BabyNET

生活リズムを整えてストレスを減らすために。100以上の超具体的な赤ちゃんの寝かしつけのコツ。

これ乳腺炎の症状?不安で一人涙を流す前に知っておきたい9つの疑問

これ乳腺炎の症状?不安で一人涙を流す前に知っておきたい9つの疑問

母乳育児には、つまりやしこりなどのトラブルがつきものです。

母乳のトラブルは、そのままにしておくと乳腺炎を引き起こしてしまうこともあるため、日頃から十分に注意し、適切なケアをしなければなりません。

しかし、まだ乳腺炎を経験したことのないママや、母乳育児をスタートさせたばかりのママは、乳腺炎のような症状が出ていても、それに気づかないまま悪化させてしまったり、また、乳腺炎かもしれないという疑いを持っても、病院には行けない、行きたくない…などと考えて、放置してしまったりすることがあります。

しかし、乳腺炎は放っておくと悪化して、赤ちゃんもママも辛い思いをすることになってしまいます。
ここでは

  • 「これって乳腺炎?」
  • 「乳腺炎かもしれないけど、どうすればいいの?」
  • 「病院に行かなきゃダメなの?」

といった、新米ママが抱く乳腺炎についての疑問にお答えしていきます。

Sponsored Links

乳腺炎についてのQ&A

ここでは、子供2人を育てる間に、5回乳腺炎にかかった私が、自分の体験と調べた情報をもとに、乳腺炎ついての基本的な情報をお伝えします。

1.乳腺炎の症状は?

乳腺炎の症状
乳腺炎とは、その名前の通り乳腺が炎症を起こした状態。

体内で母乳がどんどん作られるにもかかわらず、母乳の通り道である乳管が十分に開いていなかったり、つまったりすることによって乳腺の中に母乳がたまり、さまざまな症状が出てきます。

乳腺炎といえば、乳房が痛くなって、高熱が出て…という症状がよく知られていますね。しかし、強い痛みや高熱が出るのは、細菌感染を起こした場合。

乳腺炎になりかけの「うつ乳」の状態や、授乳を始めたばかりのママがかかりやすい「うっ滞性乳腺炎」では、

  • 乳房全体が腫れる
  • 乳房の一部が痛い、赤くなる、熱を持つ

という症状が最初に見られます。

人によっては、それに加えて

  • 乳房の一部が固くなっている(しこり)
  • 乳頭に白い塊ができる(白斑)
  • 赤ちゃんを抱っこしたり、腕を上げたりすると乳房が痛む
  • 脇の下のリンパ節が腫れる
  • 微熱が出る

といった症状があらわれることもあるようです。

また、乳頭の傷から細菌が入り込んだり、うつ乳やうっ滞性乳腺炎がきっかけとなって細菌感染を起こしたりする「急性化膿性乳腺炎」では、

  • 全身の倦怠感、頭痛、寒気
  • 38.5℃以上の高熱
  • インフルエンザの時のような身体の痛み
  • 乳房全体の腫れ、熱感、痛み

といった症状が見られます。

また、乳房全体が張って固くなり、静かにしていても強い痛みを感じたり、赤ちゃんに授乳すると激しく痛むことや、腫瘍のようなものができることもあります。こうなると、炎症をしずめるための医学的な治療が必要になります。

うつ乳から乳房膿瘍まで。重症度別の乳腺炎の症状について

2.乳腺炎では必ず熱が出るの?

乳腺炎と熱の関係

乳腺炎で発熱するのは、主に乳腺炎が進行していたり、細菌感染を起こして悪化したりしている場合です。

初期のうっ滞性乳腺炎でも37.5℃前後の微熱が出ることがありますが、しこりやつまりによる弱い痛みや違和感のみで、熱は出ないことも多いようです。

しかし、細菌感染を起こした急性化膿性乳腺炎の場合は38.5~40℃前後の高熱が出て2~3日続くことがあります。また、脇のリンパ節が腫れたり、発熱にともなって悪寒、頭痛、関節痛などの症状もあらわれます。

熱が出たときの対応はコチラも参考になります。

3.乳腺炎の痛みって、どんな痛み?

乳腺炎の痛みの様子

乳腺炎の始まりの痛みは、なんとなく乳房がチクチクするという程度のものや、違和感であることが多いようです。

人によって症状の表れ方は違うでしょうが、私自身が乳腺炎を経験した時は、まず授乳の際に少し痛みを感じたり、しこりの部分が重苦しくなって、押すと鈍い痛みを感じました。

腫れや赤みが出てくると、その部分は熱を持ち、皮膚がピリピリとしてきます。軽いつまりやうつ乳の場合は、しこりがあっても痛みを感じないこともありました。

このように、症状が軽い場合には、早いうちに適切な対処をすることで自然に改善することもできると考えられます。

症状が進むと、腕を動かす、赤ちゃんを抱っこする、姿勢を変えるなどの動作でズキズキした痛みを感じるようになります。

また、乳房全体が痛み、少し触れただけでも激痛を感じたり、赤ちゃんに乳房を吸われると、催乳感覚とは全く違う、突き抜けるような耐え難い痛みを感じたりするため、授乳が困難になることもあります。

4.しこり、白斑って、どんなもの?

乳腺炎についこものしこりと白斑の解説
しこりは、乳房の一部だけが固くなっている状態です。

乳腺炎の初期にあらわれるしこりは、大きさは人によって、あるいは場合によってさまざまですが、触るとその部分だけぽっこり腫れている、またはコロコロした石が入っているように感じます。

また、肌の上から触ると動くのが特徴です。

小さなしこりは、触っても痛みを感じないこともありますが、高熱が出るような乳腺炎の場合は、しこりを触ったり押したりすると強い痛みを感じることが多いようです。

白斑は、乳頭にできる白い小さなニキビのようなもの。

乳口炎ともいい、母乳の出口がつまってしまうため、そこからしこりができたり乳腺炎に発展したりすることもあります。

白斑には、赤ちゃんに吸われると痛みを感じるものと、そうでないものがありますが、赤ちゃんに吸ってもらったり自分で取り除こうとしたりしてもなかなか取れず、苦労するママも多いようです。

しこりや白斑は、そのまま放置すると乳腺炎を引き起こす原因となりますので、それらを見つけた時点でマッサージや積極的な授乳、あるいは医師や助産師の診察を受けるなどして症状を解消することが必要です。

5.どんな人が乳腺炎にかかりやすいの?

乳腺炎にかかりやすい人

乳腺炎にかかりやすいのは、産後間もなく、母乳の分泌量や赤ちゃんの飲める量が安定していないママが多いようです。

この時期は、ママも赤ちゃんもまだ授乳に慣れていませんので、

  • 母乳がたくさん出るのに、赤ちゃんがなかなか上手に吸ってくれない
  • 頑張って母乳を出そうとするあまり、搾乳しすぎて母乳の分泌が過剰になってしまう

といったトラブルが発生し、乳腺炎の原因を作ってしまうことが考えられます。

また、扁平乳頭や陥没乳頭など、授乳しにくい特徴のあるママも、授乳のコツをつかみ、赤ちゃんが上手に母乳を飲めるようになるまでは乳腺炎にかかりやすいと言えます。

そして、卒乳や断乳の時期に授乳回数を減らしたり、急に授乳をやめたりすることも、乳腺炎を引き起こす原因になることがあります。

一方、急性化膿性乳腺炎は産後2週間~2ヶ月ごろに多いと言われていますが、これは産後の疲労や寝不足、ストレスなどが蓄積してママの抵抗力が下がっているため、細菌に感染しやすい状態であることも関係あると見られます。

ただ、母乳のつまりやしこりは、母乳育児中であればいつでも発生するもの。

産後間もなくでなくても、疲れや睡眠不足でママの抵抗力が弱っている時もありますし、赤ちゃんに歯が生えてきたタイミングで乳頭を噛まれて傷がつき、そこから細菌に感染してしまうこともあるでしょう。そのため、うっ滞性乳腺炎、急性化膿性乳腺炎のどちらも、授乳をしている間はどのママもかかる可能性があると考えた方がよさそうですね。

ほかに乳腺炎にかかりやすいママの特徴として、以下のようなものがあげられます。

  • もともと乳腺が細く、つまりやすい
  • ストレスをためやすい
  • 疲れやすい
  • 添い乳、同じ姿勢での授乳をよくする
  • 授乳の回数が少ない、もしくは時間を決めて授乳している
  • 授乳間隔があきすぎる

乳腺がつまりやすいというのは体質的なものなので仕方ないのですが、授乳の姿勢や回数などは、日頃からママが十分に気をつけたいところでしょう。

また、授乳や搾乳する時に手を清潔にしていなかったり、母乳パッドの交換を怠っていたりすると、細菌感染の原因となり、乳腺炎を引き起こすこともありますので、注意が必要です。

6.乳腺炎と食事の関係について

母乳育児医学アカデミー(ABM)の臨床指針第4号 乳腺炎(2014年改訂版)には、乳腺炎の誘因のひとつについて、『母親のストレスや疲労(特定の食物がヒトにおける乳腺炎のリスクであるというエビデンスはない)』と書かれています。

また、ミルキー母乳育児相談室を開設している助産師・山川不二子さんの著書「ミルキーママの自分でできるおっぱいケア」(改定3版)には、乳腺炎はうつ乳が主な原因で起こるものであり、『ケーキなどが乳腺炎の原因のように言われるのはイメージの問題です。常識的な量を食べたくらいでは、まず影響ありません』

と書かれています。
以前は、乳腺炎の原因は食事にもあり、脂っぽいもの、甘いもの、カロリーの高いものを食べ過ぎると乳腺炎になりやすい、という説が有力でしたが、特定の食品を食べたからといって乳腺炎の原因になるわけではないようです。

Sponsored Links
  • ケーキを食べたらしこりができた
  • お餅を食べたら母乳が詰まった
  • 焼き肉を食べた後に乳腺炎になった

といった経験をしているママは多いことでしょう。そうした体験談はあちこちで聞かれます。私も、フライドチキンを食べた翌日に乳房にしこりができたことがありました。

しかし、実際には食べたものとこうした症状には関連がなく、食べ物以外の授乳間隔や回数、姿勢、ママのストレスや疲れといったものが乳腺炎を引き起こしているのです。よくよく思い返してみると、特定の食べ物を食べたのと同じタイミングで、授乳間隔があいたり、しつもより疲れがたまるようなことをしていたりする可能性が高いのではないでしょうか。

「〇〇を食べたから乳腺炎になる」というイメージが大きいために、乳腺炎の真の原因を私たちは見落としてしまいがちなのかもしれませんね。

よい母乳をたくさん出すためには、食事の内容に気を配ることも有効だと考えられますが、乳腺炎になるかも……と恐れて食べたいものを無理に我慢する必要はありません。

ケーキばかり食べてご飯を食べない、なんていうのは論外ですが、バランスの良い食事を心がけた上で、食べ過ぎない範囲でスイーツや揚げ物を楽しむことは、ママがストレスを溜めないというポイントにおいても大切なことです。

7.乳腺炎の治療法って、どんなもの?

乳腺炎の治療内容とは
乳腺炎の治療は、その時の症状に合わせて行われます。

乳腺炎になりかけの場合
しこりや白斑があり、少し痛みがあるといった乳腺炎になりかけている状態では、助産師による授乳や搾乳についての指導、乳房マッサージなどを受けて、つまりを解消し、たまった母乳を外に出すことが一番の治療法になります。

乳房に腫れや痛み、発赤などがあり、炎症が起きていると考えられる場合は、乳房を冷やすことで炎症をしずめます。しかし、ずっと冷やしっぱなしでは乳房も冷たくなり、授乳に影響を与えることもありますので、授乳の前には蒸しタオルなどで少し温めると良いかもしれません。

乳腺炎で高熱が出ている場合
高熱、乳房全体の腫れがあるような急性化膿性乳腺炎の場合は、消炎鎮痛剤や抗生物質を使用して治療することがあります。

急性化膿性乳腺炎が悪化した場合は、乳房やその周辺に膿がたまりますので、それを排出するために外科的な処置や切開手術が行われます。

8.乳腺炎の時は授乳してもいいの?

乳腺炎時の授乳は症状治療法によります

以前は、乳腺炎になった場合は授乳をストップするように指導されることが多かったようですが、現在では、「乳腺炎にかかっていても授乳を続けることがママの回復と赤ちゃんの健康のために重要である」と考えられています。

こまめに赤ちゃんに飲んでもらい、たまった母乳を出すことが一番の治療になりますので、乳腺炎にかかっても積極的な授乳をすすめている医師や助産師も多くいます。

授乳する時は、専門家の指導のもと、しこりや痛み、腫れなどのある患側の乳房から頻繁に授乳するようにすることがすすめられています。

乳腺炎の時の母乳はいつもと味が違うこともあるため、嫌がる赤ちゃんもいるようですが、その場合はまず少量搾乳してから赤ちゃんに飲んでもらうといいかもしれません。また、赤ちゃんが十分に母乳を飲めていない場合は、授乳後の乳房に母乳が残ってしまうことを避けるために適度に搾乳をすることも有効です。

急性化膿性乳腺炎の場合でも、赤ちゃんに影響のない薬を使用してくれたり、切開して膿を出す治療をしてもできるだけ授乳を続けられるよう配慮してくれたりする病院もありますが、授乳については医師とよく相談することをオススメします。

うっ滞性乳腺炎、急性化膿性乳腺炎いずれの場合でも、大切なのは専門家の指示、指導のもとで授乳を進めていくことです。授乳していいのかどうか迷った時や、この授乳の方法でいいのか不安な時は、自分だけで判断せず、必ず医師や助産師などに相談しましょう。

9.やっぱり病院に行かないと、ダメ?

乳腺炎かなとかんじたらまず病院に行ったほうが良いですよ

乳腺炎かもしれないという疑いを持ちながらも、赤ちゃんが小さいから病院に連れて行けない、どうしよう…と悩んでいるママもいることでしょう。

軽いしこりや白斑があっても、今すぐに乳腺炎になってしまうとは限りませんから、痛みが弱い初期のうちに自分で適切な対処ができるようであれば、必ずしも病院へ行く必要はないと言えるかもしれません。

よくわからないなら産科へ
ただ、初めて乳腺炎のような症状が出て対処法がわからない場合や、熱が出ている場合は、電話でもいいので、必ず出産した病院に相談するようにしましょう。

ネットや本などの知識だけで対処しようとすると、かえって症状を悪化させてしまうこともあります。また、自分で乳腺炎だと思っていても、実は違う病気だったりすることも。

私は5回乳腺炎になりましたが、5回とも40℃近い高熱が出ました。

自分はフラフラでろくに動けないのに、赤ちゃんは泣いているし、パパは帰ってこないし、こんな状態では病院にも行けません。

それでも、授乳だけはしなければと、意識が朦朧とする中で授乳しては激痛に泣き、美味しくない母乳を飲んで泣く赤ちゃんを見てまた泣き…初めて乳腺炎にかかった時は、ただでさえ慣れない育児の中で、自分の体調まで最悪になってしまったことで、これからどうなるんだろう、どうすればいいのだろう、と不安な気持ちだけが大きくなって、精神的にも辛い思いをしました。

乳腺炎は、甘く見ていたり、正しい対処法ができなかったりすると、悪化して切開などの手術が必要になることがあります。その間はしばらく授乳が制限されたり、これまで通りに授乳ができず不便を感じたりする状態になることもありますし、頻繁な通院も必要になります。

そうなると、赤ちゃんもママも、かえって大変な思いをすることになってしまいますよね。ですから、乳腺炎を疑った時は自己判断せず、病院で正しい対処法を教えてもらうのが一番なのです。

まだ余裕が有るうちに先手を!

乳腺炎かな?と思ったら病院へ
これを読んでいるママは、何かしら母乳のトラブルや、乳腺炎の始まりのような症状を感じているかもしれません。

少しでも「おかしいな」「いつもと違うな」と思ったら、病院に行く、もしくは電話でもいいので相談して、症状が軽いうちに適切な対処をしましょう。

快適でトラブルのない母乳育児のためにも、乳腺炎は、悪化させないうちに治すことが非常に大切です。

参考資料
・母乳育児医学アカデミー(ABM) 臨床指針第4号 乳腺炎(2014年改訂版)

http://www.jalc-net.jp/dl/ABM_4_2014.pdf

・日本助産師会 乳腺炎ケアのフローチャート

http://www.midwife.or.jp/midwife/mastitis-flow.html

・「ミルキーママの自分でできるおっぱいケア」(改定3版) 山川不二子・著/メディカ出版

Return Top