
たまにはママに1人の時間を作ってあげたい、1人でのんびり休んで欲しい、そう考えてパパが子供を連れて出かける、たまの休日。
しかし、数時間後に帰宅したらビックリ!そこにはゆっくり休むどころか、汗だくになり、すごい勢いで掃除をしたり料理をしたりするママの姿があるのです。
こんな時、
「せっかくママに休んでもらおうと思ったのに……」
と、パパは思ってしまうかもしれません。
ママに休んでもらいたくて子供を連れ出したのに、ママがまるで休んでいないとしたら、不思議に思うばかりか、少し不満を感じることもあるのではないでしょうか。
反対に、ママは1人で掃除や料理に没頭できていい気分だったのに、帰ってきたパパが不満そうにしていたり、「なんで掃除なんか?」と文句を言われたりして、一気にイヤな気分になってしまうかもしれません。
ささいなことではありますが、こんなことも夫婦間のすれ違いの原因になり得ます。ママに休んでほしいがために時間を作るパパと、1人の時間にも休んでいられないママ。
お互いに理解を深め、2人が納得して休日の時間を過ごすためにはどうすればいいのか、ここでご一緒に考えてみましょう。
ママに休んでもらいたい……でもママの本心は?!
普段、小さな子供と一緒に1日を過ごすママにとって、自分の好きなことができる時間はほとんどありません。
子供のお世話に追われ、家事に追われ、子供が寝ている間に自分の時間を作ろうと思っても、睡眠不足も手伝って、子供を寝かしつけている間に自分も寝てしまう……そんな日々のくり返しで、自分が自由に使える時間なんて全く取れていないのです。
だからこそ、たまの休日はくらいは、と考えてパパは子供を外に連れ出します。この時のパパの目的は『ママにゆっくり休んでもらいたい』ですよね。
でも、ちょっと待ってください。
そのパパの目的は、本来ママが考えている『1人の時間にしたいこと』とピッタリ合っているのでしょうか?
もちろん、1人の時間が持てるなら、
- とにかく寝たい
- 誰にも邪魔されずご飯を食べたい
- ゴロゴロしながらDVDを見たり本を読んだりしたい
といった希望をあげるママは大多数です。
しかし、ママが1人の時間にしたいのは、必ずしも休むことだけとは限りません。
「休むよりも、もっと他にやりたいことがある!」というママもいるのです。ママのストレス解消? 1人の時間に家事ばかりする理由
それでは、「休む」以外にママがやりたいこととは何でしょうか?本を読んだり、映画を見たり、あるいはショッピングや美容院に出かけたり、といったことはパパも想像がつくでしょう。
そのほかにママが1人でやりたいことには、以下のようなものがあります。
家の隅々まで掃除、断捨離
小さな子供が一緒では、普段掃除機をかけるだけでも一苦労。
1人の時間が取れるなら、いつも気になっている細かい部分、時間がかかる部分の掃除をしてピカピカにしたい、とにかく断捨離して家の中をスッキリさせたい! というママもいます。
部屋の汚れは、心の状態とも無関係ではないと言います。物が多く雑然としていたり、ホコリがたまっていたりする部屋では、心も荒んでしまうのです。
だからこそ、ストレス解消に掃除に没頭し、部屋も気持ちもリフレッシュさせたいのかもしれません。
常備菜作りなどの料理
子供が小さいうちは、料理にかけられる時間も少なくなります。
それに加え、料理をしている時に子供が泣いたりイタズラをしたりして中断されてしまうと、一品作るだけでも時間がかかって、ママはグッタリ。
段取りを考えるため脳をフル回転させ、手先を動かし、食材の香りや味、色などで五感を刺激される料理は、癒やしでもあり、ストレス解消でもあるため、普段子供に中断されながら料理をする状態は、料理好きのママに非常に苦痛なことなのです。
そのため、1人になれたからこそ時間をかけ、無心で料理をしたいと考えるママもいるでしょう。
お菓子作り
料理と同じように、お菓子作りもまたストレス解消になります。
イライラしたり切羽詰まったりしている時ほど、手の込んだお菓子が作りたくなるという人は意外に多いもの。
しかし、小さな子供はママがお菓子を作っていると「私も!」「ぼくも!」と大騒ぎになり、ママは思うように作れずますますストレスがたまる……ということは非常に多くあります。そんなママは、1人になったら誰にも邪魔されることなくお菓子作りに没頭したい!と思うのです。
掃除や料理なんて、パパにとってはストレス解消どころか仕事と同じようなものだと感じるかもしれませんが、ママにとっては大切なストレス解消法なのです。
1人の時間をママにどう過ごしてもらう? 目的を変えるだけでイライラは減らせる
こうしたことをパパが理解していないと、「ゆっくり休んでもらうために時間を作ったのに……」と、休まず家事をするママに対して不満が生じてしまいます。
自分の思うような行動をしてくれないママに対して、パパは面白くない気持ちになるでしょうが、『ママにゆっくり休んでもらう』というパパの最初の目的を変えるだけで、この不満やイライラを減らすことができます。
ストレス解消法は、人それぞれ。
休んで欲しいのになかなか休まず、家事ばかりしているママの場合は、掃除や料理に没頭することが何よりのストレス解消なのです。
まずは、ママが1人で何をしたいのか、どうすればストレス解消できるのかを理解しましょう。
そして、子供と一緒にお出掛けしてママに1人の時間を作ってあげる時は、『ママにゆっくり休んでもらう』ことではなく『ママに好きなことをしてストレス解消してもらう』ことを目的にしてみましょう。
1人の時間を家事に費やすママはこんなことに気をつけて
さて、一方ママは、ようやく持てた1人の時間に普段はできない掃除や料理に没頭し、ストレス解消できたはずなのに、帰ってきたパパから
「どうして家事なんかしてるの?!」
なんて言われてしまうと、スッキリした気分が台なしになってしまいますよね。
でも、パパはママにたまには休んでほしいと思っているだけなのです。ママを休ませるために子供と出かけたのに、ママが普段以上に家事をしていたら心配になりますし、「せっかく時間を作ったのに」という気持ちになってしまうのは無理もないこと。
ママは、帰宅したパパに対して次のようなことに気をつけて接してみましょう。
「好きなことができた!ありがとう!」をパパに伝える
パパは、掃除や料理、お菓子作りはママの「仕事」であり、「ストレス解消」「楽しいこと」だとは思っていない可能性があります。
だからこそ、1人になってまでわざわざそういうことをするママが不思議なのです。そのため、1人で家事に没頭した後は、パパに
- 「思いっきり掃除ができて気持ち良かった」
- 「久しぶりにたくさんお料理(お菓子)が作れて楽しかった」
と、時間を有意義に使えたことを教えてあげてください。そして、パパのおかげでストレスが解消できたことに対して「ありがとう」と伝えてあげましょう。
疲れを言葉や態度に出さない
動き回って掃除をしたり、立ちっぱなしで何時間も料理やお菓子を作っていたりすれば、どんなにストレス解消になっても肉体的には疲れが残りますよね。しかし、それをパパの前で表に出すのはNG。
せっかくママに1人の時間を作ってあげたのに、ママが疲れた様子を見せたのでは、パパもガッカリしてしまうでしょう。疲れても言葉や態度にそれを出ないことは、ママに1人の時間を作ってくれたパパに対する感謝と気遣いですよね。
ママに休んで欲しいパパと、休むよりも好きな家事をしたいママ。夫婦の気持ちのすれ違いをなくすために必要なのは、お互いに対する理解を深めることです。
パパは、ママが1人でどんなことをしたいのかを理解し、そのために時間を作ってあげること、ママは、掃除や料理がストレス解消であり、楽しみであるとパパにわかってもらうことを心がけてみましょう。
そうすれば、お互いに気持ちよく、納得のいく休日を過ごすことができるのではないでしょうか。