男は拳を握りしめ、弱音を吐く親友の顔を殴りつけた。
「よくも殴りやかがったな!ちくしょう!!」
殴られた男も思わず殴り返す。
真っ赤な夕日が二人を照らす中、川沿いの土手で殴りあう二人。
「ハァハァ。オメェやっぱり根性あるじゃねぇか」
「あぁ。てめぇのパンチも効いたぜ」
二人は土手に寝転がり、お互いの顔を見合わせて思わず微笑んだ。
・・・なにやら昭和の香りがするシュチュエーションですよね。女性目線だと「??」ではないでしょうか?。だけどパパ目線だと「まぁこういう話もありだわな」と感じるかもしれませんね。
仲がいいのに殴りあう。実はこれって男性の心理からすると有りなのです。そして、そのことがママとの会話のギャップの一つになっているのです。一体どういうことなのでしょうか?
男性は相手との距離が近いほど本音で接する
女性は、会話の中で本音と建前を使い分けます。
親しい人との会話でも、常に本音をさらけ出すということはあまりしません。
一方、男性はというと、親しい間柄になればなるほど、遠慮せず本音で話す傾向があります。相手が全く気を使わなくていい自分の嫁であれば、なおのこと思ったことをズバズバ言ってしまうことも。
また、大切なママが愚痴を言っていると、
と、なりがち。
男性にとって、会話は問題を解決するための手段であり、しっかりとした結論を出さなければ気が済まないものですから、ちょっとした愚痴にも真剣に反応し、本音でアドバイスしてしまうのです。
冒頭のようにママと殴りあうということはあり得ませんが、ママの言葉に対してパパは遠慮なしに本音をぶつけてくるのです。共感を重んじるママにとってかなりのダメージとなるかもしれません。
説教は、パパなりにママに向き合っている証拠
しかし、パパのそんな態度は、ママのことを考えているからこそのもの。
パパは、どんな人にも説教したりアドバイスをしたりするわけではありませんよね。たとえば、会社の上司が愚痴めいたことを言っても、
「そうですね」
なんて適当に受け流し、それ以上深く会話をしようとはしません。これは、パパと上司との精神的な距離が遠いため。上司のことを本気で考えたり心配したりしているわけではないので、自分の意見をぶつけることはないのです。
パパがママに対してすぐに説教を始めるのは、それだけママに関心があり、ママとの距離が近いということ。
もしも夫婦の心の距離が離れていて、ママのことをどうでもいいと思っていたら、ママの愚痴に対してもパパは
「あっそうですか」
程度の返事しかしてくれないかもしれません。一見丁寧でやさしい返事に感じるかもしれませんが、パパが敬語で返すようでは、パパの心は相当離れていると見て良いでしょう。
共感を求める女性からすると、パパが説教してくるのは本当に望んでいる対応とは違うため、不満がたまってしまいます。しかし、その説教の根底にはママへの愛情・信頼があるということを知っておいてくださいね。(もちろん例外は有りますけどね)