
頻回授乳が続いたり、授乳が寝かしつけの唯一の方法になってしまったりすると、ママはもう毎日クタクタ。
「おしゃぶりでもくわえていてくれたら、楽なのに…」
と考えたことはありませんか?
おしゃぶりの使用には賛否両論あるものの、ママがちょっと休みたいなと思った時に赤ちゃんがおしゃぶりを吸ってくれたら、そしてできればそのまま寝てくれたら、とっても楽ですよね。
しかし、おしゃぶりを与えてもなかなかくわえてくれない、嫌がって吐き出す赤ちゃんは多いものです。
- どうして赤ちゃんはおしゃぶりを嫌がるのでしょうか?
- おしゃぶりを嫌がらずに吸ってもらう良い方法はないのでしょうか?
以前の記事「早くても遅くてもダメ!赤ちゃん寝かしつけの強い味方おしゃぶりのポイント」では、おしゃぶりの基本的な使い方のポイントをお伝えしましたが、ここではもう一歩踏み込んで、おしゃぶりを嫌がる赤ちゃんに、上手におしゃぶりを吸ってもらうための方法をお伝えしましょう。
目次
原因はどこにある?赤ちゃんがおしゃぶりを嫌がる理由
月齢が低い赤ちゃんの場合、口にちょんちょんと指やおっぱいを当てると、自然にくわえて吸ってくれます。
これは、吸啜反射というもので、生まれて間もない赤ちゃんでも持っている原始反射の一つ。この反射があるから赤ちゃんは上手に母乳やミルクを飲むことができ、そして安心感を得ることができます。
おしゃぶりはこの吸啜反射を利用したグッズ。吸啜反射は生まれながらに持っている反射ですので、月齢が低いほど赤ちゃんがおしゃぶりを上手に吸ってくれる可能性が高いと言えます。
しかし、おしゃぶりをくわえていたと思ったらペッと吐き出してしまう、あるいは、嫌がってくわえてくれない場合は、何が原因なのでしょうか。考えられる理由を3つほどあげてみます。
1.母乳またはミルクが出てこない
当然といえば当然ですが、おしゃぶりからは母乳もミルクも出てきません。
赤ちゃんがお腹をすかせている時におしゃぶりをくわえさせても、「コレじゃない!」なんて怒ってしまうこともあるでしょう。
2.おしゃぶりに慣れていない
おしゃぶり自体に慣れていない赤ちゃんは、なかなか上手におしゃぶりをくわえ続けることができません。
慣れないうちは、すぐに口から落としてしまったり、舌で押し出す、吐き出すといったことがよくあります。
この場合は、ママがおしゃぶりを軽くおさえて、上手に吸えるようにサポートしてあげると良いかもしれませんね。
3.乳首の形状、感触が好きではない
小さな赤ちゃんにも好みがあります。
哺乳瓶のニップルなども同じですが、おしゃぶりの種類によっては赤ちゃんが形、素材、感触などを嫌がってしまうこともあるでしょう。
特に完全母乳で育っている赤ちゃんの場合は、ママのおっぱいとは違うおしゃぶりのゴムの感触を嫌うことが多いようです。
おしゃぶりに慣れてもらうには?試したい5つのポイント
それでは、赤ちゃんにおしゃぶりを嫌がらずに使ってもらうためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか?おしゃぶりに慣れてもらうためのポイントを5つあげてみますので、ぜひ試してみてくださいね。
1.哺乳瓶と同じメーカーのおしゃぶりを試してみる
赤ちゃんは、いつもミルクを飲んでいるニップルと同じ形状のものを好む傾向が強いため、哺乳瓶を使用している場合は、哺乳瓶と同じメーカーのものを選んでみるのもひとつの方法です。
2.月齢に合ったサイズのおしゃぶりを使う
種類によりますが、おしゃぶりには、新生児用、生後3ヶ月から、Sサイズ、Mサイズなどのサイズ展開があるものも存在します。
サイズの合わないおしゃぶりは、赤ちゃんの口に大きすぎたり小さすぎたりするため、嫌がることも考えられます。赤ちゃんの月齢とおしゃぶりのサイズが合っているかどうかも、しっかり確認して使いましょう。
3.複数のメーカーの違うおしゃぶりを用意する
ピジョン、コンビ、ヌーク、チュチュベビーなど、おしゃぶりを販売しているメーカーは数多く、また同じメーカーでも、形や素材の違ったおしゃぶりがたくさんあります。
赤ちゃんがどのメーカーのどのおしゃぶりを気に入ってくれるかは、実際に使ってみなければわかりません。
「こっちはダメだったけど、これはOKだった」ということもありますので、おしゃぶりはできればメーカーや種類を変えて、複数用意してみてください。
4.うとうとしている時にくわえさせてみる
はっきり起きている時はおしゃぶりを嫌がってしまう赤ちゃんも、うとうとして半分寝ている状態の時にはすんなり、おしゃぶりをくわえてくれることもありますので、試してみましょう。
そのまま寝てくれれば、万々歳ですね。
5.母乳やミルクをおしゃぶりにつけてくわえさせてみる
おしゃぶりを嫌がる場合は、おしゃぶりの先に少し母乳やミルクをつけてあげるとスムーズにくわえてくれることがあります。
特に完全母乳の場合、おしゃぶりの感触を嫌がる赤ちゃんは多いので、母乳の味やニオイを感じさせてあげると良いかもしれませんね。
こうしたポイントに加えて、
- 機嫌の良い時に試してみる
- 上手にくわえられたら褒めてあげる
- 嫌がったり泣いたりする時は無理やりくわえさせない
- 時間や日にちをあけて根気よく試してみる
といったことにも気をつけてみましょう。
ある日突然おしゃぶりを嫌がるようになっちゃった?!
赤ちゃんがそれまでおしゃぶりを好んで使っていたのに、ある日突然ペッと吐き出して泣いてしまう、なんていうこともあります。
赤ちゃんの好みが突然変わってしまうのはよくあることで、おしゃぶりだけでなく、乳頭混乱のように突然母乳やミルクを飲まなくなってしまうようなことも珍しくはありません。
その際も、上記のポイントに添ったおしゃぶりの使い方を根気よく試し、おしゃぶりを再びくわえてくれるのを待ってみましょう。
ただし、赤ちゃんが1歳に近づいている場合は、自然におしゃぶりを卒業する良い機会かもしれません。
長い期間、月齢が上がるまでおしゃぶりを使用しているとデメリットも生じやすくなりますし、今度は止めさせるのが大変になってきます。
赤ちゃんの方からおしゃぶりを卒業してくれたと考えて、そのまま使用を止めることも考えてみましょう。
おしゃぶりを使う時に注意したいこと
赤ちゃんにおしゃぶりに慣れてほしい、少しでもおしゃぶりを使えるようになってほしい、という気持ちでママはいろいろ試したくなりますが、上で少し触れたとおり、おしゃぶりの常用にはデメリットもありますし、使用の仕方にも注意が必要です。
よく言われているのは、歯並びへの影響ですが、その他にも、
- 癖になりやすい
- 発語に影響することがある
- 親子間のコミュニケーションが減少しやすい
といったデメリットがあると言われています。おしゃぶりを長い時間くわえさせたままにせず、また、安易におしゃぶりに頼らないよう、十分に気をつけましょう。
おしゃぶりのメリットとデメリット、正しい使い方については、次の記事で詳しくご紹介しています。
「歯並びに影響9%|ママ100人に聞いたおしゃぶりの使い方」ではその他に、実際に赤ちゃんにおしゃぶりを使用させていたママたちへ、
- おしゃぶりを使っていた期間
- おしゃぶりを卒業した時期
- 歯並びへの影響の有無
などを聞いてみたアンケート結果も掲載していますので、ぜひご参考にしてください。
根気よく工夫しておしゃぶりを上手に活用しましょう
おしゃぶりは必ず使わなければならないものではありませんし、常用することにデメリットがあるため、できるなら使わずに済ませたいと考える人も多いものです。しかし、よく泣く赤ちゃんや寝かしつけが大変な赤ちゃんの場合は、ちょっとでもおしゃぶりをくわえていてくれるとママも助かりますよね。
おしゃぶりを使うコツ、赤ちゃんに慣れてもらうポイントをもとに、さまざまな工夫をしながら根気よく試してみましょう。もちろん、おしゃぶりを使う時は注意すべき点をよく理解して、上手に活用してくださいね。