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夜泣きはいつまで続く?1歳半を過ぎても収まらないときの対策

夜泣きはいつまで続く?1歳半を過ぎても収まらないときの対策

いつか終わる、そのうち終わると言われることも多い夜泣きですが、1歳半、2歳、3歳と成長してもなかなかおさまらないこともあります。

また、一旦はおさまったはずの夜泣きが1~2歳になってから復活したり、それまで夜泣きをしなかった赤ちゃんが、新たに夜泣きをすることも、珍しくありません。

中には5歳まで夜泣きが続いた、4歳になってから突然夜泣きをするようになった、なんていう話も……

長く続く、あるいは復活してしまった子供の夜泣きには、

  • 「そのうち終わるって、全然終わらないじゃない!!」
  • 「これからまた夜泣きに悩まされるなんて」

と、パパやママもきっと心身ともに疲れ果てているのではないでしょうか。

そこで今回は、1歳半頃からの夜泣きについて、考えられる原因や有効な対処法などをまとめてみました。乳児期とは違った夜泣きの原因や対応などもありますので、ぜひご参考にしてくださいね。


1歳半を過ぎてもまだ続く?!幼児の夜泣きの原因とは

「夜泣きはいつまで続く?そのうち?今が辛いんだよ!早く終わらせるヒント」でも触れていますが、夜泣き自体の原因はまだはっきりとはわかっていません。

しかし、夜泣きにつながるのではないかと考えられていることとして、

  • 赤ちゃんはもともと眠りが浅く、睡眠サイクルが整っていない
  • 生活リズムが乱れている
  • 日中いつもとは違う刺激があった

などがあげられます。これらは、1歳半以降の夜泣きの場合にもあてはまります。それぞれの項目について、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

睡眠サイクルがまだ整っていない

赤ちゃんは大人と違って、眠りが浅いレム睡眠の時間帯が多いもの。

新生児期のレム睡眠の割合は全体のおよそ50%で、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠をひとつのサイクルとし、40~50分という短い周期で繰り返すと言われています。

成長とともにノンレム睡眠の時間は長くなっていくため、レム睡眠は、乳児では40%、幼児20~25%としだいに減少していきます。そして、だいたい5歳くらいから大人と同じように、レム睡眠とノンレム睡眠を90~120分周期で繰り返す睡眠パターンになります。

つまり、1歳半~5歳頃まではまだ睡眠のサイクルが完全に整っていないため、眠りの浅い時間帯がおとずれる周期が短く、夜泣きをしやすい傾向にあるのです。

生活リズムが乱れている

幼児期になると体力もついてきて、日中はパワフルに遊ぶことも増えてきます。それにともなって、だんだんお昼寝の時間も短くなってきますよね。個人差もありますが、2~3歳になるとお昼寝をしなくなる子供も少なくありません。

しかし、昼寝を嫌がる場合は夕方になってから眠ってしまうこともあり、そうなると、

  • 就寝時間が遅くなる
  • 夜泣きをする
  • 朝なかなか起きられない

といった悪循環に陥り、生活リズムそのものが乱れてしまうこともあります。

日中の刺激

1歳を過ぎると、子供の行動範囲はぐんと広がります。お出かけしたり、同じくらいのお友達と遊んだりと、それまでにはなかった刺激を得て、子供は精神的に成長していきます。

しかしこの刺激が強すぎて、楽しい、嬉しい、悲しい、怖いなどの感情を大きく揺さぶられると、寝ている間にその記憶が引き出され、夜泣きにつながることもあると考えられます。

また、1歳半頃からはさまざまな感情が芽生え始める一方で、それを上手く周りに伝えられず、かんしゃくを起こしたり泣いたりすることも増えてきます。そうした昼間の体験によって、夜泣きが引き起こされることもあるでしょう。

1歳~5歳頃の夜泣きの意外な原因とは

基本的な夜泣きの原因は上で述べたとおりですが、幼児期の夜泣きにつながる原因としては、次のようなものも考えられます。

環境の変化

引っ越し、下の子の誕生、保育園や幼稚園への入園など、1歳からの幼児期には、しばしばそれまでの生活環境が一変するような大きな変化を経験することもあるでしょう。

それがきっかけで子供が不安やストレスを感じ、夜泣きにつながってしまうこともあります。

奥歯の生え始め

1歳前半には第一臼歯が、2歳半頃には第二臼歯が、それぞれ生え始めます。

子供によって感じ方は違うでしょうが、歯が生えてくる時は痛みやむず痒さが出ることもあり、夜泣きの原因となると考えられます。

奥歯が生えてくる時は前歯よりも痛みを感じやすいとも言われていますので、乳児期に歯ぐずりのなかった赤ちゃんでも、奥歯が生える時に夜泣きをしてしてまうこともあるでしょう。

成長痛

成長痛というと小学生くらいの子供に見られるイメージがありますが、2歳頃から成長痛と思われる足の痛みを訴える子供も少なくないようです。成長痛は医学的な病気ではなく、実際には骨の成長とは関係がないとされています。

幼児の成長痛は、日中激しく動き回って遊んだ疲れがたまって、足がだるい、重い、という感覚になるものの、それをうまく表現できないために「痛い」という伝えやすい言葉で訴えているものだと言われています。

また、疲労の他にも、ストレスや環境の変化などが重なるとそれが子供にとっての「痛み」となることもあるようです。成長痛は夕方~夜にかけて訴えることが多いのも特徴で、泣くほどの痛みを訴えることもあるため、夜泣きの原因のひとつとなり得るかもしれません。

夜驚症

夜驚症は子供の睡眠障害のひとつで、睡眠サイクルがまだ整っていない時期の、3歳~7歳くらいまでの子供に起こりやすいと言われています。夜泣きとは違い、

  • 眠っていても急に飛び起きて大声で泣き叫ぶ
  • パニック状態に近く、呼吸が荒くなったり汗をかいたりする
  • 声をかけても反応が鈍い
  • 暴れたり歩き回ったりすることもある
  • 子供自身は泣いたりパニックになったりした

ことを覚えていない

という特徴があります。原因ははっきりとわかっていませんが、眠りのサイクルが不安定なことに加えて、昼間の刺激の強すぎる出来事やストレスがきっかけになると考えられています。

このほかには、体調不良やその前兆によって夜泣きが引き起こされることもあります。

風邪、インフルエンザなどで発熱する前や、見た目にはわからず、子供自身もなかなかうまく伝えられない中耳炎などの症状が夜泣きの原因となることもありますので、子供の体調は日頃から十分によく観察しておきたいですね。

長引く夜泣きへの対策は?有効な5つの対策

夜泣きの原因のひとつが「子供の睡眠サイクルが未発達であること」だとすれば、夜泣きをスッパリと終わらせる方法というのは、実際のところ「成長を待つ」以外にないのかもしれません。そうであれば、長い目で見て、おおらかな気持ちで夜泣きに対応ができればよいのですが、毎日毎晩のこととなるとそうもいかないのが現実です。

そこで、少しでも夜泣きの軽減や改善につなげていけるように、次のようなポイントに気をつけて、原因として考えられるものをひとつひとつ丁寧に排除し、子供の眠りの環境を整えてあげましょう。

1.生活リズムをできるだけ乱さない

日々の生活リズムを一定にし、早寝早起きを心がけることが夜泣き対策の第一の鉄則です。規則正しい生活を送るとともに、引っ越し、ママの妊娠出産など、環境の変化を伴うような大きな出来事があった時でも、起きる時間と寝る時間だけは大幅にずらさないよう気をつけてみましょう。

昼寝の時間がズレたり少なくなったりしたことで生活リズムが崩れ、夜泣きをしていると考えられる時は、以下の記事をご参考に、お昼寝の時間を調節してみてくださいね。

2.眠りの環境を整える

寝室の環境を、子供が眠るにあたって心地の良いものにすることも大切です。子供の性格や好みに合わせて、以下のようなことを意識してみてください。

部屋を暗くする
睡眠と生活のリズムをととのえるためにも、夜寝る時は部屋を暗くしておきます。しかし、完全に真っ暗にするか、常夜灯や間接照明をつけておくか、どちらが夜泣き対策になるかは、おそらく子供の好みによって変わってくるでしょう。

暗い方がよく寝てくれる子もいますし、周りがぼんやり見えるくらいでないと不安を感じてしまう子もいます。子供に合わせて、眠りやすい方を選択してみましょう。常夜灯、間接照明を使う場合は明るすぎず、刺激を与えにくいものがおすすめです。

適切な室温、湿度にする
子供は基本的に汗かきで、大人よりも暑がりです。子供が眠る時に気持ちがいいと感じられる室温や湿度にして、不快感をなるべく排除してあげましょう。

特に気温も湿度も上がる夏や、暖房を入れて室温を上げる冬などは、子供の様子を見ながら調節してくださいね。

  • 冷房が効きすぎて手足が冷たくなっていないか
  • 暖房で暑がって汗をかいていないか

という点も要チェックです。

寝具やパジャマを快適なものにする
例えば、着ているパジャマ、シーツなどの素材が肌に合わずにチクチクする、掛け布団が重い、といった些細なことも夜泣きにつながるおそれがないとは言えません。子供が気持よく使える寝具やパジャマを選び、大人が「ちょっと寒そう」と感じても、布団を何枚も掛けすぎないように注意してみましょう。

3.入眠儀式を徹底する

赤ちゃんの頃から「これをしたら眠る」という入眠儀式を決めておくと、眠りに入りやすいとされています。まだ決まっていないという場合は、今夜からさっそく入眠儀式を考えてみましょう。

夕飯を食べる、風呂に入る、歯磨きをする、パジャマに着替えて布団へ入る、という行動をルーティン化して、毎晩繰り返すとともに、子供が好む入眠儀式を取り入れます。代表的な例としては、

  • 絵本を読む(何冊までか決めておくと良い)
  • 子守唄を歌う
  • ぬいぐるみや人形に「おやすみ」と挨拶する
  • 軽くマッサージをする

といったものがあります。子供の好みにピッタリな入眠儀式を、親子で見つけてみましょう。

こちらは、断乳の際にどんな入眠儀式を取り入れたかというアンケートのまとめです。もしお子さんに合いそうなものがあったら、取り入れてみてくださいね。

4.子供を安心させてあげる

成長痛などを訴える場合は、子供が何らかの不安やストレスを抱えていることも多いものです。

引っ越しや入園といった大きな変化があった時は特に不安定になりやすく、それが成長痛や体の不調としてあらわれることもあるかもしれませんので、夜寝る前はパパやママと十分にコミュニケーションやスキンシップをはかり、子供を安心させてあげましょう。

夜泣きが続いているところに、さらにイヤイヤ期が重なっているとママの精神的な負担が大きくなってしまいますが、そんな中でも1日の終わりには笑顔で子供と向き合う時間を作り、気持よく入眠させてあげられるといいかもしれませんね。

5.夜驚症や体調不良と思われる場合は受診も視野に入れて

突然目覚めて怯えたような大声をあげるなど、普通の夜泣きではないかもしれないとママが感じる場合は、夜驚症などを疑って小児科に相談してみましょう。夜驚症ほど症状がひどくはなくても、なかなか夜泣きがおさまらない時には小児用の漢方薬などを処方してもらえることがあります。

また、成長痛と思っていたものが違う病気であるおそれもあります。夜以外も痛がる、痛みが長引いている、歩き方が気になる、などの場合は、一度専門医に診てもらいましょう。

それ以外にも、ひどい夜泣きに病気や体調不良が隠れているケースも考えられますので、心配な時は病院で診察を受けることをおすすめします。

まとめ

明確な原因も、決定的な対処法もはっきりしない、そしていつ終わるのかもわからない夜泣きは、パパやママにとってとても辛いものでしょう。それでもやはり「いつかは終わる」ものに違いありません。

上手に息抜きやストレス解消をしながら、無理のない範囲でここにあげた対策を試してみてくださいね。そして、パパやママがダウンしてしまいそうな時は、病院や育児相談などの周囲のサポートを積極的に活用しながら乗り越えてください。

1日でも早く、親子でぐっすり眠れる夜が来ますように!

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