
赤ちゃんが咳をしていると「もしかして風邪?!」と心配になるものですよね。
咳と一緒に鼻水が出ている、熱はないのに咳だけが続くなど、赤ちゃんの症状もいろいろですので、その都度病院へ行くべきなのか迷うママも多いでしょう。
赤ちゃんが咳をする原因には、いろいろなものが考えられます。
ここでは、咳の原因と受診の目安、自宅でできる咳や鼻水を予防する方法などを、保育士さんに伺ったお話を混じえてお伝えしていきます。
目次
赤ちゃんの咳の原因は?
赤ちゃんの咳には、病気などが心配なものとそうではないものがあります。まずは、どのような原因で咳が出ることがあるのかを知っておきましょう。
赤ちゃんの咳の原因となる病気
生後3ヶ月くらいの赤ちゃんの場合、咳の原因として考えられる病気には、
- 風邪
- RSウィルス感染症
- 百日咳
- 気管支炎
- 気管支喘息
などがあります。これ以外にもアレルギー性の咳が出ることもありますし、まれにマイコプラズマ肺炎、インフルエンザなどにかかることもあります。
病気とは関係がない赤ちゃんの咳の原因
咳が出る原因は、病気だけではありません。体が小さく未発達な赤ちゃんだからこそ、大人が気にならないような些細ことが原因となって咳がでることもあるようです。
病気と関係がない咳の原因としては、次のようなものがあります。
- 唾液などでむせている
- ハウスダスト
- 外気の影響
また、ほこりやペットの毛やフケなどで一過性の症状が出たり、冷たい空気に触れた時の防御反応として咳や鼻水が出ることもあります。
生後3ヶ月だと、まだ鼻毛が生えていない赤ちゃんがほとんど。鼻毛はほこりやウィルスの侵入を防ぎますが、鼻毛がない赤ちゃんは鼻にダイレクトに入って来る刺激で咳や鼻水が良く出るのです。
病院へ行く?自宅で様子を見る?咳で受診する目安とは
赤ちゃんの症状が咳と鼻水だけで熱はない場合、病院で診てもらった方がいいのか、それとも自宅で様子を見ていて大丈夫なのかと迷うこともあるでしょう。
一番いいのはもちろん医師に診断してもらうことですが、冬など感染症が流行する時期には、
…という心配がありますよね。
迷う時には、赤ちゃんの様子をよく観察して判断してみましょう。
自宅で様子を見ていてよい場合
- 食欲があり、母乳やミルクをいつも通り飲んでいる
- きちんと眠れている
- 機嫌が良い
こうした場合は、二次感染を防ぐ意味でも受診せずに様子を見ていても良いでしょう。ただし、急な症状の変化には気をつけて、柔軟に対応する必要があります。
また、機嫌が良くても咳や鼻水が数日続いている場合には、一度かかりつけの病院で診てもらうと安心です。
こんなときは病院へ!
- 食欲がなく、母乳やミルクの飲みが悪い
- 機嫌が悪い
- ぐったりしている
- 鼻が詰まっていて呼吸しにくい
- 咳がひどく眠れない
こうした様子が見られたら、できるだけ早く受診しましょう。
特に注意したいのは、ケンケンした咳、オットセイのようなオイオイした咳で呼吸ができず苦しそうな時や、チアノーゼ(唇が紫色になる)が出ている時。クループ症候群の可能性がありますので、通常受診というより救急受診が必要です。
熱がある時は必ず病院へ行った方がいい?
赤ちゃんの平熱は大人よりも高く、一般的に37.5度以上が「発熱」と考えられています。
しかし、体温調節機能がまだ未熟で、さまざまな影響で一時的に体温が高くなることもあるため、微熱程度であれば、室温や服装を調節しながら少し様子を見ていても良いと考えられます。
しかし、咳や鼻水とともに37.5度以上の熱が出ている時は、何らかの感染症にかかっているおそれもありますので、かかりつけの病院で診てもらうことが望ましいでしょう。
しかし、発熱は病院へ行く時のひとつの目安になるものですが、熱の有無だけで赤ちゃんの様子を判断することはできません。
熱がそれほど高くなくても母乳やミルクの飲みが悪かったり、機嫌が悪かったりする時は早めの受診が必要です。
熱だけではなく、上記のように赤ちゃんの機嫌、食欲、呼吸の状態など全身の様子で受診するかどうかを判断しましょう。
診療時間外の受診の目安を判断する助けとなるウェブサイトや電話相談もありますので、不安な場合はこうしたものを活用するのもひとつの方法です。
小児救急でんわ相談
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咳や鼻水の予防・対処を自宅で
赤ちゃんの咳や鼻水を少しでも予防・軽減するために、自宅でもできることがあります。
- まずは、部屋をこまめに掃除して換気しましょう。ホコリなどのハウスダスト対策になります。
- そして、赤ちゃんにも十分な水分補給をして、のどを潤してあげましょう。
- 咳や鼻水のせいで呼吸がしにくそうであれば、上半身を少し起こした体勢にするといいかもしれません。
これらにプラスして、次のようなポイントも意識してみましょう。
部屋を加湿する
加湿器を活用したり、濡れタオルを枕元に吊るしたりして乾燥を防ぎましょう。
鼻吸い器を使用する
市販薬を服用させる。
赤ちゃんの咳や鼻水、様子を見ながら適切な対策を!
赤ちゃんは気管支が細かったり鼻毛がなかったりするため、よく咳や鼻水が出るものです。
普段通り機嫌がよく、母乳やミルクをしっかり飲んでいるようであればそれほど心配はいらないと考えられますので、自宅でできる対策をしながら様子を見てあげましょう。
しかし、咳や鼻水の症状がひどい場合や急な悪化の際には、救急受診が必要になることもあります。
いつでも対応できるように、受診の際に必要なものを揃えておく、タクシーや病院の電話番号を目につくところに貼っておくなどの備えもしておくと安心ですね。