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目が合うのに言葉が遅いから自閉症?診断を信じられない時にすべきこと

目が合うのに言葉が遅いから自閉症?診断を信じられない時にすべきこと

自閉症と言われたらどういう症状を思い浮かべるでしょう? 医師から自分の子どもが「自閉症の疑いがあります」と言われた時「自閉症なんて信じられない!」と思うママがいます。

  • 「目が合うのに自閉症?」
  • 「意思疎通できるのに自閉症なんて本当?」
  • 「あの医師の診断は合っている?」

と疑い、医師に不信感を抱くママやパパがいるのも事実です。

そんな風に、医師を信じられない時に親がすべきことを紹介します。

自閉症といってもタイプは多岐に渡る

発達障害の中でよく知られているものに自閉症が挙げられます。皆さん、自閉症と言われてどんな症状を思い浮かべるでしょう? そのイメージのせいで「自分の子どもが自閉症なんてありえない!」と思うこともあるかもしれません。

自分の中にある自閉症のイメージを払拭しよう

自閉症といえば

  • 「視線を人と合わせない」
  • 「知的障害がある」
  • 「奇声を上げて飛び跳ねる」
  • 「意思疎通ができない」
  • 「グルグル回る物を見続けている」
  • 「異常な記憶力がある」

そんなイメージがありませんか?

もしそうしたイメージをお持ちでしたら、自分の子どもに「自閉症の疑いがあります」と言われて「信じられない!」と叫ぶママがいても不思議ではありません。

医師に診断された時、信じられない! と思ったら、まず、自分の中にある自閉症に対するイメージを全て払拭しましょう。そして、冷静になって、自閉症に見られる症状を見てみましょう。

そうすれば、納得できるかもしれませんよ。

最近は「自閉症スペクトラム」と診断されるケースが多い

子どもの発達について研究が進むにつれ、発達の遅れや障害に関する診断の仕方や診断名が変わっています。

最近では自閉症と断言するケースは少なく、自閉症スペクトラムと診断されることが増えています。

自閉症と一口に言っても、知的障害を伴いコミュニケーションが取りにくいものから、知的障害がなく、勉強もよくでき、よく喋るけれど他人と上手く関係を築けないことが多いアスペルガー症候群まで多種多様です。

昔から知られているいわゆる「自閉症」を中心として、その周辺に散在する様々な自閉性の症状全てを合わせて「自閉症スペクトラム」と称するようになっています。

このため「目が合うし、知的な遅れがないし、親が言っていることも理解している。ただ、喋るのが遅いだけなのに自閉症?!」ということもあり得ます。

一見するとどこにでもいる子で、おしゃべりで明るい自閉症の子もいれば、一切人と目を合わさず、会話もできず、周囲が驚くような大声を出す自閉症の子もいるのです。

全く真逆の症状を示す自閉症の子がいるので「自閉症とはこういうもの」という固定概念は捨てて、あらゆるタイプの自閉症がある、と思っておくといいですよ。

私の長女は、一見しただけでは自閉スペクトラム症とは分かりません。集団に紛れていても区別できない人がほとんどです。それは、知的な遅れがなく、周囲を見て行動することができ、先生の指示もある程度理解して反応することができるから、です。

参観日などで「どうして支援学級にいるの?」と他のママ達に尋ねられることもよくあります。こうした見分けがつかない自閉症の症状を示す子もいます。

自閉症や自閉症スペクトラムの代表的な症状

多種多様の自閉症があることは紹介しましたが、代表的な症状を紹介しておきますね。

  • 人の気持ちや雰囲気を把握できない(入園式の時、園長先生に向かって皆の前で「あの人太っている」と言う)
  • 例え話や皮肉を理解できない(まるで冬のようね、と言われても「今は秋です」と答えてしまう)
  • 仲間意識を持てない(チームプレイが苦手)
  • 特定のことに強い興味を抱く(数字が好きで、100年分のカレンダーを記憶している)
  • 音や光、温度に敏感だったり、非常に鈍感だったり、感覚に特徴がある(ドライヤーの音を極端に怖がったり、光る物を凝視したり、ケガをしても気づかない)
  • 予定変更を受け入れられない(幼稚園に行く道順が変わるとパニックになる)
  • ルーチンワークが好き(決まり切ったルールや順序で行動すると安心する)

視線が合わないとか、奇声を上げるとか、グルグル回る物が好き、という症状が入っていないのにお気づきでしょうか?

確かにぐるぐる回るものが好きだったり、ピョンピョン飛びながら奇声を上げたりするタイプの子もいます。そうした行動は目立つので多くの人のイメージとして残りやすいのですが、それ自体が代表的な症状ではないのです。

そうした行動は「特徴ある感覚からくる行動」です。「顔を洗うのを極端に嫌う」とか「お風呂が大嫌い」とか「ウールの服が着られない」というのも「感覚に特徴がある」ということに繋がり、自閉症の一種の可能性あり、と診断されるひとつの要因になります。

自閉症や自閉症スペクトラムと診断されると、目に見えない所に特徴があってサポートが必要だ、と思うといいですね。

医師が発達について診断する方法

子どもの発達については、小児神経科や発達外来で医師に診断してもらいます。

医師は、決してひとつの症状だけを見て診断している訳ではありません。何度も受診し、時間をかけて医師が診断をします。

時々

ちょっとしか喋っていない医師に正しい診断ができるの?

と疑問を抱くママがいますが、医師は診断までに実に多種多様な項目についてチェックしています。ママがチェック項目に気づいていないだけなのです。

診断要素となる一部を紹介しましょう。

  • (1)生まれてから今までの成長記録
  • (2)待ち時間や診察中の子どもの様子や親子のやりとり
  • (3)親と医師の間で交わされる問診
  • (4)子どもが遊んでいる様子
  • (5)発達検査や知能検査の結果

こうしたことを総合的に判断して、診断名が出されます。(1)や(3)については、発達検査を実施している病院のサイトに掲載されている問診票をチェックしてみてください。なんでもないことのように思える内容が実は診断材料になっていますよ。

Screenshot<問診票の例>どんぐり発達クリニック(東京都世田谷区にある病院)

複数回、受診した上で医師が出した結論が「自閉症の疑い」「自閉症スペクトラム」であれば、その可能性はある、と思った方がいいですよ。


成長と共に発達に関する診断名が変わることもある

子どもの発達について、一度、診断を受けてもその診断名や内容が変わることがあります。

これは、子どもが成長すること、発達障害や遅れといったものの症状が複数あり、状況によってどの症状が強く出るのか、変わるから、です。

どういった症状が最も重く現れるか。どの症状に注目すべきか。この判断が変わると、診断名が変わってきます。

特に、言葉の遅れがある場合は正確な診断が難しいことがよくあります。

実際、私の長女も「知的障害あり」と診断されたり「知的障害なし」と診断されたり、診断内容が二転三転しています。
例えば「絵本を取って」と言われて、指示通りに行動できなかった場合「できない」「意思疎通できていない」と評価するかもしれません。

しかし「絵本、ちょうだい」と言いながら手を差し出すと理解できる、といったように、言葉や対応方法を変えると理解できることがあります。

この場合「ただ単に『取って』という言葉を知らなかっただけ」と考えられ、意思疎通を図ることができる、と言えます。

このように診断した時の状況や、子どもの対応、診断者の対応によって発達の度合いの判断が変わることがあります。

また、言葉の理解が遅れていても周囲を観察して想像する能力が発達して行動できるようになれば、集団行動が可能になります。成長と共に診断内容が変わることは普通にありえます。

ですから、一度、自閉症の疑い、と診断されたからといって「今後、一切、成長せず、意思疎通も図れず、奇声を上げる姿を周囲に見せるようになってしまう」とか「あの医師はヤブ!」とか、否定的に考える必要はありません。

セカンドオピニオンも選択肢のひとつ

子どもに対する診断がどうしても信じられず、納得いかない! という場合は、別の病院で違う医師の意見を聞く、ということもアリです。

一度、医師に対して不信感を抱いてしまうと、相談相手として長く付き合うことは難しいでしょうし、医師との相性というのもあります。その場合は、セカンドオピニオンもいいですね。

今は、なかなか予約が取れなかったり、紹介状がなければ受診できないケースもありますが、どうしても納得いかなかった場合は別の病院を探してみてください。

私の娘は、予約なし、紹介状なし。普通に風邪で小児科に行くように小児神経科にかかって約1時間で診断してもらいました。

隣の自治体で、待ち時間が1時間ほどありましたが、こうした病院もありますから、病院をしっかり探してみましょう。

Screenshot<病院や医師のリスト>小児神経学会HP

診断名が全てではない!!!

皆さんは、どうして医師の診断を受けるのでしょうか? 診断を受ける意味をどう考えているでしょう? ぜひ、診断名がどんな意味を持つのか、考えてみてください。

大切なのは、子どものサポート方法

実のところ、私は「子どもに診断名は不要」と考えていました。それは子どもの状態を正確に把握し、そのサポート態勢を整えることができれば、診断名は要らないと思っているからです。

発達診断は医師しかできません。しかし、発達の状態や知能がどれくらいか、という検査は医師でなくてもできます。

言語聴覚士や臨床心理士など、検査ができる人が近くにいて、その検査を受けられれば子どものサポート態勢を整えることができるのです。

「自閉スペクトラム症です」という医師からの言葉よりも

  • 「人の気持ちを察知するのが苦手ですから、どんな気持ちがあるのか理解するところから始めましょう」とか
  • 「いつから、どういうことを、どんな風にやるのか分かっている方がスムーズに行動できるので、スケジュール帳を持たせましょう」

といったアドバイスの方がずっと有益だと思いませんか?

私はこうした子どもが楽になるアドバイスが欲しかったので、診断を受けるよりも先に、言語聴覚士や臨床心理士とコンタクトを取り、検査を受け、療育をスタートさせました。

診断名は「手続きを楽にする道具」

診断名が自閉症だろうが、自閉スペクトラム症だろうが、どうでもいい。そんな風に思っていた私でしたが、機会があったので、診断を受けて診断名をもらいました。

理由は「役所が学校の手続きが楽になるから」です。

就学する前、教育委員会や学校と話をすると必ず「診断を受けていますか?」と聞かれました。また、役所で書類を作る時、必ず子どもの状態を説明する欄がありました。

こうした時に「〇〇病院で××医師に『自閉スペクトラム症』してもらっています」と書くと説明が不要になりますし「この子はサポート態勢ができている」「この親には障害について話をしても大丈夫」といった一種の安心感を相手に与えることができます。

診断名は、こうした道具として使えるもの。私はそう考えています。

自閉症も千差万別!

医師から「自閉症の疑いあり」と言われても「ウチの子は目が合うわよ?」と信じられないママもいるでしょう。

しかし、一口に自閉症と言っても症状は実に様々! 自閉症の疑い、という子を集めれば、症状が真逆の子が居るのはもちろん、みんなそれぞれ違った特徴がみられます。

多くの人が抱いている自閉症に対するイメージは「目に見える所の特徴」でしょう。しかし、重要なのは「目に見えない所にある特徴」です。

ぜひ、自分の中にあるイメージをゼロにして、医師から指摘されたことを熟考してみてください。そうすると「目に見えない所にある特徴」が見えてきて、診断内容を受け入れられるようになるかもしれません。

ただ、大切なのは診断名ではありません。どうやって子どもをサポートするのか。どういう所で子どもが困ったり、つまずいたりしているのか。そうしたことに気づくことが大切です。

医師を疑ってセカンドオピニオンを受けることもいいですが、受け止め方を考え直すきっかけにしてみてはどうでしょうか?

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