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【2歳児・3歳児】発達に遅れがあると保育園や幼稚園はどうなる?

【2歳児・3歳児】発達に遅れがあると保育園や幼稚園はどうなる?

共働き世帯にとって保育園確保は死活問題ですよね。それが「子供に発達の遅れがある」となると、絶望的とも言える現実が待っていました。

保育園は「児童福祉施設」ですが、幼稚園は「教育機関」です。幼稚園の場合は保育園よりもさらに苛烈な現実がありました。

そんな、発達に遅れがある子供の保育園や幼稚園探しについて経験を紹介します。

通っている保育園を退園させられることもある

私は娘を認可外保育園に預けて仕事をしていました。しかし、娘が2歳の時に園長先生に「あなたの娘は発達障害児です」と言われ、園からは次のようなことを提案されました。

  • 当園は特別なケアが必要な子供をお断りしていると入園時に説明したはず
  • このまま通い続けたいなら、専属の保育士同伴で登園させること(専属保育は保護者が給与を払い、預ける時間、全て付き添わせること)
  • 障害児でも認可保育園は預かってくれるはずだから、そちらを選べば良い

容赦なくカタにはめてくる保育園

「当園は親御さんの意思を尊重します。どうされますか?」

園長と運営責任者にこう言われました。「決して退園しろ」とは言わないんですね。「園は親と話し合い、親がどうするか選んだ」という形を取るんです。凄い世界ですよね!

特別なケアお断り、というのは保育園利用規約に書かれていません。口頭説明のみです。まぁ「障害児は預かれません」と記すことはできなかったのでしょう。

1日11時間以上、連休のない私の勤務に合わせて娘と一緒に登園できる保育士を毎日確実に確保できるだけの財力があるなら、そもそも保育園に預けて仕事なんてしていません。

そして、待機児童が100人を超えている自治体の認可保育園に入園できる、なんてどういう根拠で提案しているのでしょう?

園を追い出されても負けはしない

ハラワタが煮えくり返るとは、まさにこのことです。ですが、私はモンスター・ペアレント扱いされたくなかったし、騒いだところで現状は変わりません。悪い印象を与えてしまうと、後々、どんな言われ方をするか解りませんからね。

「障害児の親が差別されたと勝手に騒いでいる」

そんな風に思われるのも嫌で綺麗な形で去ろうと思い、その場で退園を申し出ました。「大変なご迷惑をお掛けしました」と運営者と園長に頭をさげました。

そして、園から準備ができたと連絡を受けた日に、園に残してあった娘の道具を全て引き取りました。その際には保育士に頭をさげ、菓子折を置いてきました。

「兄弟優先で入園予約されている妹さん、お断りですから。先に納められた入園金はどんな理由があっても返金しないことは、説明してありますよね?」

姉が障害児ならお腹の子も障害児

こんな事を去り際に園長に言われました。

  • 「お腹の中にいる妹も障害児なんじゃない? 迷惑だから預かれない」
  • 「障害児と隠して予約したあなたが悪いのよ」
  • 「障害児を持つ親とは関わりたくない」

と言われたんですよね。

長女を預ける時には解っていなかった発達の遅れ。そしてお腹の中の子まで「発達障害児」というレッテルを貼るんだなぁ、と呆れてしまいました。

さらに、呆れたのは

  • 置いてあった服やクレヨン、ノリなどが無くなっている
  • 購入したはずの絵本が足りない
  • 他の園児の私物や連絡ノートが混じっている
  • 先払いしていた保育料の返還額が間違っている

こうした「園の管理態勢が整っていない」ということを知りました。結局、足りない物のリスト、返金額の詳細を計算した紙、他の園児の私物を保育園に送って電話で説明し、完全に退園手続きが終わったのは一か月後でした。

「預けるのを止めて正解だったかもしれない」

こう思った私は、後から「担任は、娘の手首を掴んで引き摺り回すだけで、目も合わせず、話しかけることもなく『世話かかる!』とブツブツ文句ばかり言っていた」と知りました。

大人気の保育園

365日年中無休で親が望むだけ預けられる、見た目が綺麗、若くて美人な保育士ばかり(パパに大人気)で迎えに来た親に「お帰りなさいませ」と園長が頭をさげるような保育園でした。でも、そこには親が気付いていないブラックなところが潜んでいたんですね。

「あぁ~ん。人がいっぱいで、動いちゃって点呼とれない~」

こう言って点呼も取らずに解散する主任や、それを知りながら放置する園長の保育園、という時点で危険を察知して退園しておくべきだったのかもしれません。私の見極め能力が足りなかったといえるでしょう。

そんな「保育園として怖い」と思う所がある、ということを、私は長女に教えられた。長女のお陰で、次女までそこに預けずに済んだ。今ではそう思っています。

認可保育園も入園が難しい

保育園を退園した私は、会社に事情を説明して有給休暇を使って産休を早めるしかありませんでした。予定日が近付いていたのは天の助けです!

当然ですが、認可保育園は待機児童が溢れています。さらに「発達に遅れがある」となると「加配の保育士(補助の保育士)が必要」ということになり、保育士不足の自治体にとっては「園の態勢が整うまで保留」になります。

私の場合は、産休中でしたし、出産のために預けたい、と相談しましたがダメでした。育休中は当然、預けられません。

障害児は邪魔者。うちに来ないで下さい

さらに、仕事復帰後を見据えて認可保育園を見学に行っても「発達に遅れがある」と言うと園長の態度が一変。

「うちは預かれません。当園を希望保育園欄に書かないでください」

こう言われました。こうなると心折れますよね。特別な施設にでも入っていればいいでしょう? どうしてウチなんかに来るのよ! そんな扱いでしたね。

発達に遅れがあると通常社会に受け入れてもらえないのか。他の子達と一緒に遊んだり、製作をしたり、行事に参加することはできないのか。ただの邪魔者なのか。途方に暮れました。

結局、長女は「保育園の受入態勢が整わない」ということで、認可保育園には受け入れてもらえませんでした。

認可外保育園は園の判断に一任される

認可保育園がダメなら、もう、認可外保育園かベビーシッターです。できれば保育園がいい。しかも、認可外保育園なら次女は兄弟優先で受け入れてもらえる!

そう思って認可外保育園を探しました。途中入園はダメ元。翌年の4月入園できたらラッキーで探すしかありません。

まず、県のHPに掲載されていた、県が把握している認可外保育園に片っ端から電話しました。自治体が把握している認可外保育園なら、定期的に自治体のチェックが入ります。以前のような酷い扱いを受ける可能性は低い、と考えたのです。

当然、定員いっぱいでダメな園ばかりでした。やっぱりなぁ、と思いながら「ここなら通勤途中で助かる」というところに電話したところ……。

ありがとう…ありがとう。

「あぁ! 『引っ越すから退園する』という連絡を昨日してきた子がいて、空きがあります。来月からでいいならOKですよ」

もう、神が降臨したかのようなタイミングです! さらに

「発達に遅れ、ですか? あぁ、そういうお子さんもいますね。保育士は皆、経験がありますから大丈夫ですよ。お母さんもお子さんも、園を見て決めた方が安心できるでしょう? 見学に来てください」

こう主任の先生が言ってくれました。この世に救いはある! そう思った瞬間でした。

認可外保育園の入園可否は園長先生の一存で決まります。園長先生の考え方次第なんですね。こうした園は限られていますが、快く受け入れてくれる園は確かに存在します。

ここの認可外保育園に長女は年長まで通い、みんなと一緒に卒園しました。長女の入園と同時に、次女も兄弟優先で入園を確約してもらえました。

ここの保育園のお陰で私は娘と一緒に前向きになれたと思います。

幼稚園は園によって対応が違う

私は仕事があったので保育園に娘を預けました。ママ友からの情報を聞いていると、幼稚園探しはもっとシビアなようです。

保育園と幼稚園の違い
保育園は「児童福祉施設」なのですが、幼稚園は「教育機関」です。そして幼児の教育は義務ではありません。幼稚園側は「教育する義務」を負わないんですね。このため、幼稚園は「幼稚園の方針」などを理由に園児を選ぶことができます。

人気のある幼稚園は願書配布時に行列ができるのはもちろん、お受験とまではいかなくても、面接で落とされないよう母子で入念な準備をするそうです。

面接時のママの服やカバン、クツの色まで決まっていたり、子供の服装、NGの髪飾りなどまであったりするとか! 驚きです!

そもそも「面接時までにオムツが取れていないと選考対象から外れる」というのは当然のことらしいので、「発達に遅れがあるんです」という子供は問題外なんですね。

「幼稚園じゃなくて、発達支援センターへどうぞ」と言われて願書さえもらえないそうです。

障害児OKな幼稚園もありますが…

ただ、一方でOKの幼稚園もあります。私が住んでいる自治体では1か所だけ受け入れている幼稚園があります。

当然、そこに「発達に遅れがあって心配」という園児が集中することになります。これにより、今度は「先生が辞めてしまう」「対応しきれない」という現場の混乱が起こっています。

保育園も幼稚園も受け入れ先が限られる現実

発達に遅れがある子供の場合、認可保育園に申請書を提出することはできます。しかし、認可保育園でも自治体によって「受入態勢が整っていない」ということがありますし、認可保育園の園長が受入を拒否することもあります。

私の娘は運良く、途中入園にも関わらず、快く受け入れてくれる認可外保育園に出会えましたが、園長先生の一存で入園の可否が決まる認可外保育園の場合は、本当に園長先生次第です。

幼稚園に至っては、まさに園長の考え次第。そして受け入れてくれる幼稚園も、現状をよく確認した上で入園を考えないと、思ったような教育サービスを受けられないことがあります。

定型発達児であっても保活で多くのママ達が悲痛な叫び声を上げ、より良い幼児教育を受けるために奔走する親が多い今、発達に遅れがある子供を持つ親はさらに過酷な現実を突き付けられます。

でも、必ず救いはある。そう信じて悲観したり、後ろ向きになったりしないでください。必ず、道はあるはずです。

探すことは大変ですが、ぜひ、隣の自治体、自分の自治体、民間企業のサービスなど、普通の保活よりも広い範囲に目を向けて利用できるサービスを探してみてください。

きっと、どこかに合うサービスがあると思います。

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