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初めての離乳食|美味しく食べてもらうために知っておきたいこと

初めての離乳食|美味しく食べてもらうために知っておきたいこと
  • 赤ちゃんが好きな味ってなに?
  • 渋い顔をされたら何をチェックすればいい?
  • ダシの味付けはどうする?
  • 苦手な味に居つチャレンジすればいい?

離乳食を食べさせるたび、眉間に皺を寄せてベェッと吐く。明らかにマズイという顔をする。おいしそうに食べてくれない。そんな悩みありますよね。

わが家でも、娘が離乳食をひどい表情で吐き出すことがありました。赤ちゃんに料理の腕を否定されているようで凹むママもいると思います。

食育実践プランナーの視線から、赤ちゃんの厳しい表情と離乳食について考えてみました。

生まれつき持っている味覚を利用しよう

人の舌は色々な味を感じることができます。赤ちゃんにも味覚があり、成長するにつれてどんどん発達していきます。

五味という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 甘味・旨味・塩味・苦味・酸味という5つの味のことです。

甘味・旨味・塩味の3つの味は、生まれつき感じ取ることができ、好んで食べる味です。母乳はほんのりと甘味があると言われていますし、離乳食で使われるダシには旨味があります。

和食に塩は欠かせなくて日本の伝統料理などにもよく使われる塩は、子供が好む味です。私の娘も、しょっぱい味のせんべいやラーメンが大好きです。塩分には本当に気を付けなくてはならず、困ったものです。甘味・旨味・塩味は赤ちゃんが感じ取りやすくて受け入れやすい味です。

誰もが大好きな甘味から始めよう

離乳食は、まず甘味からスタートします。お米などの炭水化物ですね。ご飯は噛めば噛むほど甘味が出てきますよね。ご飯が唾液の中に含まれる消化酵素で分解され、糖類になるから甘いのです。

赤ちゃんが最初に口にする離乳食、十倍粥はまさにこれ! 甘味を感じられ、受け入れやすいので十倍粥からスタートします。

例え、ベェッと吐き出しても繰り返し口に運んであげれば、十倍粥がだんだん唾液と混ざって「あれ? 甘い? 意外にイケルかも?!」と赤ちゃんが感じるようになります。

受け入れやすい甘味で飲み込む練習をし、そこから少しずつ食べられる種類を増やしていくのが離乳食です。

赤ちゃんの表情=マズイ訳ではない

離乳食を口にした赤ちゃんが嫌な表情をしたり、眉間に皺を寄せたりすることがあります。

「おいしくなかった?」とママは不安になると思います。ですが赤ちゃんの表情は「マズイ」ではなく、違うことを訴えているのかもしれません。

  • 熱かった
  • 冷たすぎた
  • ザラザラしていて嫌だった(舌触り・感触が嫌だった)
  • 初めての経験でビックリした
  • ママの顔が怖かった
  • 得体の知れない物を口に入れられて不安だった
  • スプーンが嫌だった

赤ちゃんは色々なことを感じ、表情に出します。離乳食をスタートした頃は、食材の味よりも「驚いた!」という要素の方が強いと思います。

また、食べさせてくれるパパやママが不安な顔をしていると、その雰囲気は赤ちゃんに伝わってしまいます。

「パパ(ママ)が不安な顔をしている! このご飯は嫌なもの?」

赤ちゃんがそんな風に感じているかもしれません。

離乳食を口にした赤ちゃんが渋い顔をしたら味についてガッカリする前に、食べ物の温度や固さ、粒の大きさをチェックし、赤ちゃんの緊張を解すようにしてください。

  • 「ウマウマウマ~美味しいよ~」と口をパクパクさせて食べる真似をしながら笑顔を作ってみる。
  • 赤ちゃんを横抱きにし、安心できるよう会話しながら食べさせる。

そんな楽しい雰囲気作りから始めてみるのをオススメします。

離乳食は味付けなしで!

離乳食の基本は「味付けなし」です。素材の味をそのまま利用します。味付けしたい場合は「旨味」を利用します。いわゆるダシ(昆布だし、鰹だしなど)ですね。

初期は味付けなしで食べ物を口に取り込んで飲み込む練習をし、口にできる食材を少しずつ増やしていきます。

大人にとってみれば味気ない! かもしれません。しかし赤ちゃんの消化器官は成長途中です。調味した複雑な味もうまく感じ取れませんし、塩分などを体内で調整する機能も発達途中です。

このため、離乳食は基本的に素材そのものの味を活用し、例え加えたとしても旨味(だし汁)のみにしておきます。野菜も熱を加えることで甘味が強くなるものは多くあります。季節の野菜、旬の魚などをうまく活用して、素材の味を楽しむ食事にしましょう。

学習して覚えていく味は親がお手本を!

五味のうち、苦味と酸味は成長するに従って「経験・体験から食べられるようになっていく味」です。赤ちゃんのうちは、嫌がって食べません。食べ物として認識できないと言っていいかもしれませんね。

ピーマンだったり、ゴーヤの苦味だったり、人が「ウッ」と感じる味は「みんなと一緒に頑張って食べたもの」「ミネラルや繊維質が豊富だから食べたが方いい食材」といったように、経験や知識から食べられるようになっていく味です。

苦手な味は後から

苦味や酸味は、食べ物を口に運び込んだり飲み込むのが上手にできるようになってからチャレンジしましょう。チャレンジも最初から苦い野菜でチャレンジするのではなく、苦味が少ない野菜から練習していきます。

食べさせる時は「お野菜も食べてみようね」「おいしいんだよ」「いっぱい食べようね」と笑顔で接してあげてください。

そして緑の野菜をママやパパが食べる所も見せてあげましょう。野菜に対して赤ちゃんがプラスのイメージを抱けるような様子を親が見せてあげます。

周囲の人が笑顔で「おいしい」「このお野菜好き」といって積極的に食べる姿から、赤ちゃんは野菜を食べることを学習し、苦味や酸味などを少しずつ覚えていきます。

ママの笑顔とみんなで楽しく! を忘れないで

離乳食は「作ること&食べさせること」に意識が傾きがちです。ですが、赤ちゃんはママやパパの食事の姿を見たり、離乳食を食べている最中のママやパパの顔から食事について学習しています。

離乳食を口にした赤ちゃんが渋い顔をした時、味が嫌なこともあるでしょう。ですが味以外に嫌がる理由があるケースも多くあります。

赤ちゃんに合った温度・ざらつき・舌触りかどうか確認し、素材の味を大切にしながら楽しい雰囲気で食べさせてあげましょう。

甘味・旨味・塩味という赤ちゃんが生まれつき体得している味から離乳食を始め、慣れてきたら食べることをプラス思考で学習できるような、楽しい食事シーンを実現していってくださいね。

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