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重症一歩手前な乳腺炎体験1|病院が苦手なのに…切って帰りましょうかと言われた

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こんな変化が私の身に起こりました…。

疑問を持ったキッカケは腕と胸の違和感でした。赤ちゃんを抱き上げようとすると腕と胸が互いに突っ張るような感覚と痛みがあったんです。

(あれ~?何か腕が変だな…、気のせい?)

腕と胸の異常を主人に伝えてみたんですが、

  • 「赤ちゃんがでかくなったから筋肉痛になったんじゃないか?」
  • 「けど急に?ずっと毎日抱いてるじゃん。この子だって急に重くなるわけなくない?」
  • 「え~じゃあ成長期じゃないの?子供ってすぐでかくなるって言うし」
  • 「そっかあ~そうだよね」

全く乳腺炎を疑わずじまいでした。実はこの頃には既に乳腺炎が進行していたのですが、私たち能天気夫婦はてっきり筋肉痛だと思って病気だと気付かず。

それからも続々と変化に襲われてしまったのです。

「何か母乳が変だな…」

今度は母乳に変化がありました。今までの半透明の真白い母乳が変に薄黄色になっていて。

けどしばらく搾乳するといつもみたいな白になるんです。今思うと結構分かりやすい変化だったのに何で放置したんだろう…。当然赤ちゃんに授乳をと乳首を近付けてもいつものようにパクッと口に含んでくれず。

「ご機嫌ナナメですか~?」

再度授乳にチャレンジしてもイヤイヤで飲んでくれないんですよね。

  • 「どうしたんだろう?飲んでくれないのは困ったな…」
  • 「多分機嫌が悪いんだろうな、その内こいつも腹が減ったら飲むだろ~」

この通り能天気なのでここでも乳腺炎に気が付かず。

そしてダメ押しの熱を帯びたしこりの発生。ようやくここで私は病院へ行ったのでした。かなり行動が遅いですよね…。

言い訳かもしれませんけど三日前くらいまでは異常はなかったんです。それが急に雪崩の如く症状がいくつも出てきちゃって。

だから私のように授乳中のママさんは乳腺炎が悪化しないよう、些細な変化があったら早めに病院へ行ってくださいね。

切開手術はこんな感じ、とにかくパニックでした

「硬くならないで、ゆったりしましょう」

ガッチガチに固まっている私を見かねて明るくナースさんはこう言いますが楽になんかできない!その後深呼吸を数回繰り返すように指示も受けました。やっぱり病院へ行ったら乳腺炎の診断が下されました。

「何でこんなになるまでほっといたの?しこりだってあるでしょ。重症の一歩手前ですよ、コレ。エコーで見ても膿の溜りが大きいから切って帰りましょう」

(切ってって何?)

もう急展開で心拍数の上昇が半端ない。私は近くの総合病院の乳腺外科に行ったんです。そうしたら初診日に緊急乳腺切開手術を受けることに!

「ちょ、切るって一体どういう?」

「バイキンが胸の中で増えてて膿が溜まってる状態なんですよ、だからこのまま帰宅したら悪化してさらに重症化します。
 だから今回急にだけど手術をして乳腺炎の治療をしましょう」

(切るって急だよ!)

「診察室で麻酔して胸に小さな穴を開けます、それで悪さをしている膿を出すのです」
(手術になるなんて早めに乳腺外科に行っていれば良かった…、私のアホ!)

こうして切開手術が始まったのです。

「緊張しないで大きく息を吸って~、ハーイ上手ですね~」

…ってあれデジャヴ?子供を産む時にもこんな風に深呼吸したような…。

「じゃ今から局所麻酔の注射をしますね~、痛いと思いますが我慢ですよ」
「はっ…はひ…」

もうお恥ずかしながらはっきり受け答えもできていませんでした。グサッっと急に胸が痛くなり局所麻酔を施されたのですが、これがもんのすごく痛かったんですよね。オバカかもしれませんが局所麻酔注射の痛みを感じさせないための麻酔が欲しいと思いました。

局所麻酔注射はそんなに大きく見えなかったんですが、インフルエンザの予防接種よりも痛くて痛くて思わず涙で目が潤みました。

「これから始めます。気分が悪くなったら言ってくださいね」
(もう私ダメです!止めます!……だなんて今さら言えない)

多分まだメス入れる前だったと思うんですがここでもうギブアップしそうでした。極度の緊張感から視線も定まらずブレブレになっており、もうダメかと思ったんです。

さてメスを入れる痛みなんですが全くありませんでした。

(麻酔よ、お願い!ずっと切れないで!)
こうやってずっとずーっと祈っていましたよ。

痛みはない。けれども変な不快感が拭えなくてこれが逆に苦しい。

うまく書き表せないのですが痛みがないのに胸をグリグリされてる感覚なんですよね。多分メスで切ったりしているのだと想像しました。これに慣れない内はとっても気分が悪く、耐えるのに精一杯。

(もっ、もう止めて止めて~!すいません、勘弁してください!)

しかも緊張から半過呼吸気味になってしまい治まるまで苦しかったです。

「今から膿を出すのでちょっと痛いかもしれないけど頑張りましょうね」

と耳にした瞬間、ギギギギギと肉を抉(こ)じ開ける風な激しい痛みに見舞われました。

「痛い痛い!もうダメです無理です!止めます!」

情けないですがとっさにギブアップ宣言が出ました…。先生は私のギブアップ宣言を当然無視!

「膿が出れば楽になりますから頑張りましょうね」

と励まし(流し)ていました。

局所麻酔をやったのに何故か効いてくれていないのが今思い出すだけでも腹立つんですよね。って終わった後に怒っても仕方がありませんが…。

診察室にある時計を見てもまだ5分しか経過してなくて絶望感でいっぱい。

(私はこの手術を無事乗り越えられるのかな…)

こんな不安ばかりで気が遠くなりさらに具合が悪くなってきました。

(もしかしたら最後まで意識を保てないかもしれない…)

すっごい弱気ですが病院は昔から苦手でダメなんです。普段は気が強いねなんて友達や主人に言われるけれど、この時だけはとてつもなく弱気。

(主人と赤ちゃんの顔を見るのも最期かもしれない…)

乳腺炎の切開手術なんか命に関わらないし麻酔は注射で済みます。なのに非常にナーバスになってこんなことばかり手術中に考えていたんです。大袈裟ですよね、ああ恥ずかしい…。

メスで皮膚を切る瞬間の痛みはないんです。でも膿を出すための穴を拡げる処置がとっても痛い!

(ちゃんと麻酔したの!?)

穴を開ける間「もっ、ダメ、ですっってばぁ!」だなんて泣き言を溢し続けたのです。

「出産よりも痛くないしすぐ終わりますから頑張りましょうよ、だってお母さんでしょ?」

そんなこと言われたって私も人の子です!痛いものは痛いです!そりゃ出産よりも時間は短くて痛みはないかもしれない。けどツラいものはツラい!

それに先生は男ですよね?赤ちゃん産んでないじゃないですか…なんてツッコミを手術中に入れられるハズもなく…。

穴を開ける強い痛みがフッと止みました。

(やった!もう終わった!帰れるよ~)

しかし安堵も束の間、まだまだ先生は手を止める様子もない。

「これから膿を出しますね」

(やっぱり終わらなかった!)

また絶望感……。

その内プーンと鼻を摘まみたくなる生臭いニオイがしました。

「…やっと膿が出てきましたよ、胸の中にある膿をいっぱい出しちゃいますからもう少し耐えてくださいね」

(これが膿のニオイなんだなー。本当に臭い!)

本当に膿って生臭いんですよ。まだ魚の生臭さの方がマシかもしれません。母乳と雑ざっているからニオイがキツいのかもしれないけど、こんなのが私の胸の中で増えていただなんて。思わず想像しただけでゾッとしました。

「膿を全部出さないと何回も乳腺炎が繰り返されちゃうので強く何回も押します」

(そうだ、膿って一ヶ所に集まっていなかったんだ…)

手術前に胸の様子をエコーで確認したんですが膿って一ヶ所に集まらないんですよね。あっちにいったりこっちにいったりして本当にバラバラでした。だから何度も押して膿を残さず出すのです。

手術で開けた穴は乳輪の数センチ上で、そこに向かって押す!さらに何度も何度も押す!穴を開けた後はこの繰り返しです。

もっと臭いニオイがする膿がドロリと胸を伝います。それをナースさんがガーゼで吸収しながらサポート。

チラッと横目でカートに乗せたガーゼを見たのですが膿の色は血液が混じった赤っぽいクリームでした。こんな汚いものが入ってたら胸だって痛くなりますししこりもできますよね。

それから先生はストローのような道具を手に取りました。

(あれがドレーンか。本当にストローみたい)

手術前の説明では切開手術をして膿を出した後に管を入れますと言っていたんです。

「ドレーンはストローのような感じで体外にバイキンを含んだ膿や母乳を出してくれます」
「そんなもの体に入れるんでしょうか?」

その時実物を見せてもらったのですが硬そうで心配になったんです。

「でもドレーンは柔らかいので大丈夫なんですよ、ほら」

先生は見本を見せてくれて心配を和らげてくれました。

「これを数センチ分カットして胸に挿します、そうすればさらなる感染を防げます」

膿を出し切ったので最後にドレーン処置が始まりました。

挿入するドレーンの長さは10センチ弱。プラスチックの管を入れるので痛いのかなと心配していましたがこれは全く痛くありませんでした。ドレーン挿入で痛みがないのなら穴を拡げる際にも麻酔が効いててくれたら良かったのに!

「もうちょっとしたらドレーンを縫い付け終わります、そしたら手術終了です」

(あー終わる!助かった…)

こうして私は乳腺炎による切開手術を乗り越えたのでした。

切開手術後のケア方法はこうでした

「はいお疲れさまでした、頑張りましたね」

先生ってすごいなと思いましたよ。患者を落ち着かせ(無視とも言う)ながら手術をするんですから。

「もう手術はしなくてもいいとは思います。ですが抗生物質はしばらく飲み続けましょう」
「抗生物質を飲むってことは授乳は控えますか?」

「この抗生物質は大丈夫ですよ、だからちゃんと赤ちゃんに授乳して古い母乳が残らないように気を付けましょう。
 でも心配ならミルクで代用しても構いません」

気が付いたことも聞いてみました。

「あのさっきエコーにちょっと膿のようなものが映っていたんですがこれはまた悪さをするのですか?」

手術の後にもう一回エコーで患部を見たらまだちょっと液体のようなものが映ってたんです。

「ちょっとした膿は抗生物質で炎症を抑えられますし、その内体に吸収されますので気にしないでください」

逆に吸収できない量の膿は抗生物質で炎症を抑えられず、大変だけど手術をするしかないとのこと。そしていくつかやるべき術後ケアを教えられました。

  • 患部をハンカチで包んだ保冷剤などで冷やす(炎症を外部から鎮める、ハンカチは凍傷防止のため)
  • イソジンで乳頭や乳輪の消毒をする(細菌の進入を防ぐため)
  • なるべく温野菜を多くした食事を摂る(体に優しく、体の治癒を助ける)
  • ケーキなど糖質脂質が過剰な食品は控える(母乳の質が悪くなり、再度乳管がつまる)
  • ワイヤー入りブラジャーではなくノンワイヤーブラジャーに変える(ワイヤーブラジャーだと血行が滞る)

ずっと継続するのは大変そうだけど乳腺炎が治るまでだったらできそうだと思いました。でも⑤のノンワイヤーブラジャーが見付からなくて何店回ったことか。

ノンワイヤーブラジャーは今まで着けたことがなかったんですが着けると意外と楽チン!乳腺炎が完治した後でも愛用しています。

乳腺炎が原因で主人とケンカもしました

教えられたケアを実践してみて乳腺炎はあっという間に治まったと思います。でも問題もあったんです。

まず「なるべく温野菜を多くした食事を摂る。」

私自身は野菜が大好きなので苦になりませんでした。でも主人が野菜嫌いなんですよね。だから③で野菜中心の食生活にしたら主人は嫌な顔をしていました。

「なんで自分まで食生活変えなきゃいけないの?」
「じゃあコンビニでからあげでも買ってきたらいいじゃん!」

なんて言い争いを何回したか覚えていません。主人はしぶしぶ我慢してくれていましたが夫婦仲がギスギスしていたと思います。だから一人の都合に献立を左右されるので大変でした。

これ以外にも野菜の価格が高騰していたりして家計的にも困りました。野菜って高いからたくさん買えないんですよね。だから安い肉ばかり食卓に上がってしまい…。

乳腺炎になって困ったことはたっくさんです!

ケンカの他にも乳腺炎になって困ったことがありました。

まずは一つ目、赤ちゃんが満足に抱けない。乳腺炎の胸に赤ちゃんが寄りかかるとズキッ。

授乳は乳腺炎になっていない逆の胸でやっていたのですが赤ちゃんの足が乳腺炎の胸に触れてしまいとても痛い。赤ちゃんがじっとしていたら当たらずに済みますが足をバタバタ動かすので胸にキックがヒット!

それにどんなに赤ちゃんが泣いても痛みからゆっくりと抱いてあやしてあげられない。特に抱っこをせがまれる時が辛かったですね…。

「何でママは抱っこしてくれないの~?」

みたいな顔で泣かれると母親として心が痛みました。

そして二つ目、義母の小言。本当にコレが耳障りなんですよ。

「どうしてミルクをあげるの?母乳で良いじゃない?」

抗生物質を飲んでいて授乳を控えていた際の出来事です。授乳しても構わないと言われたけどやはり心配なのでミルクにしていました。

「ああ○○(私)は乳腺炎だから薬のせいで授乳できないんだよね」

と主人がバラしてからそれから小言の嵐。

  • 「食べ物が悪かったから乳腺炎になった」
  • 「授乳がへたくそで母乳が残ってたのが悪い」
  • 「私の頃は乳腺炎なんて罹らなかった」

……ずっとコレ!分かってるからそっとしておいてよ!本当にウルサイ!

前々から無神経な義母と馴染めなくて距離を置いていたけどもっと疎遠になろうとこの時決意。

私は育児初心者ですけど自分なりに頑張っています。だからこうした小言を聞きたくない!

そして三つ目、眠れずに不眠&腰痛になる。乳腺炎になると下着が患部に触れるだけでジクジク痛いんです。だからうつ伏せになるなんて論外。じゃあ横向きなら……と思われるでしょう。でも胸が重力で横に流れるだけでもすごく痛いんです。なのであお向けになって眠るしかなくて…。

また腰痛にもなり、眠りが浅くなっちゃいました。あお向けって一番腰に負担になるらしいです。

これが私の乳腺炎の体験談です、もし乳腺炎になったら参考にしてみてくださいね!

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