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生活リズムを整えてストレスを減らすために。150以上の超具体的な赤ちゃんの寝かしつけのコツ。

もっと早く知りたかった!思わず嘆く程強烈な赤ちゃんの寝かしつけ方法

保健師・看護師はるママ

記事監修 保健師・看護師 はるママ

外科と皮膚科と救急外来で頑張っています!子どもの急な発熱からスキンケアなどに明るいです。


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赤ちゃんを寝かしつけるコツ、最後はおくるみのお話です。

おくるみというと、赤ちゃんが窮屈そう、暑そうな印象があり、かわいそうだというママもいるかもしれません。

しかし、おくるみは赤ちゃんが安心してぐっすり寝てくれる、効果絶大な安眠グッズでもあるのです。

おくるみをする本当の目的

今までお伝えしてきた寝かしつけのコツは、どれも赤ちゃんがママのお腹の中にいた時の環境を再現するものでした。このおくるみもまた、ママのお腹の中にいたときの赤ちゃんの姿勢を完全に再現するものなのです。

エコー写真などで見た、胎児の様子を思い出してみましょう。ママのお腹の中で手足をきゅっと縮めたような格好をしていましたよね?それこそが、赤ちゃんが安心できる姿勢なのです。

おくるみにくるんで、シーッ!という音を出したり、ビニール袋をガサガサさせたり、あるいは少し揺らしてみたり、という合わせ技を使うことによって、赤ちゃんはぐっすりと寝てくれるようになります。

正しいおくるみのコツ

赤ちゃんをおくるみでくるむ時は、いくつかのコツと注意点があります。これらを踏まえて、上手なおくるみのやり方を身につけましょう。

まず、おくるみをする布は、大きめのものがいいようです。バスタオルくらいの大きさではきちんと赤ちゃんをくるむことができないので、おくるみ専用の布や、少し大きめ、毛布くらいの大きさの布を使うとよいでしょう。

おくるみの一番のコツは、赤ちゃんの腕をまっすぐにして、体に添うように固定してあげること。腕が固定されていれば、モロー反射も起きにくく、赤ちゃんもぐっすり眠れます。くるみ方が緩いと腕が抜けてしまい、赤ちゃんが泣いてしまうことが多いようですので、しっかりとくるんでくださいね。

注意1

注意することは、赤ちゃんの足はきつく固定しないこと。股関節脱臼になってしまう恐れもありますので、腕はきちんと固定しつつ、足には余裕を持たせてください。

注意2

また、授乳してからおくるみをする場合は、必ずゲップをさせてください。ゲップをしないと赤ちゃんは苦しくて泣いてしまいます。

注意3

赤ちゃんが暖められ過ぎないように注意してください。体温が上昇しすぎると非常に危険です。

2016年5月9日付でアメリカ小児科学雑誌(Pediatrics)で次の発表がされました。おくるみをつけたままの赤ちゃんが自力で寝返りをして、身動きが取れなくなって窒息するケースがあるという報告です。

そのため、生後6ヶ月に近づくほど次のようなリスクが高くなるとのこと。

  • 乳幼児突然死症候群(SIDS)死亡するリスクが50~60%高くなる。
  • おくるみを使ってうつ伏せに寝かせると死亡リスクが13倍になる。

おくるみは赤ちゃんを寝かしつける素晴らしいアイテムですが、使用時期や使用方法には十分に注意して赤ちゃんを見守る必要があります。

私が自分の子供におくるみを使うきっかけは、カリスマナニーの「赤ちゃんとお母さんの快眠講座」でおくるみの素晴らしさを知ってからでした。

快眠講座の内容に従い、生後3週間目からおくるみをはじめて、6週目あたりからは下半身だけ包む半ぐるみに移行しています。

その理由は快眠講座のP179で言及されている「赤ちゃんの暖め過ぎで起こる可能性のある、乳幼児突然死症候群(SIDS)」にあります。

赤ちゃんが嫌がらなければ、おくるみは1年中つけていても良いとする情報もあります。

しかし、快眠講座での言及、アメリカのバージニア大学の小児科チームからの発表を合わせて考えると、赤ちゃんがおくるみに慣れてきたら、早めに半ぐるみに移行して、生後4ヶ月ぐらいからスリーパーを使えるようなるのが理想的です。

実際、我が家では生後4ヶ月ごろにスリーパーに変えるようにしました。はじめて半ぐるみからスリーパーに変える時は、果たして今まで同じようにすんなりと寝てくれるか不安で仕方ありませんでしたが、幸いにもうまく受けれてもらえました。

おくるみは癖になりません

おくるみも、おしゃぶりと同じように、癖になるのを心配するママが多いでしょう。でも大丈夫。おくるみが癖になることはまずありません。

赤ちゃんも自我の芽生えとともに固定されるのを嫌がるようになり、また力も強くなるため、自分でおくるみから抜け出すようになります。

また、おくるみで寝かせていると、寝返りなどの発達が遅れてしまうのではないかとの心配もあるかもしれませんね。

こちらも、心配ご無用。一日中おくるみをして寝かせているわけではありませんからね。

夜の寝かしつけに、生まれてからほんの数ヶ月使用するだけであれば、発達や運動に支障が出るとは考えにくいでしょう。

保健師さんのワンポイント保健師・看護師はるママ
おくるみは、赤ちゃんを寝かしつけるには素晴らしいアイテムです。素材については季節によって微調整して構いませんが、基本は綿100%のものを使用して下さい。

おくるみに関して、それまで全くおくるみを使ってなかった赤ちゃんに対して使用する時は、ママも慣れなくて、上手くいかない時もあると思います。

赤ちゃんも急に変わって嫌となってしまうかもしれませんが、少しずつ慣らしてあげましょう。

ここで注意するポイントとして、おくるみを嫌がって泣いた赤ちゃんを抱っこしてしまうことや、寝かしつける時にある日はおくるみを、別の日は抱っこ等、一貫性なくやってはいけません。これによって、赤ちゃんは泣いたら抱っこしてくれると学習します。

また、寝かしつけの方法をコロコロ変えられると混乱して、ますます寝ぐずりが激しくなってしまいます。泣かれても、何度かあきらめずにトライしてみましょう。目安としては3日から1週間ほどは様子をみて、それでもダメならスリーパーなど別の方法を試してみるのも良いかもしれません。

上手に使えば、おくるみは寝かしつけの強い味方になってくれます。
泣いて泣いて手に負えない赤ちゃんと格闘するよりも、おくるみで赤ちゃんもママもほっとする時間を手に入れてくださいね。

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