
妻が何も相談してくれない。一人でいろいろ抱え込んでパニックになっている。そう感じている夫は、意外に多いもの。
もっと相談してくれればいいのに、なぜ妻は自分を頼らないのかと疑問に思ったり、あまりにも何でもかんでも抱えて精神的に追い詰められる妻を見て、イライラしたりすることもあるでしょう。
しかし、肝心の妻の方にも、夫に相談できない、あるいはしたくない理由があるのかもしれません。
ここでは、夫を頼ろうとしない妻の性格的な特徴とともに、妻が夫に対して感じている3つの「相談できない・したくない理由」をあげてみます。
何でも抱え込んでしまう妻に不満を感じたら、ぜひその理由を知ってください。
完璧主義? 甘え下手? 夫を頼ろうとしない妻の2つの特徴
物事を全て自分一人で解決しようとして、抱え込んでしまう特徴のある妻に対して、夫は
- 自分にもっと相談してくれたら楽になるはずなのに
- 問題が小さいうちなら2人で解決できるのに
- 自分はそんなに頼りがいがない夫なのか
という不満を感じることが多いようです。たしかに、家族・夫婦として共に生活しているのに、大変なことや辛いことを一切相談されないとなると、何のための夫婦なのか……と思ってしまいますよね。
こうした抱え込み癖がある妻には、大きく2つの特徴があるかもしれません。
1.何でも自分でやらなければ気が済まない完璧主義タイプ
掃除や料理などの家事、赤ちゃんの育児など、自分の理想とするものがあり、その理想をこなすためには自分で何もかもやらなければ気が済まない、という完璧主義者。
夫が何か手伝おうとしても断ったり、手伝ってもらってもそのやり方に納得がいかず、自分でやり直したりすることもあります。
2.他人に相談するのが苦手な甘え下手タイプ
責任感が強かったり、たとえ夫でも弱いところを見せたくなかったり、あるいは小さな頃から他人に甘えるという経験をしてこなかったりするために、問題が起きても一人で解決しようと無理をしてしまう、甘え下手。
どうやって夫に頼ったり甘えたりすればいいのか、そもそもわからない、頼ることを過度に遠慮してしまうという人もいます。
妻としては、決して夫が頼りにならないなどと思っているわけではありません。持って生まれた、あるいはこれまでの生活で培われた性格によって、他人に頼るということを拒んでしまうのです。
こうした妻の性格を改善するのは、簡単ではないかもしれませんね。
夫に相談できない・したくないと感じている3つの理由
性格的なものはさておき、それ以外にも、妻が夫に相談できない・したくないと感じている理由があります。その理由を3つ、あげてみましょう。
1.夫に相談しても説教されるだけだから
子育て中の妻は、ちょっとしたことで不安になったり悩んだりするもの。それでも妻が夫に相談しようとしないのは、何か言ったとしてもすぐにお説教されてしまうからです。
ママは育児の愚痴禁止!?夫がすぐに説教をしてくる理由の記事でお伝えしましたが、男性にとって会話は問題解決の手段。
会話の中で、どうすれば今の状況を改善できるのかを考え、解決策を練るために原因をつきとめようとします。
男性にはそれが当たり前の会話ですが、女性は「これがダメなんじゃない?」「原因はそれだよ」なんて言われると、まるで責められているように感じてしまうもの。
ただでさえ不安や悩みを抱えて気持ちがネガティブになっているのに、ダメ出しをされているようで、相談する気が萎えてしまいます。
2.ただ愚痴を聞いてほしいだけなのに、見当違いのアドバイスをされるから
育児をしているとストレスも溜まりますから、それを吐き出したいと思うことも多いはず。女性にとって、誰かに愚痴を聞いてもらうということは大切なストレス解消法です。愚痴に対して「うんうん、そうだよね」「わかるよ」という共感の一言さえもらえれば、それで満足します。
しかし、夫に相談すると「もっとこうしてみたら?」というアドバイスが返ってきます。
前述の通り、男性は問題解決のために会話をしますので、当然、愚痴や悩みに対してそれを解決するためにどうすればいいかを考えてアドバイスしてくれるのでしょう。
ただ、育児に関わる時間が少ない夫なだけに、それが少しズレていたり、もう既に妻が試した方法だったりすることも。
夫からの共感を得られず「話を聞いてもらえない」と感じる上に、見当違いなアドバイスをされては、愚痴も言いたくなくなるのです。
3.仕事が忙しそうで頼りたくても頼れないから
妻ががいろいろなことを一人で抱え込むのは、夫に対して
- 「仕事が大変なのに家庭のことで悩ませたくない」
- 「疲れている夫にこんなことを相談したら迷惑をかけてしまう」
といった気持ちを持っているからでもあります。
責任感が強い人や、他人に頼ることが苦手な人ほど、家事や育児は妻である自分の仕事、外で仕事をしている夫を煩わせたくないと思う傾向が強いため、どんどん一人で抱え込んで無理をしてしまいます。
逆のケースとして、妻が相談しようと話しかけても夫が「仕事で疲れているから」と取り合わなかったり、生返事が繰り返されたりすると、相談しようという気持ちそのものが失せてしまうことも考えられます。
相談しやすい雰囲気に! 妻が夫に対して望むこと
一人で何度も抱え込む妻の癖を改善するためには、まず、上記のような理由があることを知っておく必要があるでしょう。そして、妻が夫に相談したいと思う時に、どんなことを期待しているのかも合わせて理解すると良いかもしれません。
完璧主義や甘え下手といった妻の性格は一朝一夕に変わるものではありませんが、次のような妻の気持ちを踏まえて行動することで、少しずつ相談しやすい環境づくりができると考えられます。
相談や愚痴は否定やお説教をせず聞いてほしい
女性の多くは、会話の中で同意や共感されることで、話を聞いてもらえたという実感や安心を得ます。
妻は問題を解決したくて相談したり愚痴を言ったりするわけではないため、夫は原因究明やアドバイスをしたくなる気持ちをグッと抑えて、ただ話を聞いてあげてください。
アドバイスや解決策がなくても、「そうだね」「大変だね」と同意やねぎらいの言葉をかけてあげるだけで、妻は「この人に話して良かった」と感じるもの。
そして、次第に些細なことでも夫に話を聞いてもらいたいという気持ちになっていきます。
「大丈夫?」「何かあった?」など声をかけてほしい
自分から夫に相談を切り出すことができない妻の場合は、夫から話のきっかけを作ってあげると良いかもしれません。
女性は、パートナーに自分の気持ちを察して行動してほしいと望みがちですので、日頃からこまめに「大丈夫?」「今日は何かあった?」「最近疲れてない?」など、夫から声をかけてみましょう。
妻はなかなか話をしてくれないかもしれませんが、いつでも話を聞くよという姿勢をアピールしておくことは有効です。
妻が自分を頼ってくれないと夫が不満を募らせている一方で、妻もまた、夫に対して相談できない・したくないという不満を抱えているものです。
もちろん、度が過ぎる遠慮や完璧主義など、妻にも改善すべき性格はあるでしょうが、妻がなぜ自分に相談したり頼ったりしないのか、その理由を考えて、夫の方から改善へ向けて歩み寄ることも必要かもしれませんね。