赤ちゃんを寝かしつけるには、ちょっとしたコツが必要です。
おくるみや授乳間隔、生活リズムを定めるといった基本的な約束と合わせて使うことで、より効果を発揮する寝かしつけのコツを、5つに分けてお伝えしたいと思います。
今回は1つ目のコツ、音についてです。
ママのお腹で聞いた音は赤ちゃんを安心させます
お腹の中にいる赤ちゃんにも、音は聞こえています。妊娠中にお腹によく話しかけていると、赤ちゃんは生まれてすぐにママの声に反応することが知られています。
しかし、それ以上によく聞こえているのが、ママの体の中の音。ママの心音や、血液が流れる音なのです。
これを利用した寝かしつけのコツが、
- 赤ちゃんの耳元で勢い良く「しーーー!!」という音を出す
- ビニール袋のシャカシャカした音を聞かせる
というもの。
ポイント1
「しーーー!!」というのは、よく静かにして欲しい時に口の前に人差し指を立ててする、あの時の音。
これが、ママのお腹の中で聞いた血流の音に似ているのです。
ポイント2
また、ビニール袋のシャカシャカした音は、ママの心音に似ているといわれています。そのため、これらの音を聞くと、泣いている赤ちゃんがピタッと泣き止んだり、寝ぐずりをして泣いていた赤ちゃんが不思議と落ち着き、うとうとし始めたりするのです。
多くの人が効果を実感している方法でもあるので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
ただ、ビニール袋を使う場合は、誤飲による窒息事故を防止するため、赤ちゃんに持たせたり、近くに放置したまま目を離したりしないようにしましょう。
モーツァルトの音楽で、赤ちゃんもママもリラックス
リラックス効果があるとして有名なのが、モーツァルトの音楽ですね。
モーツァルトの音楽には、1/fゆらぎという、人間の耳では聞き取れない周波数の微妙な「揺れ」が存在しています。これを赤ちゃんに聞かせると癒やしの効果があり、安眠を誘うという説があります。
モーツァルトの音楽をかける時は、大きい音ではなく、耳を澄ませば聞こえる程度のごく小さな音にすることがポイント。大きな音だと赤ちゃんもびっくりしてしまいますし、音がしている実感があるとなかなか眠ってくれないので、注意しましょう。
私も実際に試していましたが、これは赤ちゃんに効果があったというよりも、大人の私に癒やし効果があったような気がしました。
赤ちゃんはママの気持ちを読みます
赤ちゃんは、ママのイライラに敏感です。
ママがイライラしたまま抱っこしたり寝かしつけをしたりしていると、なかなか寝付いてくれませんし、かえって激しく泣いたりすることもあります。
しかし、モーツァルトを聞くことによって、赤ちゃんがなかなか寝てくれなくてイライラしている気持ちが、しだいにリラックスしていき、穏やかな気持ちで赤ちゃんに接することができるようになります。
それによって、赤ちゃんも安心して眠りにつく、というように、直接寝かしつけ効果があるわけではないけれど、結果的によい眠りに結びつくという経験を、私は何度かしました。
もちろん、これらのコツはすべての赤ちゃんに有効というわけではありません。大人でも、寝る時に全く音がしない環境を好む人と、音楽を聞きながら寝るという人がいるように、赤ちゃんにもそれぞれ好みがあると思います。
いろいろな音を試して、赤ちゃんが泣き止む音、落ち着く音を探ってみてくださいね。
ホワイトノイズは「アナログテレビの砂嵐の音」や「川のせせらぎ」や「木の葉が揺れる音」や「換気扇の音」などと表現されます。具体的に言うと不規則な音で「シャー」と聞こえる音がホワイトノイズだと言われています。
大人ではこのホワイトノイズを聞きながら作業すると、集中力がアップしたと報告があります。
赤ちゃんでは、1990年に新生児を対象にした実験では、ホワイトノイズを聴かせた新生児の約80%が5分以内に自然に眠り、対象的にホワイトノイズを聞かせなかった新生児では約25%しか眠らなかったとの報告があります。
赤ちゃんにもこのホワイトノイズの効果があると証明されました。現在ではこのホワイトノイズを応用した寝かしつけのCDや音楽アプリがあるので、活用してみてはいかがでしょうか?