「断乳」決心に至ったその理由・・
私が断乳という道を選んだのは娘が一歳二か月になる頃の事でした。それまで欲しがる時に飲みたいだけお乳を与えていました。
それまでの授乳のタイミングは、大体一日通して三時間おきくらいのペース。新生児並みの頻回授乳でした。下手したら1時間くらいしか空いてないのにまた欲しがったり・・
きっとお腹が空いてるというより、「甘えたい」「何となく暇?だから飲もうかな・・」そんな感じの欲しがり方だったと思います。
そんな我が子に転機が訪れたのは保育園入所でした。ここで気になったのは「断乳」の事でした。
保育園には朝9時から夕方16時半まで預ける事となりました。もちろんその間大好きなお乳は飲めません・・!!
あんまりの授乳頻度の高さだったので、事前に保育園に相談しました。そうしたら、
「飲めないというのもだんだん分かってくるし、焦って入園前に断乳とかしなくても大丈夫ですよ~。」
と、結構ユルイ感じの返事。何だかこっちが悩みすぎてたのかな~と少し肩の荷が降りました。
「なら、このままのペースを無理に崩さなくてもいっか~」
という事で、何も考えてなかった私は特に努力せずに保育園に預ける事にしました。
保育園に預けて私が困ったこと
入園三日目くらいから慣らし保育も終わり、だんだんと預ける時間が長くなっていきました。数時間なら耐えられましたが、困ったのは「お乳の張り」
午前中を過ぎ、昼を過ぎたころにはお乳がパンパンに硬く張って、歩く度に胸が揺れて痛いのです・・!
こっそりとトイレで絞ったりしてましたが、自分で絞るのと娘に吸ってもらうのとでは全然スッキリ感が違います。絞り方の癖とかもあるとは思いますが、全体的にラクになった~とはなりませんでした。夕方になってくると、本当に辛くて両胸に冷えピタを貼ったりして何とかしのいでいました。
保育園に預けられた娘に現れた変化
一方の娘も、急におっぱいが飲めなくなった事へのストレスが大きく、昼寝の時間になってもグズグズと泣いてはお乳を欲しがっていたようです。挙句の果てには、どうしても我慢ができなかったのか先生の服をめくっておっぱいを探したりしてたみたいです。
夕方迎えに行くと、お乳が飲めなくて泣き腫らしていたようで娘は真っ赤な目をして私に飛びついてきました。
私の胸もカチカチのパンパンの限界で、「早く娘に吸ってもらいたい・・」と帰宅後はすぐ授乳タイムでした。あまりにカチカチに張っていたので、吸い初めは娘の口が乳頭に当たるだけでも痛かったです。
断乳の思いがけない効果
そんな辛い日々がお互いに続きましたが、悪い事だけではありませんでした。
それは、娘がご飯をよく食べるようになったのです。今までは「三度の飯よりおっぱい」だった娘。正直あまりご飯は食べませんでした。それが、おっぱいのない寂しさと、単純にお腹が空腹に耐え切れず、お昼の給食をモリモリと残さず食べているとの事でした。
保育園の先生からも、
「お乳を辞めたら本当によくご飯を食べるようになるからいいですよ~」
と言われました。相変わらず夕方帰宅後~次の日の朝にかけては授乳を変わらずしていましたが、確かにお腹が常に母乳で満たされている為に夕食、朝食共に食が細い・・。
今までは少し気になるくらいでしたが、保育園ではご飯をモリモリ食べてると聞き、ふとこれでいいのかと不安になりました。
昼間だけの断乳から完全な断乳へ
又、娘にとっても昼間は強制断乳で我慢をさせて、かと思えば夕方以降また飲める。という今の現状が、かえって娘を混乱させてしまうんじゃないかと思うようになっていきました。
そんなモンモンとした日々を送る中で、相変わらず日中保育園でお乳を飲めずに愚図り、迎えに行くといつも目は泣き腫らした後がある娘・・。
帰宅すると夢中でおっぱいにかぶりついてきます。そんな娘の姿を見ていて、これでは中途半端だと思いました。「もう断乳しよう」そう決意しました。
もちろん個人差はあるので、昼間お乳が飲めなくても結構ケロッとしてる子もいるらしいです。うちの子は頻回授乳だったので、だいぶ辛い思いをさせてしまっていたようです。
断乳への道のりはこんな風に至りました。ここからが本当に大変だったわけですが・・。いよいよ断乳スタートです!
「断乳」それは親の心が折れないかが勝負!!
さあ始まりました。断乳初日。その方法ですが、これも本やらネットで調べてみると色々な説があります。初日からいきなりスッパリと授乳を辞める方法。まず夜間だけ辞める方法。回数を徐々に減らしていく方法。
そして強硬手段と言えるのは、おっぱいにわさびとかからしとか塗って、赤ちゃんが舐めたら「辛い!!」となってショックでもう飲みたくなくなる。という方法。
おっぱいに怖い顔を書いて赤ちゃんが怖がって飲まなくするというのもありました。
調べていくうちに断乳って奥が深いというか、皆さん色々な方法で頑張ってるんだなーと思いました。 私としては、できるだけ自然な形でおっぱいを卒業させてあげたいという想いがありました。
卒乳と違って断乳なんだから、そんな綺麗に事は進まないだろうとは思っていましたが、今までこんなに大好きだったおっぱい。最後になって「おっぱいが辛くなった」とか、「おっぱい嫌い」とかの気持ちで娘に離れて欲しくないという気持ちがありました。
私の夜間断乳のススメ方
という事で無理なく断乳するべく、、私の選んだのはまず「夜間を辞めていく」にしました。
お風呂から上がり、寝る前の最後のお乳をたっぷりあげました。そして本人が理解できているかは分かりませんが、声をかけます。
「また明日の朝におっぱい飲もうね。夜はたくさんねんねしようね。」
これで夜間断乳が開始となりました。
とは言っても夜中に起きる起きる・・今までならすぐに抱っこで授乳だったのが、これからはもらえません。泣いてわめいておっぱいを欲しがる娘。でもここは乗り切ります。
ひたすら抱っこして部屋をウロウロしたり、コップでミルク(うちはホットミルクとまではいきませんが、少し人肌に温めてあげていました。)を与えたり・・。
ここで一番辛いのはもちろん赤ちゃんも辛いですが、親の心が折れそうで本当に辛いんです。
「夜間断乳!!」と意気込んで始めたくせに、おっぱい欲しさに服をめくったりのけぞり反って泣く娘を前にすると・・。
「かわいそう。少しだけなら」
と思ってここでお乳をついついあげてしまいそうになります。でもここは心を鬼にする事が大切です。
せっかくの決心がこちらの都合でコロコロと変わってしまっては、赤ちゃんも混乱するのです。「夜はねんね」こう決めたらテコでもあげない強い親の気持ちが大切です。
そして朝にお乳を起きたらあげます。ここでだいぶ胸の張りがラクになりました。生き返るような気分です。
保育園ではもちろん飲めません。この頃からあまり保育園でも泣かなくなったようです。少しずつ本人もママがいないからおっぱいはないんだと諦めがついたのでしょうか・・。
夜間断乳二日目・三日目
そして夕方と寝る前のおっぱい。夜はナシ。夜間断乳を始めて二日目です。
二日目の夜中もやはり数回起きておっぱいを探します。でも、ホットミルクが落ち着くのか、前日よりは落ち着いていました。
そして三日目の朝。お乳をあげます。この日から夕方も無しにしてみようと決めました。要するに一日通して朝のお乳しかなくなります。
保育園から帰宅後、いつもならもらえる夕方のおっぱい。。今日からありません。このころには娘も保育園に迎えに行ってもケロっとしてます。子供は慣れが早いです。
帰ったら即おっぱいを欲しがるので、すぐ散歩に出て気分を紛らわせます。
ここで家で二人きりでいると、娘からのおっぱいコールに負けてしまって、「少しだけなら・・」とまた悪魔のささやきに負けてしまいます。
少し環境を変えてみる、何か違うもので気を紛らわせる。これが結構大事だったりします。
この頃の胸の様子ですが、私の場合は夜間断乳初めて1~2日目はガチガチに張って痛いのは痛かったですが、まだ朝と夕方にあげていたので、なんとか保てていました。
ですが、夕方授乳を辞めたこの日はとっても辛かったです。
最後の朝をあげてから夕方くらいまでは何とか冷やしたりして頑張ってましたが、夜中にどうにもこうにも胸が熱を持って熱くなり、岩のようにガチガチになりました。痛さのピークです。とても眠れる状況ではありません。シャワーで冷水で冷やして、少しガス抜き程度に絞ります。
これもまた絞らない方がいいとか色々な説がありますが、要はスッキリするまで完璧に絞り出してしまいたくなるんですが、絞り切ってしまうとまたお乳がたくさん生産されてしまうので、ガス抜き適度。と言われているのかなと思います。
夜間断乳4日目から完全に断乳へ
そして翌日です。拍子抜けな事に娘はもうあまりおっぱいを欲しがりません! ひと肌に温めたホットミルクが我が家にとって救世主になったようです。朝一番に抱っこしながら飲ませます。
今日で四日目です!今日からは朝もおっぱいなし!いよいよ完璧な断乳に入りました。ここまで来たらあと少し。
娘よりも私の胸がどうなってしまうのかと不安も大きかったのですが・・。思っていたよりも張りが収まっていることに気が付きました。昨晩にシャワーで冷して少しガス抜きしたのが良かったのかもしれませんが、山は超えたような感じがしました。
それから5日、6日、と日が経つにつれて娘の方はというと少し寂しげにおっぱいを覗いたり触ったりはしますが、前みたいにギャンギャン泣いて・・という事はなくなりました。
私の胸もだんだん張らなくなってきて、7日経った日に残っているお乳を全部絞り出しました。
これはスッキリしたいからとか痛かったからとかではなくって、単にここで一度絞っておかないとお乳がおっぱいに残ったままだとしこりになったり、乳腺炎の原因になるらしいです。古いお乳を出し切っておくって事ですね。
それからまた更に二週間くらいしてからもう一度母乳が残ってないか気になって絞ってみました。少し色が薄くなったお乳がまだその時は出ていたので、更に絞り切りました。
そして私の断乳はここで終わりました。
「断乳」を振り返ってみて・・
夜間断乳から始まりトータル一週間くらいで無事断乳する事ができたのですが、こうして振り返ってみると、なかなか壮絶だったなと思いました。
これから断乳しようかなと考えたり悩んだりしているママさんも多いと思いますが、一番ここ重要!と思ったのはやはり「親が折れてはいけない。決めたら貫く!」という事だと思いました。
赤ちゃんはまだコミュニケーションもちゃんと取れないですし、いきなり「おっぱいもう終わりね。」といくらこっちが話しかけても半分以上は意味が分からないと思います。
ですので、赤ちゃんにとっては急にママがおっぱいをくれなくなった。どうして?という悲しい辛い気持ちになるわけです。
今まで当たり前のように飲めていた物が急に飲めなくなるのはとても辛い事です。赤ちゃんも強制的にかなりの我慢を強いられる事になります。
そんな赤ちゃんの様子を見るのはとっっても母親にとっては辛い事で、「ああ、やっぱりあげようかな」と何度私も思った事か分かりません。
ですが、そこであげてしまう方が赤ちゃんにとっては余計混乱を招いてしまいますし、「泣いたらやっぱりもらえるんだ」と赤ちゃんも思ってしまいます。
こうなってはなかなか断乳には踏み切ることができなくなってしまいます。心を鬼にして、泣いてもピークは最初の2~3日です!
そこを乗り切ったらもうゴールは近いです。是非頑張ってもらいたいと思います。
あとは、いくら意味が通じないとはいえ、赤ちゃんへの語りかけはして欲しいなと思います。
「おっぱいは今日で最後だからバイバイしようね。」
「よく我慢できたね。えらいね。」
どんな言葉でもいいと思います。どんな理由があるにしても赤ちゃんに寂しい思いをさせてしまうのは事実なので、おっぱいをあげない分抱っこしてあげたり、スキンシップを取ってあげたりと、たくさん愛情を注いであげて欲しいなと思います。
赤ちゃんも分からないなりにもきっと通じると思います。
ちなみに娘は断乳後からほんとにご飯をよく食べるようになりました。これには驚きました。こんなに違うんだ・・と。
生活も規則正しくなり、夜はもちろん朝までしっかり寝ますし、トータルで考えて断乳して良かったなと思いました。
心が折れないよう、たくさんのママさん達が無事断乳に成功できるように祈っています。ぜひ赤ちゃんと一緒に明るく断乳頑張ってみてくださいね。