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おしゃぶりはいつまで?メリット・デメリットを押さえた小児科医が勧める使い方

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寝かしつけにも、泣き止ませにも使える便利アイテムといえば、おしゃぶりです。

赤ちゃんによって好き嫌いはあるものの、おしゃぶりをくわえてくれれば、赤ちゃんは泣き止んで静かになったり、寝かしつけが楽になったりしますよね。おしゃぶりは、ママが疲れている時やイライラしている時に育児をサポートしてくれる、とても優秀なアイテムのひとつです。

このサイトでも、おしゃぶりでの寝かしつけについて、「早くても遅くてもダメ!赤ちゃん寝かしつけの強い味方おしゃぶりのポイント」でご紹介しましたね。
しかし、おしゃぶりを長く使うことによって、デメリットが生まれるのもまた事実。

その点を気にして、おしゃぶりに抵抗を感じてしまうママも多いのではないでしょうか?

ここでは、おしゃぶりを正しく使うために、おしゃぶりのメリットとデメリットをあらためてお伝えしましょう。

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おしゃぶりのメリット

まずは、赤ちゃんにおしゃぶりをくわえさせるメリットとはどんなものなのか、いくつかあげてみます。

母乳を吸う時と同じ安心感を得られる

小さな赤ちゃんには、口に触れたものを吸う反射「吸綴反射」があります。この吸綴反射があるからこそ、赤ちゃんは生まれてすぐから母乳を吸うことができるのです。

そして、この反射によって何かを吸う行為は、赤ちゃんに安心感を与えます。おしゃぶりをくわえていると、赤ちゃんは母乳を吸っている時と同じような安心感を得ることができるため、泣き止んだり眠りについたりしやすいと言われています。

乳幼児突然死症候群を予防する

アメリカのある研究チームは、2005年、おしゃぶりをくわえて寝ることが乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクの低減につながるという論文を発表しました。

それによると、赤ちゃんが寝ている時に寝具が顔にかかっても、おしゃぶりの付属部分によって口や鼻がふさがれるのを避けることができることと、喉の神経系の発達を促すことが理由として考えられるとのことです。

詳しいメカニズムについてはまだ不明な部分も多いようですが、おしゃぶりの効果については、米国小児科学会による乳幼児突然死症候群リスク削減指針(2011年)においても発表されています。

その他、おしゃぶりには

  • 鼻呼吸を促進する
  • 吸う力や顎の力が強くなる

というメリットがあるとも言われていますが、これらについては医学的な根拠は不明であり、真偽もハッキリしていません。

おしゃぶりのデメリット

それでは次に、何かと気になるおしゃぶりのデメリットをあげてみましょう。

噛み合わせや歯並びに影響がある

おしゃぶりは、乳歯が生えそろう前までの使用であれば、それほど影響はないと言われていますが、乳歯が生えそろってからも長時間の使用を続けていると、おしゃぶりを噛んでしまうため、噛み合わせや歯並びに影響を与えることがあります。

2006年、おしゃぶりを3歳まで使い続けた娘の歯や顎が変形したとして、母親がおしゃぶりを販売したメーカーを訴えた、いわゆる「おしゃぶり訴訟」というものがありました。

ただ、この親子の場合は、生後1ヶ月から1歳まで、1日15時間もおしゃぶりをくわえていたとされるため、歯や顎への影響も大きかったと考えられます。これは極端なケースではありますが、やはり長時間そして長期間に渡るおしゃぶりの使用は避けた方がよさそうですね。

ちなみに、この訴訟を受けておしゃぶりを販売する各メーカーは、おしゃぶりの過度の使用を控えるようパッケージに注意書きを追加し、その後、母子手帳にも『おしゃぶりは長時間・長期間使用することで歯並びやかみ合わせが悪くなる場合がある』と記載されるようになりました。

発語が遅れる可能性も

おしゃぶりを使うことによって、赤ちゃんが声を出す機会が失われやすいことも指摘されています。

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おしゃぶりをくわえている間は、赤ちゃんも泣かずに静かに過ごしてくれることから、パパやママの言葉かけも少なくなりがち。

また、親が赤ちゃんを泣き止ませる手段としておしゃぶりを常用していると、赤ちゃんがなぜ泣いているか深く考えなくなってしまうことから、親子間のコミュニケーションが減ってしまい、結果として赤ちゃんの発語に影響を与えるのではないか、とする考えもあるようです。

赤ちゃんの表情が読み取りにくい

おしゃぶりをくわえている赤ちゃんからは、その感情を読み取りにくくなるという実験の結果も報告されています。

おしゃぶりをして赤ちゃんの口元が隠れていると、赤ちゃんがどんな表情をしているか親も正確に感じ取れなくなります。そうなると、赤ちゃんとの感情の共有が少なくなってしまうため、あやしたり触れ合ったりする機会が減り、こちらもコミュニケーションの低下につながるのではないかと懸念されています。

赤ちゃんの学びを阻害する可能性も?

何でも口に入れる赤ちゃんのは、口で色々なものの形を確かめようとしています。

これについては、「赤ちゃんは見なくても見える?!大人になると無くなる「共感覚」の不思議」でもお話しましたね。しかし、赤ちゃんがおしゃぶりをしていると、ものを口に入れるという動作が減ってしまいます。

おしゃぶりは、赤ちゃんの精神的な安定にも役立ちますが、一方で、“好奇心を満たし発達を促すために、さまざまなものを口に入れて確かめる”という赤ちゃんの学び、好奇心を満たす機会が失われやすいと言えるでしょう。

小児科と小児歯科がすすめるおしゃぶりの使い方

それでもやはり、赤ちゃんにどうしても泣き止んで欲しい、眠って欲しいという時、おしゃぶりはその真価を発揮してくれますよね。

では、おしゃぶりを正しく使い、依存させない、そして歯並びなどに悪い影響を与えないために、どんな点に気をつければいいのでしょうか?

小児科と小児歯科の保健検討委員会による「おしゃぶりの考え方」では、次のように書かれています。

  • (1)発語やことばを覚える1歳過ぎになったら、おしゃぶりのフォルダーを外して、常時使用しないようにする。
  • (2)おそくとも2歳半までに使用を中止するようにする。
  • (3)おしゃぶりを使用している間も、声かけや一緒に遊ぶなどの子どもとのふれあいを大切にして、子どもがして欲しいことや、したいことを満足させるように心がける。子育ての手抜きとし便利性からだけでおしゃぶりを使用しないようにする。
  • (4)おしゃぶりだけでなく指しゃぶりも習慣づけないようにするには、(3)の方法を行う。
  • (5)4歳以降になってもおしゃぶりが取れない場合は、情緒的な面を考慮してかかりつけの小児科医に相談することを勧める。

引用「おしゃぶりについての考え方」│小児科と小児歯科の保健検討委員会 http://www.jspd.or.jp/contents/main/proposal/index03_04.html

おしゃぶりを使うにあたっては、こうした点に十分注意することが大切です。

ちなみに、おしゃぶりを使っていて噛み合わせに異常が見られたとしても、2歳までに使用を中止すれば、その後の発育とともに改善しやすいと言われています。反対に、奥歯が生えそろう2歳半~3歳過ぎまでおしゃぶりを使うことによって、噛み合わせの異常がそのまま残りやすいそうですので、やはりいつまでも使い続けるのはNGですね。

噛み合わせや歯並びの異常は、見た目がよくないという問題だけでなく、発語や発音、ものを飲み込む時の動作にも影響します。

今、赤ちゃんにおしゃぶりを使っているというママも、これから使いたいと考えるママも、特に深刻なデメリットとして考えられる、噛み合わせや歯並びの異常を防ぐためにも、おしゃぶりの使用時間ややめる時期には特に注意しておきましょう。

おしゃぶりは、正しく使えば赤ちゃんの寝かしつけに大いに役立ってくれます。メリットだけでなく、デメリットや注意点もきちんと理解した上で、ママも赤ちゃんもおしゃぶりと上手に付き合えるようにしていきたいですね。

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