生まれて間もない赤ちゃんは、産院の新生児室で管理され、だいたい3時間おきに授乳が行われます。
そのスタイルをずっと維持できればいいのですが、新生児のうちは赤ちゃんのお世話に手間取ったり、ママも母乳が出にくかったりして、授乳間隔はうまくととのいません。
授乳間隔をととのえるには、ママ自身が間隔を意識して調節することが大切。
「泣いたら授乳」のスタイルを続けていくと、いつまでたっても授乳間隔があかず、赤ちゃんの生活リズムも作ることができないのです。
授乳が赤ちゃんを泣き止ませる手段にならないように
低月齢の赤ちゃんは起きている間は泣いていることが多いもの。
授乳間隔をあけようと思っても、ギャンギャン泣かれてしまうとつい母乳を飲ませて泣き止ませたくなってしまいますね。
しかし、赤ちゃんが泣いたからといって授乳するのではなく、まず赤ちゃんがなぜ泣いているのかを考えるようにすることが大切。
赤ちゃんは、お腹が空いたという理由以外でも
- オムツがぬれた
- どこかが痛い、かゆい
- 暑い、寒い
- 眠いのに眠れない
- 構って欲しい
などなど、実にさまざまな理由で泣きます。
泣くことでしか自分の気持ちを訴えられないのですから、当然といえば当然ですね。
何故泣いているのかな?
「なぜ泣いているのかな?」と考えずに、泣いたらすぐに授乳していては、授乳がただ単に赤ちゃんを泣き止ませる手段になってしまいます。
授乳して時間があいていないのに赤ちゃんが大泣きする時には、赤ちゃんなりに何かを訴えているのだと考えて、まずいろいろな理由を探ってみましょう。
「泣いたら授乳」がもたらす弊害とは
生後3ヶ月を過ぎると、赤ちゃんにも少しずついろいろな感情が出てきます。
そして、眠い時や不安な時、さみしい時に母乳を飲んで安心したがることも増えてきます。
ここで注意したいのが、赤ちゃんの精神的な安定をもたらすための授乳に、ママが依存しすぎないこと。
授乳は泣き止ませの道具ではない
授乳はあくまでも食事です。
赤ちゃんは母乳が大好きですし、母乳を飲むことによってママと一体感を感じることができ、とても安心します。
しかし、泣く度に授乳をしていては、赤ちゃんにも「泣けばお腹が空いていなくても母乳がもらえる」とインプットされてしまい、泣いて母乳を求めることも増えてきます。
その先にあるもの
こうなると、食事と精神的安定を求めるものが一緒になってしまい、お腹が空いても授乳、不安を感じても授乳と、生活リズムを作るどころではなくなってしまいますね。
赤ちゃんの生活リズムを作る鍵は、赤ちゃんのお世話をするママが握っています。
授乳時間を調節し、「泣いたら授乳」ではなく「お腹が空いたら授乳」のスタイルで過ごすことが、生活リズムを作る第一歩なのです。
ですから「泣いたら授乳」ではなく、その原因となるものが何なのかママがしっかり赤ちゃんを観察してあげて下さい。そこからがママと赤ちゃんの関係がスタートするといっても過言ではありません。
また、低月齢の赤ちゃんは、原因となるものが何もなくても泣いている場合があります。
その時は、そばで少し見守るくらいでも大丈夫です。低月齢の赤ちゃんは、泣くことで心臓や呼吸器の機能を鍛えます。肺から酸素を取り込み、心臓によって脳や全身に成長に必要な酸素と栄養が運ばれます。赤ちゃんが成長する上でも「泣く」事は大事なプロセスなのです。