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療育施設の保育園と普通の保育園、どっちに通わせるべき?

療育施設の保育園と普通の保育園、どっちに通わせるべき?

発達に遅れがあると言われたら療育に通うことを勧められます。しかし、療育施設の保育園と普通の保育園、どこがどんな風に違うのかご存知ですか? そもそも療育施設とはどんな所でしょう?

療育施設と普通の保育園、どちらに通わせれば良いのか。選ぶ基準はなにか。考えてみました。

療育施設の保育園の特徴

療育施設の保育園には次のような特徴があります。

  • 少人数の集団(先生1人に対し、数名の幼児)で受ける保育
  • 発達に遅れがある(もしくは、その不安がある)子供ばかりが通っている
  • 親が付き添う施設が多い
  • 心理相談員と発達に関する相談をすることができる

一般的なのは自治体が管理する発達支援センターの中にある保育園です。乳幼児健診などで相談すると、大抵、支援センター内にある療育施設の保育園を紹介されると思います。

とりあえず通ってみる。お試しで通ってみる。詳しいことはわからないけれど、通った方がいいと言われたから通う。そんな人も多いかも知れません。

保育園を選ぶ基準は「子供に合うかどうか」

療育施設内の保育園に通わなくても、普通の保育園に入園した場合、「加配」と言って補助の先生が傍についてくれることがあります。保育士が傍で手助けしてくれるので大集団の中でも安心して過ごすことができますね。

加配があるなら療育施設の保育園に通う必要があるのか。疑問に思いますよね。ここで大切なのは「子供にどちらの保育園が合うか」ということです。

  • 大集団が苦手
  • 加配の先生がいない
  • 知的なケアと身体的なケアなど、複数のケアを同時に必要とする子

こうした場合は、少人数の集団&親が付き添う療育施設の保育園が合っているかもしれません。子供の特徴や苦手なことに注目して選択するといいと思います。

私は普通の保育園を選択した

私の娘は2歳で認可外保育園の保育士に「あなたの子供は発達障害児です」と断言され退園を迫られました。幸い、直ぐに別の認可外保育園が見つかり、1クラス20数名ほどの保育園に通わせました。

加配の先生は無し。リトミック、絶対音感を育てる音楽プログラム、英会話、ピアニカ、学習ドリルなど、いろいろなカリキュラムがある保育園でした。

主任の先生や担任の先生が手厚くケアしてくれたおかげで娘は喜んで通いました。言葉に遅れがあっても他の子と同じようにカリキュラムをこなし、特にリトミックや絶対音感、英会話は得意科目でした。

単語を組み合わせて文章を作り出すことは苦手ですが、丸暗記すればいいものは大の得意。絶対音感や幼児向け英会話はパターン丸暗記でOKだったので、とても楽しかったようです。

そんな娘ですが、2歳6か月の健診で言葉の遅れについて相談したせいか、発達支援センター内にある療育施設を自治体から勧められていました。普通の保育園より療育に通うべき、とまで言われていました。

療育体験ということで通いましたが、既に通っている保育園に比べると与えられる課題が簡単過ぎて退屈。通っている子の年齢もバラバラで一緒に遊べません。全然面白くない! と、娘が療育を嫌がりました。

発達の遅れと一口に言っても、いろいろなケースがあります。通っている子供の発達度合いに合わせたケアなら受けたいと思います。

しかし「はい、座りましょう」「はい、お歌を歌いましょう」「ここにシールを貼りましょう」といった、たったひとつのマニュアルに沿った療育プログラムを淡々と進めるだけ、という保育は娘にとって魅力がありませんでした。

いくら「発達に遅れがある子には療育が必要」と言われても、子供に合わないプログラムでは意味がありません。そもそも療育施設の保育園では「平日の午前中、親が同伴で通う」という条件だったので、夫婦共働きのわが家には合いませんでした。

普通の保育園でも楽しく通えるところがあり、集団生活を経験できている。それなら、わざわざ無理をして合わない療育に通う必要はない、と私は思います。

療育にも種類がある

ひとくちに療育言っても、いろいろな種類があります。どの療育が子供に合うか、考えたことがありますか?

  • 少人数の中でソーシャルスキルトレーニング(SST)をする施設(集団の中で人と関わりながら生きるスキルを身に付ける)
  • 理学療法(PT:Physical Therapy)
  • 作業療法(OT:Occupational Therapy)
  • 言語聴覚療法(ST:Speech-language-hearing Therapy)

よく知られている療育はこの4種類です。ひとつの療育施設で全てを受けられることもありますし、それぞれに特化したプログラムを提供している施設もあります。

SSTは幼稚園や保育園で経験することができます。療育施設内の保育園もSSTの場(もっとも基礎的なSSTの場)ですね。

理学療法(PT)は、体に麻痺があったり全身の運動機能に遅れが見られる子供に対して行われる療育です。

作業療法(OT)は、手の運動や操作能力の遅れに対して行われる療育で、言語聴覚療法(ST)は、言葉を発する機能や、言葉の理解、嚥下能力などに遅れがある子供に対する療育です。

私の娘は、通常の保育園に通いながら、STのために隣の自治体にある病院へ月2~3回くらい通っています。自治体が進める支援センターの療育には通っていませんが、SSTとSTをそれぞれ別の施設で受けていることになります。こういう療育の受け方もありますよ。

子供を中心に考えた療育を

療育とは、子供が社会に出た時、できるだけ不自由さ・生きにくさを感じずに生きていけるようトレーニングする場所です。

なにが苦手か、どんな援助やケアがあればいいか、どんなことが得意か。こうしたことを本人はもちろん、親や周囲の人が知るための場でもあります。

発達支援センターなどの療育施設内の保育園は身近です。紹介されたらそこに行かないといけないように思うかもしれません。

ですが、一度、視野を広げて周囲を見てみてください。療育施設は1か所でなければならない、という決まりはありませんし、療育にはSST、PT、OT、STといったいろんな種類があります。

どんな療育が子供に合うのかじっくり考え、続けることができる療育の環境を整えてあげてくださいね。

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