私の断乳はわずか3日で失敗してしまいました。1ヶ月もの入念な準備期間をおいたにも関わらずです。
準備を重ねた上で1歳0か月でスタートした。そこから2度目の断乳に至るまでにも大変なことが多く、乗り越えた今でも大変だったなと思います。
これから断乳を考えている方に私の断乳経験とそこから得た気を付けておいた方がいいポイントをまとめましたので、参考になればいいなと思います。
断乳を決めた時期
完全母乳で育てていた娘は身長に体重とも平均のど真ん中で推移し、離乳食の食べは悪いものの健康的でした。3回食に移行してからお昼寝の際と就寝前の2回のみの授乳になっていたので、その頃から断乳を行うことを決めていました。
具体的な時期を決定していたわけではなく、歩けるようになったら断乳をしようと思っていました。歩けるようになる頃の断乳が赤ちゃんにとって母子分離にも繋がるというネットや書籍での意見を参考にしてのことでした。娘は比較的早く、11か月になってすぐに歩けるようになったので、誕生日が来たら断乳することに決定しました。
決定してからの1か月はおっぱいを飲む前に、「1歳になったらおっぱいとばいばいだよ」と言い聞かせていました。断乳の方法や断乳の大変さについての情報をたくさん集めた1か月だったと思います。
断乳のスタート
1歳の誕生会の翌日の朝に、最後のおっぱいをたっぷり飲ませました。「これを飲んだらおっぱいはばいばいだよ」と語りかけながら、最後の授乳を写真に収めました。写真を撮影している時、これが最後になると思うと娘の成長を感じ、ちょっと感傷的な気分にもなりました。
断乳のスタートでは、写真撮影を行っておくのもおすすめです。また具体的な準備としては夫の協力が得られる方が楽です。おっぱいから気を逸らすためにもお出かけしたり、散歩に行ったりといつもとはちょっと違った生活の方がいいと思います。
様々な断乳方法の実践
私はこのように様々な断乳方法を実践しましたが、ことごとく失敗しました。
- おっぱいに似顔絵
- おっぱいにばんそうこう
- Tシャツを着たままのお風呂
- パパとの就寝
- ドライブ
おっぱいに似顔絵を試した結果
多くの人が実践し効果的だったという「おっぱいに似顔絵」で、すんなり断乳出来るのではないかと思っていました。
おっぱいに絵を書くことで驚き、おっぱいを諦めるという方法です。この方法は断乳の方法ではとても有名でしたし、失敗したという話も聞かなかったので、これだけで乗り切るつもりでした。
おっぱいを欲しがった娘にTシャツをめくって落書きしたおっぱいを見せると、一瞬驚いた顔をするのですが、気にする様子がありませんでした。この方法で断乳は成功すると軽く考えていたので、他の方法を探すのにも戸惑ってしまいました。
これから断乳を行なおうと考えている人は、最初からいくつかの方法を考えておくべきだと思います。たくさん成功例がある方法でも、わが子に通用するとは限らないからです。
おっぱいに似顔絵を書く、絆創膏を貼るを試した結果
「おっぱいに似顔絵を描く」ことに似ていますが「おっぱいにばんそうこう」を貼る方法も、私の娘には効果がありませんでした。
ばんそうこうを見たこともないのに、おっぱいからばんそうこうを簡単に剥がせてしまえたので、よりおっぱいを欲しがるようになってしまいました。
パパとの就寝を試した結果…大げんかに発展
入浴も失敗でしたが、「パパとの就寝」も実践し失敗した方法です。
完全母乳でおっぱいを飲みながら寝る習慣がついていた娘は、おっぱいなしで眠ることも、パパと眠ることも出来なかったのです。
ママが居なければ、おっぱいを諦めることが出来やすくなりパパと寝ることで就寝の際の断乳を成功させたという体験談を良く目にしていたので、娘もきっと泣いてはいるけれど諦めるだろうと思っていました。
しかし、別室にいる娘の声はどんどん大きくなるばかりで眠る気配はありません。いつまでも大きな声で泣いているけれど、ここは心を鬼にして立ち向かわなければならないと思っていたのですが、2時間経っても泣き続いている娘は、声が枯れ枯れになってしまい、私は夫への怒りを覚えながらも娘を抱きかかえることになりました。
少し前から私の姿が見えないと泣くようになっていた娘ですが、2時間も泣き続けるとは思わなかったので驚きました。夫はスマホでネットをしながら娘を寝かしつけようとしていたので、無性に腹が立ち、けんかにまで発展してしまいました。
娘にマグマグでお茶を飲ませると、今までに見たこともないスピードで飲み干してしまいました。おっぱいの代わりに寝かせる前にたっぷりお茶を与えていましたが、足りなかったようです。
これから断乳するのであれば、夫の協力を得るべきだと思います。私の夫はそれまで1度も寝かしつけをしたことがなかったことと、断乳に対する理解が浅かったことで、「寝かしつけなんてしたことがないし、俺はおっぱい出ないんだから泣いたってどうしようもない」という身勝手な理由から、泣いている娘を布団に下し、真っ暗の部屋でスマホをしていたのです。
母親からすれば信じられない行為ですが、寝かせ方が分からないのでどうしようもなかったのかもしれません。寝かしつけや断乳の大変さについてしっかり話し合っておくことをおすすめします。
私の夫も断乳することは分かっていたし、大変だということも聞いていたけれど、具体的に何をすればいいのか分からなかったようです。当時は娘がなかなか寝ないことと、夫との温度差に苛立ち大ゲンカに発展してしまいましたが、どちらも子育ては初めてなのだからしっかりと話し合いをしなければならないんだと気が付かされた出来事でした。
夜のドライブを試した結果
喧嘩しヒートアップした私たちの間で、娘が眠れるはずもなく抱っこにも限界を感じたので、夜のドライブに行くことになりました。チャイルドシートを嫌がらず、車でお出かけすると車の中で眠ることが多かったためにチャレンジしてみることにしました。
おっぱいが欲しいためすぐに寝ることはありませんでしたが、寝かしつけを始めてから6時間後に、ようやく泣きながらも寝てくれました。
夜のドライブはおすすめです。大泣きすることに変わりはありませんが、近所迷惑にはなっていないという安心感で、娘のことをしっかりと考えられる余裕が出来たからです。
断乳には色々な方法があることを理解し、自分の子供に合った方法を見つけるまで様々なものに挑戦できるようにしておくべきです。また夫婦間でしっかりとサポートし合えるような情報の共有を考えておくのがいいです。
ついに心が折れた…断乳失敗
断乳は初日から3日が肝心だと言われているようです。娘はその3日目に断乳失敗する時代に陥ります。
寝かしつけから6時間後に就寝した1日目ですが、次の日の朝に起きた瞬間からおっぱいが欲しくて泣き始めたのです。私から全く離れようとせず、隙あらばTシャツをめくり上げようとしてくるのです。1日中機嫌が悪く、唯一お散歩だけは楽しんでくれましたが、それ以外はずっとぐずぐずとおっぱいを欲しがって泣いているのです。
眠くなってくるとそれはさらにヒートアップし、手が付けられない状態になってしまい、夜は泣き疲れドライブに行くまで眠らず、夜も何度も起きるようになってしまったのです。その都度、大量のお茶を飲み干し、また何十分も抱っこして寝かせることになります。
そんな状態が続いた3日目の夜、3日経っても全く変わらずおっぱいを求め続ける娘が可哀想になってしまい、ダメだとわかっていながらもおっぱいを上げてしまったのです。
断乳は子供だけではなく親も辛いもので、絶対に途中で投げ出したらいけないことは知っていました。それでも、また明日からスタートすればいいという気持ちになってしまっていたのですね。
断乳で生活のリズムが崩れると、マイナスな考え方になってしまい、断乳する必要はないと考えるようになってしまうのです。
胸もカチカチで痛みがあり、解放されたいとも思ってしまっていました。これから断乳を考えている人には、断乳は1度決めたら決して中断してはいけないと声を大にして言いたいです。これが断乳について私が一番伝えたいことだと思います。
断乳は1度で成功させましょう。
私自身は知らなかったことですが、断乳は失敗すると振り出しに戻るのではなく、もっともっと大変な状態になってしまうのです。
断乳失敗の悲劇!異常なまでにおっぱいへの執着が強くなる
1回目の断乳が3日で失敗してから、私は1度やったのだからそれほど欲しがらなくなっているだろうから、また次の日から気軽に断乳を始めようと思っていました。しかし、これは間違った考えだったのです。
断乳に失敗したその日の夜から、1時間に1回はおっぱいを欲しがるようになってしまったのです。ちょっと飲んでは、まだおっぱいを貰えるのか確認するように、1日に20回以上もおっぱいを飲みたがるようになったのです。
断乳するどころが1日20回以上欲しがり、それだけ激しく泣くので断乳どころではなくなってしまいました。今まで家の中だけで欲しがっていたおっぱいも買い物先や車の中でも欲しがるようになり、新生児の頃のようにおっぱいを飲み始めるようになってしまいました。
その時になって慌てて断乳失敗について調べると、失敗した人には良くあることのようなのです。それまで断乳の失敗は母子ともに辛いためであるという漠然とした理由しりませんでしたが、おっぱいへの執着が高まり、断乳出来る状態ではなくなってしまうというのです。
実際に娘はおっぱいの執着が激しくなり、通常の授乳回数に戻すまでにも1か月以上の時間が必要になりました。
ですから、断乳を考えているのであれば絶対に失敗しないようにしてください。明日からまた始めようと考えてしまう時があるかもしれませんが、1度目よりもずっと難しくなってしまいます。
胸がカチカチで辛い日々
断乳で私を悩ませたのは娘の泣き声だけではなく、カチカチになった胸です。
私は完全母乳で育てており、母乳の量も多い方でした。そのためか、断乳を始めたその日の夜には胸から母乳が自然と吹き出すようになってしまい、酷い熱を持つようになりました。
塗れタオルで胸を冷やしながら、母乳をちょっとだけ絞って捨てるのですが、これが本当に痛くてたまらないのです。幸い詰まることはなかったのですが、母乳が止まらないため、胸にはパットではなくタオルを入れて生活しました。
娘がおっぱい欲しさに抱き着いてくるたびに、あまりの痛さに悶えてしまいました。これは1週間続き、その後も若干痛みはあるものの勝手にあふれ出ることはなくなりました。
母乳パッドは既に用意されていない方もいるかもしれませんが、母乳パッドがないと買い物にも行けなくなってしまったので、用意しておくのがおすすめです。
2回目の挑戦で断乳成功
2回目の断乳をスタートさせるまで、1日に2回の授乳ペースにすることを目標にしていました。それが達成できたのは1度目の失敗から1か月が過ぎようとしたときのことです。
そこから始まった断乳は、実は1度目とまるっきり同じです。娘は大泣きして夜には眠れない日々が続きました。そして朝になると1日中おっぱいを欲しがるのです。あまりに泣き叫ぶのでこちらも可哀想になってきますが、1度失敗しているので、これ以上は娘に失敗させたくないという気持ちだけで乗り切りました。
3日乗り越えれば断乳は成功と言われますが、娘は断乳開始して14日目にしてようやくおっぱいなしで眠る習慣を身につけることが出来るようになり、おっぱいを欲しがらなくなりました。
振り返って思うのは、平均的な数字や多くの成功経験に囚われて私と娘のペースを保てていなかったために失敗してしまったということです。
例えば3日という数字にこだわってしまったり、他の子は成功した方法がうまくいかないのでイライラしたりしてしまったのは良くなかったと反省しています。
これから断乳を行う人に伝えたいことは、1度で成功させるためにも比較せずにトライしていくということです。寝返りやハイハイなどにも個人差があったように、やはり断乳にも個人差があるものなのですね。
断乳はやはり、親にとっても辛いです。幸せそうにおっぱいを飲んでいる姿を思い出してしまうし、本当に辛そうに泣いている姿を見ると、何度もおっぱいをあげたくなってしまいます。
けれど、そこでくじけたら辛いのは子供も一緒です。母乳をあげることだけが繋がりではないことをしっかり理解し、一緒に乗り越えてやるという気持ちが必要だと思います。