚を持ってもらう4つの方法
パパに赤ちゃんへの嫉妬を解消してもらい、父親の自覚を持ってもらうために、ママは次のような接し方を心がけてみましょう。
1.赤ちゃんとたくさん触れ合ってもらう
男性は、子供と触れ合う機会が多ければ多いほど、父親としての意識が芽生えやすくなります。赤ちゃんを抱っこしたり、ミルクを飲ませたり、寝かしつけをしたり、そういった日々の赤ちゃんとのふれあいの積み重ねが、男性を父親とさせるのです。
父親になりきれないパパに、ママはどうしてもイライラしてしまいますが、「もう父親になったんだから!」と言葉で責めるより、実際に赤ちゃんとたくさん触れ合ってもらう方がよっぽど効果的です。
2.赤ちゃん目線でパパに話しかける
たとえば、パパが会社に行く時は、赤ちゃんを抱っこして、
「パパ、今日もお仕事頑張ってね、行ってらっしゃい!」
と、赤ちゃん目線で話しかけます。この時は、あえて「パパ」「お父さん」などと呼びかけましょう。
パパが赤ちゃんを抱っこした時は、すかさず
「パパに抱っこしてもらえて嬉しいね、パパ大好きだよね~」
など、赤ちゃんの立場になって、パパを立ててあげれば、パパも悪い気はしません。
3.感謝と愛情を言葉で伝える
嫉妬をする原因のひとつに、自信のなさがあげられます。
パパが赤ちゃんにヤキモチを焼くのは、このまま妻から愛されなくなるのではないか、と不安になり、自分に自信が持てなくなってしまうから。
赤ちゃんに嫉妬するなんて…と、パパに対して呆れたりガッカリしたりする気持ちはひとまず置いておいて、ママは感謝と愛情をしっかり伝えて、パパに自信を持ってもらうことも大切です。妻から愛されているという自信があれば、赤ちゃんにも嫉妬せずに接することができるので、父親としての実感も徐々にわいてきます。
ママは「お疲れさま」「ありがとう」「愛してる」など、気持ちを言葉にして伝えてあげましょう。この時は、「パパ」ではなく、恋人同士の頃のように名前で呼びかけてあげると効果的です。
4.夫婦間でスキンシップを取る
出産後の女性は、ホルモンバランスの乱れによって、パートナーに対して関心がなくなっている状態ですから、パパに対して嫌悪感を持ってしまうこともあるでしょう。そんな時にスキンシップを取るのは気が進まないかもしれませんが、夫婦間のスキンシップは非常に大切です。
人と人とがスキンシップを取ると、オキシトシンというホルモンが分泌されます。オキシトシンといえば、授乳にも深く関わり、母乳を分泌させるはたらきがあるホルモンですが、それと同時にストレスを軽減し、自律神経のバランスを保つ作用もあるのです。また、オキシトシンは愛情や信頼の気持ちを高めるはたらきもあります。
ママは日々赤ちゃんを抱っこしたり授乳したりして赤ちゃんとスキンシップを取っているので、このオキシトシンは十分に分泌されていますが、赤ちゃんだけでなく、ママともスキンシップあまり取らないパパは、オキシトシンがあまり分泌されません。
オキシトシンが不足すると、人間は落ち込みやすくなったり、攻撃的になったりすると言われています。そうなってしまっては、父親の自覚を得るのはますます難しくなってしまいますね。
そこで、ママの方からさりげなく触れ合って、夫婦間のスキンシップを取るようにしましょう。もちろん、気分がすぐれない時に無理をする必要はありません。パパが出勤する時や帰宅した時などに軽く触れ合う程度でも、パパは嬉しく思うはずです。
男というのは、面倒な生き物です。でも、赤ちゃんに対してヤキモチを焼くのは、それだけママを愛してる証拠でもあります。これもパパの愛情のあらわれと肯定的に受け止めて、上手に対処してあげましょう。