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2歳児健診で落ち着きがなくて発達障害を疑われた|不安を払拭するためにやるべきこと

2歳児健診で落ち着きがなくて発達障害を疑われた|不安を払拭するためにやるべきこと

2歳児健診を受けて「最悪だった!」と言うママは多いと思います。子どもが興奮しすぎたり、萎縮したり、爆睡したり、いろいろな理由で思うような行動を取れないことはよくあります。

ただ、そうした子どもの姿を見て「発達が遅れているんじゃないの?」という衝撃的な指摘をしてくる保健師がいます。そんな指摘を受けた時の対応法を紹介します。

保健師に「発達障害」を疑われることがある

2歳になると乳歯がほぼ生えそろい、歯磨きが大切になる時期です。このため、2歳半前後に、2歳児健診(歯科健診)を行う自治体が多くあります。

この2歳児健診で、子どもの言動について指摘され「発達障害なのでは?」と言われるケースがあります。

2歳健診は歯科健診のはずですが、実は自治体は子どもの状態をよくチェックしているんですね。

指摘を受けるきっかけになる子どもの行動

2歳児健診は多くの場合、会場に着いた順に健診を受けます。会場によりますが、待機部屋が準備されていて絵本、おもちゃ、お絵かきグッズなどを自由に使わせてくれることもあります。

こうした待っている時の子どもの言動を保健師がチェックしているのをご存じでしょうか? 発達について指摘を受けるきっかけになる子どもの行動の例を挙げてみましょう。

  • 座っていられない
  • 待つことができない
  • オモチャなどの取り合いで相手を叩いたり、引っ掻いたりする
  • 気に入らないことがあると噛み付く
  • 親の言葉が耳に入っていない
  • 保健師の指示通りに動くことができない
  • 保健師に話し掛けられても、相手の目を満たなかったり、返事をしない
  • 歯科医師の指示に従わない
  • 歯科医師の問いかけに反応しない
  • 全く喋らない
  • 2語文がしゃべれない
  • 発音が独特
  • 奇声を上げる
  • 特定の行動に異常に執着し続ける

2歳だとちょうど、イヤイヤ期です。例に挙げた態度はよく見られるものです。

一人目育児中のママで、あまり他の子どもと接する機会がないママは、自分の子どもが「標準」になり「まだ2歳だし」「人見知りだし」「こんなものでしょう?」と思いがちです。

しかし、保健師が「発達の状態が普通と違うんじゃない?」と感じる例があり、母親に対して「子育てで困っていることはありませんか?」とそれとなく近付いてくることがよくあります。

保健師は親子の関わり方や、子どもの行動や反応をよく見ています。特に、年配の保健師であればあるほど、数多くの子どもと接してきた経験から「あれ?」と感じる子を見つけ出す目を持っているようです。

時々、ちょっと残念に感じられる保健師がいて、ズバリ「発達障害です」と言ってくるケースがありますよ。

発達に対する指摘は心に留めること

発達について指摘を受けると、ママは衝撃を受けますよね。

私も長女の発達について指摘を受けた時は衝撃が大きすぎて受け止めきれませんでした。怒りさえ感じたことがあります。

どんな言い方であっても「はい、そうですか」とすんなり受け入れられるママは少ないでしょう。そんな発達に関する指摘に、どう対応すべきか考えてみましょう。

保健師は発達のプロではない(経験談・勘で喋っている)

まず、発達に遅れや障害があると断言できるのは医師だけです。医師の中でも「小児神経医」が、子どもの発達に詳しい医師です。

保健師は医師のように発達に関する診断を行うことはできません。ですから、厳密に言えば「発達障害です」と言い切ることはできないはずなんですよね。

保健師は、これまでの経験や知識から「この子はちょっと違うかな?」と判断しています。ぶっちゃけ、勘です。

  • 「まだ2歳なんだからこんなものよ!」
  • 「数分見ただけで何がわかるの!」
  • 「母親の私より子どものことを分かっているつもり?」

こんな風にママが怒るのは当然です。ましてや、経験や勘が根拠だ、と言われたら「ふざけないで!」と思いますよね。私もそう思いました。

ただ、発達に遅れや障害がある子には、やはりちょっとした「違うところ」があるのも確かです。

ママの方が子どものことをよく知っていますが、ベテラン保健師は何十人、何百人という数の子どもを見ています。このため、同年代の子どもの発達の程度・その違い、というものは保健師の方がよく知っています。

この経験からくる勘は当たることがあるので、指摘されたら、その事実自体は頭の片隅に留めておくといいですね。

個人差も大きい時期

2歳児健診は2歳半くらいで受けます。この時期は非常に個人差が大きく、子ども同士を比較して差が大きくても不思議ではありません。

小さく産まれた子は当然、体が小さくて運動能力の点で他の子に勝てないことがよくあります。

言葉に関しても「男の子は言葉がゆっくりだから」などと言われるように、比較的のんびりの子もいます。

個人差が大きい上、成長がゆっくり(後半追い上げ型)のこともあり、気分屋・人見知りといった性格もあります。

この時期は、子ども同士を比較すること自体がナンセンスな時期です。ですから、2歳児健診の時の保健師の指摘で深刻に考え込む必要はなく、一応、指摘されたと覚えておきましょう。

今できる友好的な対策はほぼ、なし

2歳児健診の時に保健師から発達に遅れや障害を指摘されても、正直な所、大したことはできません。

病気なら薬を飲んだり、患部を治療すればいいですよね。しかし発達には薬がなく、傷のような目に見えるものでもないので、手の施しようがありません。指摘されたから、といって今すぐできることは、ほとんどないのです。

専門医でも診断できない年齢

発達がどのくらいか、ということをチェックするテストがありますが、2歳半では受けられません。

そもそも、検査というのは一定時間椅子に座り、指示通りに行動したり、問いかけに答えたりするものです。2歳半では難しいケースがほとんどです。

このため、小児神経科の医師(専門医)でも、2歳半の子どもの発達障害を診断することは、まずありません(症状が重度で、明らかに分かる症状が出ている場合を除く)。

いわゆる魔の2歳児で、気分がコロコロと変わり、成長のばらつきが大きい2歳児の子どもは小児神経科に行っても、ほとんど「経過観察」とされて終わりです。検査を受けるなら3歳を過ぎてからがお勧めです。

子どもはどんどん成長する

子どもの1日は、大人と全然違うスピードで進んでいると感じたことはありませんか?

2歳児健診の会場でできなかったことが、翌日にはできた! なんてことは普通にありえます。

子どもの成長スピードは速いので、健診で指摘されても直ぐ、全く心配いらない状態になることだってあります。

健診の時にあれも、これもできなかった! 指摘されるばかりだった! そんな風に落ち込む必要はないので、子どもの成長を信じて見守っていきましょう。

不安な点はメモしておく

保健師から指摘されると、子どもの言動全てが気になるかもしれません。そして、他の子の言動が気になり、比べずにいられなくなることもあります。

自分の子の全てがダメなことに思え、自分の育て方自体が悪かったと思い込んで鬱になる人もいます。

そんな時は、まず、考えることをやめて、不安に感じた点や気になった言動を具体的にメモしましょう。事実だけを書き出します。自分の気持ちは日記帳に書き込んだり、書きなぐって破り捨てたりします。

大切なことは、子どもの状態を書き記すこと。こうすることで子どもの今の状態がよく見えてきます。

私の長女は言葉の発達に不安がありました。その頃に私が書いたメモは次のようなものです。

  • 2歳6カ月:単語は50個くらい出ている
  • 2語文が出てこない:お花きれい、ワンワンかわいい、のみ
  • クレーン現象がある:「取って」と言わず、人の手を掴んで取りに行かせる
  • 保育園であった事を話さない
  • 親の質問に言葉で答えることがない(言葉のキャッチボールができない)

こうしたメモは、今すぐ役に立たなくても数年後に活きてきたりします。母子手帳にメモを貼り付けておいてもいいですし、自分の日記帳やスケジュール帳に書いておくのもいいでしょう。

気になることはメモ。でも、気にしすぎない。これがお勧めです。

指摘が気になって仕方がないママへアドバイス

2歳児健診で専門家でもない保健師に指摘されたことが気になって仕方がない! なんでもいいから、確かなことが欲しい! そういう場合は自分から動きましょう。

小児神経科に予約を入れよう

まず、発達に関する診断は早くても3歳以降になることがほとんどです。早くから診断されるのは、明確な分かりやすい症状が出ているケースだけです。

このため、2歳半くらいで動いても、いわゆる検査を受けたり、診断を受けることはほとんど不可能です。こればっかりはどうしようもないので、ここは理解しておきましょう。

しかし小児神経科に相談することはできます。相談の予約だけはしておきましょう。

小児神経科は受診希望者が非常に多く、予約したくても「新規患者の受付停止中」というケースがよくあります。また、予約できても初診が半年後や一年後ということもあります。

キャンセルはいつでもできます。ですから、悶々として落ち着かないなら予約だけは済ませましょう。

1度でも診察してもらっておけば、新患ではありません。万が一、成長してから発達に遅れや障害が出てきた場合、再診をお願いし易くなるので、なにか行動を起こしたいママは小児神経科を予約しましょう。

なお、小児神経科を予約して受診しても、その内容は受診した本人や親、家族以外にもれることはありませんから、周囲の目を気にする必要はないでしょう。

療育は家でもできる

発達に遅れや障害がある子どもは「療育」というものを受けます。これはトレーニングです。苦手なことを少しでもできるようにするための訓練を、遊びを通して行います。

言葉が苦手なら、発音の練習、動詞や形容詞を覚える、文の作り方を覚えるといったトレーニングをします。

指先を動かすのが苦手でフォークやスプーンが持ちにくい場合は、紙をちぎったり、ハサミを使ったり、クレヨンで丸を描く練習をして、手先を動かします。

他にも色々な療育がありますが、療育の一部は家庭でもできます。いわゆる「家庭療育」というもので、親子で取り組みます。

子どもは家という慣れた環境で、信頼できる親と一緒に取り組めるので、落ち着いて行うことができます。

また、療育施設に通うようになっても、子どもの一番近くにいるのは親です。その親が療育について関心や知識を持っていることは非常に有意義なことです。そもそも療育とは、子どもに物事を分かりやすく教えるものなので、育児に十分役立ちます。

私は長女が2歳の時から家庭療育をスタートしました。次女は赤ちゃんの時から家庭療育をする母(私)を見ていたことになります。このためか、発達に遅れのない次女の発達は非常に早かったです。次女は1歳半でオムツ無しになりました、1歳半で2語文を喋り、2歳になると3語文をベラベラ喋って、母のいい話し相手になりました。

保育園でも「放っておいても先生の指示を一度でしっかり聞き、行動でき、制作物もお手本通り一人でできる子」と言われました。

おそらく、長女の家庭療育のあれこれを横で見聞きしているうちに、いろんなことを習得したのでしょう。

療育のメリット

この療育というのは、成長がゆっくりの子に成長を促す方法です。この考え方を応用すれば、色々な人の成長を促したり、人間関係を円滑にすることに繋げていけると思います。

家庭療育は人に何かを教える基本的な方法だと言えます。不安で、なにか今すぐ手を打ちたい! というママはぜひ、試してみてください。

なお、家庭療育に関する本はたくさん出ています。私は図書館にあるものを片っ端から見ていって「これならできそう」と感じた本を購入しました。

とりあえず1冊、読んで試してみるといいですよ。数多く読みましたが、次の2冊がお勧めです。

発達に遅れや障害がある子の親でなくても、知識として知っておくと子どもに「どうしてあの子は私と違うの?」と尋ねられた時にちゃんと答えられると思います。

また、ABA実践マニュアルの方は、職場で後輩を持つ立場にいる人に役立つものだと思います。療育の考え方は、大人にも応用できるので知っていて損はありません。

発達障害の子どもたちをサポートする本

イラストでわかる ABA実践マニュアル: 発達障害の子のやる気を引き出す行動療法

どうしても不安なら、療育施設を見学

小児神経科を予約し、家庭療育の本も読んだ! でも不安で色々話がしたい! という場合は、自治体などの療育施設の見学に行くといいですよ。

療育の現場で、どういうことをやっているのか。どんな風に接しているのか。子どものどのような点を見ればいいのか。実際の現場を見ながら相談できるのでお勧めです。

自治体によっては「体験参加OK」で、無料で参加できることもあります。実際に療育というものを体験させてみると、子どもの成長や苦手が具体的に見えてくることがあります。

ちなみに、私の長女は自治体の療育施設に体験で参加しましたが、プログラムが合わなくて辞めました。実際に参加してみると「娘に欲しい療育はこれじゃない」「こういう場は合わない」そうした点が見えてきます。

他にも「これは要らないケアだ」と感じることもあるでしょう。体験に勝る判断材料はないでしょう。

ただ、自治体の療育施設も利用希望者が多すぎて予約さえ取れないケースもあります。気になるなら、早めに見学相談するといいですよ。

とにかく行動したい人は、民間の療育施設がお勧め

発達に遅れや障害があると、できるだけ早くフォローした方がいい、と言われています。この考えに基づき、健診を通して早期に子どもの状況を把握して確実なサポート態勢を整えよう、としている自治体もあります。

しかし、発達に遅れや障害がある、とはっきり分かるのは3歳以降(場合によっては就学後)です。これは矛盾しますよね。できるだけ早くケアした方がいいけれど、早い段階で明確に発達の遅れや障害が判明することは少ないんです。

つまり「転ばぬ先の杖」をどれくらい考えるか、に掛かっています。「保健師の指摘は腹が立つけど『あの時、なにか行動しておけばよかった!』と後悔したくない!」という場合は、民間の療育施設(塾)がお勧めです。

塾というとお受験のために通うところというイメージが強いですよね。しかし、発達に遅れや障害がある子どもを受け入れてくれる塾というものがあります。

幼児教育の塾でありながら、苦手を個別にフォローしてくれる療育の場でもあります。民間の塾は、発達の遅れや障害の程度、療育手帳などの有無に関わらず通うことができます。

もし、発達に遅れがなかった場合でも、子どもに合ったレベルの幼児教育を受けられるので無駄にはなりません。

早く対策を打ち出したい! という方は「発達障害 塾」と検索してみてください。フォローしてくれる民間の施設を調べられますよ。

2歳児健診で受けた指摘は、心の片隅で覚えておこう

2歳児健診では、歯科健診以外に発達に関する指摘を受けることがあります。時々、保健師に「発達障害でしょう」とはっきり言われる人もいます。

しかし、保健師は医師ではありません。診断できる立場にいませんし、勘で喋っています。指摘については心の片隅に置いておくようにし、あまり深刻に考えすぎないようにしましょう。

多くの場合は2歳半では発達の状態を診断することができません。小児神経科医に診てもらっても「経過観察」になります。

ママは、気になる点をメモし、家庭療育の本を参考にして成長を見守っていきましょう。不安を吐き出したい場合は療育施設に見学に行ってもいいですし、民間の療育施設(塾)に通うのもひとつの方法です。

保健師の指摘は心を掻き乱すものですが、感情論とは別に、子どもの成長を見守るきっかけにしてください。

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