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生後3ヶ月の予防接種|赤ちゃんに負担をかけないための基礎知識

生後3ヶ月の予防接種|赤ちゃんに負担をかけないための基礎知識

育児の中で気がかり、かつ複雑で悩ましいのが、赤ちゃんの予防接種について。

いつまでにどの予防接種を済ませればいいのかというスケジュールのことはもちろん、何が定期接種でどれが任意接種なのか、どれが生ワクチンでどれが不活化ワクチンなのか、どんなことに注意すべきなのか、副反応はあるのか……、新米ママにとっては不安や心配が多いかもしれませんね。

ここでは、赤ちゃんの予防接種についての基本をお伝えしながら、新米ママが抱えることの多い疑問にお答えしていきたいと思います。

予防接種は何のために行うの?基本的な考え方

世の中には実にさまざまな感染症があります。その中には、小さな赤ちゃんがかかってしまうと重症化し、時には命に関わったり重い後遺症を残してしまったりするものも少なくありません。大切な赤ちゃんをそうした脅威から守るために受けるのが、予防接種。

予防接種には、赤ちゃん自身が病気にかからないようにする目的ももちろんありますが、その他にも、

  • 他の人にうつし、感染症を蔓延させない
  • もし感染症にかかっても症状が軽く済む

といった目的があります。

我が子だけでなく、周りの多くの人のためにも、予防接種を受けるのは大切なこと。どの予防接種がどの病気に有効であり、どんな順番で受ければ効率が良いのかということを考えながら、予防接種のスケジュールを考えていきましょう。

主な予防接種とおおまかなスケジュールの目安について

最近では、赤ちゃんが受けるべき予防接種の数もぐんと増え、そのスケジューリングもやや複雑になっています。ここでは、主に1歳までの予防接種の種類とスケジュールについての考え方を見ていきましょう。

◎定期接種

  • ヒブ…4回
  • 小児用肺炎球菌(13価結合型)…4回
  • B型肝炎…3回
  • 四種混合(DPT-IPV)…4回
  • BCG…1回
  • 水痘(水ぼうそう)…2回
  • MR(麻しん風しん混合)…1回

※その他、1歳以降に受けるものとして日本脳炎、MRⅡ期などがあります

◎任意接種

  • ロタウィルス…1価は2回、5価は3回
  • インフルエンザ…流行前の時期(主に10月~11月)にかけて毎年2回

※その他、1歳以降に受けるものとしておたふくかぜ、A型肝炎などがあります

◎予防接種スケジュールの考え方

こうして見ると、たくさんの種類がある予防接種。どれをどの時期に受けるか考えるのも、大変なことですよね。

上記の予防接種のうち、最も早い時期に受けられるのはロタウィルスワクチンではありますが、生ワクチンであるために、最初に接種してしまうと、生後2ヶ月ですぐに受けるべきと言われているヒブや肺炎球菌ワクチンの接種を遅らせることとなってしまいます。

そのため、生ワクチンか不活化ワクチンか、同時接種できるのかどうかなどを含めて、いつどの接種をすれば効率よく、赤ちゃんに負担をかけずに全ての接種ができるのかを考える必要があります。

また、2016年10月よりB型肝炎ワクチンが定期接種化されましたが、ママがB型肝炎キャリアである場合には、生後12時間以内の接種が必要とされ、追加接種の日程も変わってきますので、該当するママは確認が必要です。

具体的な接種のスケジュールについては、日本小児科学会推奨の予防接種スケジュールを参考にしてみましょう。

また、母子手帳とともに、予防接種について詳しく掲載してある書籍やサイトなどを確認し、かかりつけの小児科の先生によく相談して納得した上で決めることが望ましいでしょう。

最近では、赤ちゃんの2ヶ月健診などに合わせてワクチンデビューするケースも増えています。生後1ヶ月の健診が過ぎたら一度小児科に相談し、スケジュールを組んでもらうと安心かもしれませんね。

予防接種の副反応が気になる……どんな症状?病院へ行くべき目安は?

初めて我が子に予防接種を受けさせる新米ママが抱える不安や疑問は、数多くあるでしょう。その中の大きなものが、副反応について。

副反応とは、予防接種後に起こる症状で、ワクチン接種との関連が否定できないものを指します。

主なものは、発熱、注射した部分の腫れ、赤み、硬くなるなどですが、それぞれについて、どの程度なら自宅で様子を見ていてOKなのか、どの程度なら病院へ行くべきなのかを取り上げてみます。

◎発熱について

予防接種当日~2日目の発熱については、赤ちゃんが脱水症状を起こさないように注意しながら様子を見ます。2日以内に熱が下がり、機嫌や食欲などがいつもと変わらないようであれば、そのままで問題はありません。

ただ、3日以上発熱が続く場合は、病院で診察を受けてください。

◎腫れ、赤み、硬さについて

注射した部分のこうした症状は、一般的に3~4日で消失すると言われていますので、さほど心配することはありません。

もしも、腫れや赤みなどが時間がたって広がってくる場合(10cm以上の大きさになる場合)や、1ヶ月ほどたっても皮膚が硬いままで(しこりに触れると痛みがある場合)ある場合は、予防接種を受けた医療機関で相談してみましょう。

また、まれに重篤な副反応として、呼吸困難や全身のじんましんなどが起こるアナフィラキシー、痙攣、意識障害、嘔吐などがあらわれることもあります。予防接種後30分程度は、そのまま医療機関に留まって赤ちゃんの様子を見ることが推奨されているのはそのためです。

もしも自宅に戻ってからこうした症状が出た時は、夜間でも早急に病院を受診してください。

ワクチンの副反応は、自然に感染症にかかった時と同様か、それよりごく軽い症状が一時的に出るものですので、ほとんどの場合は心配はいりません。副反応があるからと恐れ、予防接種を受けないというのは本末転倒です。

副反応のリスクよりも、感染症にかかってしまうリスクの方がはるかに高く危険性が高いと言えますので、予防接種、ワクチンの種類、そして副反応について正しく理解して接種を受けることを心がけてください。

同時接種が不安、そのメリットと安全性は?!

もうひとつ、予防接種において不安を感じることといえば、同時接種についてではないでしょうか。

現在は接種するワクチンの数が以前と比べて増えているため、スムーズにさまざまな予防接種を受けるために、同じタイミングで接種できるワクチンについては、同時接種がすすめられています。しかし、同時接種による副反応を心配したり、いっぺんに複数のワクチンを赤ちゃんの体に注射することに抵抗を持ったりするママも少なくないでしょう。

ワクチンの同時接種については、日本小児科学会でも「同時接種と単独接種で副反応の起こる頻度に差はない」と認めています。

また、世界中のあらゆる国において、あらゆる民族の子供が同時接種をしているものの、10年以上前から問題は発生していないと言われています。同時接種によって副反応が強くなることも、またワクチンの効果が薄れることもありません。

むしろ、多くの予防接種を一つ一つ受けていくことに時間や労力を費やすのは、赤ちゃんだけでなくママにとっても負担となります。また、ひとつの感染症に対する免疫を作っている間に、別の感染症にかかって重症化するおそれもあります。

いくら医学が進歩したとはいえ、赤ちゃんがかかると重症化し、治療が追いつかずに後遺症を残してしまうような感染症はなくなりません。そのため、同時接種によって赤ちゃんに早く免疫を獲得してもらうことが何よりも重要なのです。

しかし、同時接種は決して強制されるものではありません。単体接種であれ同時接種であれ、多かれ少なかれ副反応のリスクはあるものですので、パパやママがしっかりと同時接種について理解した上で、どうするべきかを決めましょう。

新米ママにとってはなかなか悩ましいことも多い、赤ちゃんの予防接種。さまざまな疑問や不安はあることでしょうが、予防接種は少ないリスクで最大の感染症予防効果を発揮してくれる、赤ちゃんの健康を守る上で非常に大切なものです。

予防接種についての理解を深め、かかりつけの小児科医などとしっかり相談しながらスケジュールを組んで、赤ちゃんを病気から守ってあげたいですね。

参考
・日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール│公益社団法人 日本小児科学会
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=138

・はじめて出会う育児の百科│小学館

・保健師&看護師さんママ

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