離乳食をスタートさせると、食べない、吐き出す、口を開けない、食べむらがある、遊び食べをするなど、いろいろなトラブルに襲われます。
そしてトラブルの度に「なにが悪いの?」と頭を抱えがち。でも、実は5つのポイントを押さえておけば希望の光が見えてきます。離乳食で悩むママに役立つ5つのお助けポイントを紹介します。
ポイント1:食べるのは楽しいこと!
離乳食というと、特別なものを赤ちゃんのためだけに毎日作らないといけない、大変で重要な任務! と思ってしまいがちです。
しかし基本は「食べることって楽しいんだよ!」と赤ちゃんに教えてあげることなんです。
- みんなでテーブルを囲み、ワイワイ話しをしながらおいしいものを食べる
- 苦手なものでも「頑張って食べられた!」とチャレンジ&成功という経験をする
- 大好きなものを誰かと分け合い、一緒に楽しむ
こうした小さな喜びを毎日、自宅で味わおう、ということを教えるのが離乳食なんです。この食を楽しむ、ということを忘れがち! 食べることがただの義務や仕事のようになってしまうと、本当に辛くなってきます。
赤ちゃんは母乳やミルク以外のものを口にしたことがありません。大人だって、初めてのモノを口にいきなり放り込まれたらビックリして吐き出したくなりますよね。赤ちゃんだって同じです。
- ご飯はおいしいものだよ。
- ママやパパ、みんなと一緒に食べると楽しいね
- 上手に食べられたね!
こうした、楽しくて前向きな気持ちを忘れないようにしたいですね。
ポイント2:生活リズムを作ろう
離乳食は生後5か月くらいからスタートします。この頃になると、ママも赤ちゃんも生活が少し落ち着き、リズムも整えやすくなってきていると思います。
朝起きる時間、外遊びの時間、離乳食を食べる時間、お昼寝の時間、お風呂の時間など、1日の大まかな流れ・リズムを決めてしまいましょう。
ある程度は親の都合で決めても大丈夫なので、毎日同じリズムで行動できるようにしましょう。
朝晩・遅番・夜勤といったように、生活リズムがマチマチだと大人でも体調がおかしくなりますよね。
変な時間に眠くなったり、お腹が空いたり空かなかったり、睡眠時間も整わなくて、疲れが溜まったり、なんとなく調子が悪いという状況に陥りがち!
赤ちゃんの生活リズムを作って、眠る時間・運動する時間・ものを食べて胃腸が働く時間を安定させてあげましょう。
そうすればお腹が空く時間なども一定になってきて、離乳食も食べさせやすくなりますよ。
ポイント3:部屋を片付けてから食事にしよう
あなたの家、特に離乳食を食べる部屋は片付いていますか? また、赤ちゃんが離乳食を食べている時に、ママがテレビを見たり、スマホをいじったりしていませんか?
なんだかよく解らないものを口に入れられ、一生懸命飲む込む練習をしないといけない離乳食と、大好きなテレビ番組。赤ちゃんはどちらを選ぶでしょう? 当然、テレビ番組ですよね。
赤ちゃんは周囲をよく見ています。ママの様子、周囲にあるもの、聞こえてくる音など、いろいろな情報をキャッチしています。
離乳食を食べる時はできるだけ周囲に気が散らないようにします。テレビを消し、オモチャを片付け、ママは並んだり向かい合う形で一緒に食事をするようにしましょう。離乳食以外のものに意識がいかないようにしてみてください。
特に、生後9か月くらいで遊び食べが始まると、オモチャや絵本などが周囲にあると離乳食を触ってベタベタ・グチャグチャになった手のまま部屋をうろつくようになってしまいかねません。
ちょっと面倒かもしれませんが、食事の時はママと二人で食事に専念できるような空間を作りましょう。
ポイント4:ママは気楽に!思い詰めないで!
赤ちゃんが食べられるものを作るだけで大変なのに、栄養バランスを考えたり、必要な量食べさせたり、好き嫌い克服法を考えたり……。
何を食べさせたか細かくメモし、体重が増えているか毎日のようにチェック! 栄養バランスが崩れないよう育児書を見て……なんてしていると、気が狂ってしまいます!
確かに赤ちゃんの体重増加や、どんなものを食べられるようになったのか、ということは重要です。主食・主菜・副菜になるものを食べさせる、ということも意識しなければなりません。
離乳食は食事ができるようになるための練習であり、ママがステップアップを手助けする必要があります。ですが、あまりに細かく気にしてカンペキを目指すとママが先に倒れてしまいます。
離乳食の献立や食べた量は、大体1週間トータルでチェックしてみましょう。それで、それなりの量や種類を食べられていればOKです。
また、体重も月1回の測定でどのくらい増えているのかチェックするくらいで大丈夫です。もし、体重が減っていても
- 病気になった?
- 季節の変わり目で食欲不振が続いたりした?
- 身長が伸びた
など、体重以外のことをチェックしてみてください。
離乳食を食べていないから体重が増えないんだ! と思い詰めてしまうことが多いのですが、意外にそうでもないことがよくあります。
リラックスするのが一番。市販の離乳食の力を借りたり、離乳食作りを抜きしても大丈夫! 頑張りすぎないことが離乳食の時期をうまく乗り切るコツです。
ポイント5:固さ・量・大きさを赤ちゃん好みに合わせよう
赤ちゃんが離乳食を食べない、吐き出す、嫌がるという場合、よくあるのは離乳食が赤ちゃんに合っていないということです。
そもそも赤ちゃんは母乳やミルクしか口にしたことがありません。ですから、突然、固形物を食べられるようになる訳がないのです。
液状ノリの状態の食べ物からスタートし、少しずつ固さやサイズを変えていきます。
離乳食を作るのに慣れていいママや「早くステップしなければ!」と焦ってしまうママは、赤ちゃんに合わない固さやサイズの食材を使ってしまうことがあります。
- 生後5・6か月:食材は全てすりつぶし、水分を加えてのばし、液状ノリのようにする
- 生後7・8か月:豆腐くらいの柔らかさ&2~3mmくらいのみじん切り
- 生後9~11か月:バナナくらいの柔らかさ&6~7mmくらいのみじん切り
これが目安ですが、この通りに進むとは限りません。おかゆNGなのに、肉団子はイヤ! でも豆腐なら食べる、というような赤ちゃんもいます。
炭水化物(おかゆ)、タンパク質(魚・肉・豆腐)、ミネラル類(野菜)など、それぞれを赤ちゃんに合わせた固さ・サイズに調節するように心がけてください。
調理の仕方も、茹でる以外に片栗粉を使ってとろみをつけたり、衣を付けてサクサクにしたり、チーズを加えてコクを出したり、肉に豆腐やマッシュポテトを加えて柔らかくするなど、工夫して赤ちゃん好みの食感にします。
苦手な食材でも一手間加えるだけで食べるようになることもあります。手探りになりますが、ママが赤ちゃん専属シェフになって好みの固さ・サイズ・食感を実現してあげてください。
離乳食はポイントを押さえて楽しんで!
離乳食のポイントは5つです。とにかく楽しみながら、手抜きもしつつ赤ちゃんに合わせて進めていきましょう。
食べない、食べむらがある、遊び食べなど、離乳食は進めば進むほど色々なトラブルが出てきます。ですが、どの問題も大抵、5つのポイントを参考にすれば解決策が見えてきます。
離乳食のトラブルは毎日のことで、気が滅入ってしまいがち! ママがママとしての自信をなくしてしまうことさえります。
でも、どんな離乳食トラブルも大抵はポイントは5つ。これを忘れないで、気長に、気楽に付き合っていくようにしてください。