BabyNET

生活リズムを整えてストレスを減らすために。150以上の超具体的な赤ちゃんの寝かしつけのコツ。

指差ししない2歳児|発達が遅い?強まる不安

指差ししない2歳児|発達が遅い?強まる不安

子供は成長するに従って体の機能が発達して行動範囲が広がったり、興味の幅が広がって自分の欲求や意志を声や身振りで示すようになっていきます。

この目安は母子手帳に書かれていたり、1歳6か月児健診、2歳児歯科検診、3歳児健康診査などの健診の場などでチェックできますよね。

でも、そんな中で「遅れているかも?」と不安になることはありませんか? 私が感じた不安、発達の遅れに気付いたきっかけを紹介します。

発達の遅れに気付いたのは2歳の時

私の娘は早生まれで体が小さかったのですが、1歳6か月児健診でも指摘を受けることなく、体の成長も母子手帳に書かれている通りで順調に成長していました。

喃語はかなり早くから発していましたし、1歳になる前に「ばあば」「かんかん(踏切)」「ママ」「パパ」など複数の意味のある単語を発していました。

寝返り、ハイハイ、伝い歩き、歩く、といった身体的な発達も問題無く、2歳の頃には見事なイヤイヤ期で親の手を焼かせてくれながら、元気に遊び回る日々を送っていました。

私は1歳6か月から保育園に預け、仕事に復帰して忙しい日々を過ごしていましたが、娘が2歳を過ぎた頃から「あれ?」と感じる点が出てきました。

  • 指さしをしない
  • 単語しか話さない(2語文を話さない)
  • 幼児語しか話さない(犬ではなく、ワンワン)
  • クレーン現象がみられる

子供は上手く喋れない代わりに、指さしして親に取って欲しいオモチャを教えたり、犬がいる、と言ったりしますよね。娘はそれをしません。

娘は意志を伝える時は、必ず言葉を口にします。ママ、ワンワン、ごはん、ヨーグルト、牛乳など、単語だけを喋るのです。指さししませんが、言葉で言ってくれるので私には伝わります。

ただ、2語文を話してもいい頃なのに単語のみ。そして、オモチャで遊んで欲しい時は、人の手を掴んでオモチャの上に置こうとするのです(クレーン現象)。

2歳4か月を過ぎて、やっといくつか2語文を話すようになりましたから「ちょっと遅いだけ?」そうとも思っていました。

しかし、義母が「『2歳になるといい話し相手になってくれる』って友人に聞いていたけど、あまり話さないわね」となにげなく言ったことも私の心に引っかかっていました。

娘の発達の遅れ、不安。それは2歳5か月頃から少しずつ強く感じるようになっていました。

保育士に「発達障害です」と断言された

ちょうど、娘の発達に不安を抱きつつ、遅れているだけ? と疑問を持っていた頃でした。私は保育園の園長先生に呼び出され、「あなたの娘さんは発達障害です」と断言されました。

園長先生は医師や看護師資格を持っていません。保育士です。そんな、医師でもなんでもない保育士に断言されて本当に驚きました。

先生にしてみると、経験からの判断だったのでしょうが、親としてみれば大きな衝撃であり、たくさんの疑問と大きな不安を投げつけられた気分でした。

その保育園の保育士はほとんどが子育てしたことがない若い保育士で、保育士になって3年目で主任を任されるのも当然、という保育園でした。保育士が半年と経たずに入れ替わることもよくあり、流動が激しい保育園だなぁ、と私は思っていました。

そんな保育園の園長先生に発達障害と判断する理由を尋ねてみました。

  • しゃべらない
  • 人の目を見ない
  • みんなと同じことができない

園長先生が理由にしたのはこの3つでした。特に「みんなできるのに、あなたの娘だけできないんですよ」と繰り返し言われたのです。

娘は単語だけですが、意志を伝える時はしゃべります。目を見て話せないと感じたことは一度もありません。そして、同じクラスの子は4~6月生まれの子ばかりで、早生まれは私の娘一人だけでした。

そもそも、保育士の質が……とか、子供の発達ってそれぞれ違いが……とか、早生まれだし……とか。言い返したいところはたくさんありました。

「点呼取ります~。あぁ~ん、みんないっぱいいて、動き回って数えられない」

なんて言って、点呼を取らずに遠足を終える主任でしたから、ここぞとばかり、言い返したいことも山ほどありました。でも、言ったら園との関係が悪くなります。退園したら仕事できません。

その場では何も言い返さず「夫と相談し、発達相談ができる小児科医と話してみます」と頭をさげて私は娘を連れて帰宅しました。

小児科医に相談してみた

子育てをしたことがない保育士経験5年未満の保育士の言葉と、現場に関わっていない園長が診断した「発達障害」という言葉を、すんなりと受け入れることはできませんでした。

  • 信じたくない、という気持ち
  • 保育士の保育の力量を疑う気持ち
  • 専門医でもない人の言葉
  • 単純な遅れと、発達障害の遅れを判断する基準を示してもらえないこと
  • でも気になる点があるのは確か

こうしたいろんな気持ちが自分の中で交錯していました。夫にも話しましたが、夫も大きな衝撃を受けたようで、その日の夜はお通夜のような家の中でした。

ちょうど、娘が風邪を引いて病院に掛かることがあったので、かかり付け医(発達の相談ができる小児科医)にかかりました。

小児科医に園長先生に言われたことをそのまま伝え、不安がある、と相談しました。かかり付け医は娘と2人でしばらく対話したり、遊んだりしていました。そしてその結果は「大丈夫」というものでした。

「2歳なんて発達状態はマチマチ。ちゃんと目が合うし、話ができてるよ。みんな同じことができるなんてありえないでしょう」

ハハハハと笑い飛ばされ、私は拍子抜けしました。

小児科医の言葉は嬉しかったのですが、心配だったので風邪の再診のために別の小児科に掛かり、そこでも小児科医に相談しました。すると、結果は同じ。心配ない。軽くいなされてしまいました。

発達の相談ができる、と自治体の資料に載っている小児科医2人は「大丈夫」と言い、保育士は「発達障害児」と言い、私は気になる点はあるが、なんとも言えない。

これってどう判断するべきなのか? 正直、混乱するばかりで、心は全く穏やかになりませんでした。

2歳児歯科健診で相談

天の助けか、神のイタズラなのか。ちょうど、娘の2歳児歯科健診がありました。そこで発達の相談もできる、ということだったので申し込みをしました。

確かにそこには保健師と心理相談員が居て、話をすることができました。しかし返って来た言葉は次のような言葉です。

  • お母さんがたくさん話しかけてあげてくださいね。
  • 絵本を読んであげてくださいね。
  • 心配だったら、いつでも相談に来てくださいね。
  • 希望されるなら、発達支援センターに来てもいいですよ。

こんな言葉だけでした。

  • 「娘は発達障害なのか、違うのか」
  • 「治るのか」
  • 「将来どうなるのか」
  • 「これから先、どんな困ったことが起こるのか」
  • 「社会で生きていけるのか」
  • 「施設に放り込むしかないのか」
  • 「親にできることはあるのか」

こうした疑問に対する答えはなにも返ってきませんでした。そして、発達支援センターに見学に行きましたが、施設を見ただけ。

「お母さんがしたいようにしてくださいね」

なにをすればいいのか。どういう選択肢があるのか。こうしたことが全く解らない私に対し、なんの救いにもならない言葉しかもらえませんでした。

「相談できます」という自治体のサービスは「愚痴を聞いてあげますよ」「言いたいことを言える場がありますよ」ということ? そんな落胆・強い疑問・不信感・頼りなさを感じたことを、今でもよく覚えています。

2歳児の発達診断は難しい

親、保育士、小児科医、保健師、心理相談員、誰に話をしても「発達障害かどうか」という正しい診断は受けられませんでした。

結局のところ「子供の発達診断ができる専門の医師と専門の施設」に通うことで診断をうけることができます。

でも、そんな施設は身近にありませんし、初診まで数ヶ月~一年待ちなど、非現実的なものに思えます。そもそも、子供の成長はめざましいものです。今朝できなかったことが夕方にはできるようになることもあります。

娘の状態は日々、変化している。相談する相手から返ってくる言葉は「大丈夫」「お母さんがしたいようにすればいい」というもの。専門医の診断は受けづらい。

では、なにをすればいいのでしょう? この「なにをすればいいか」の答えは誰も提示してくれませんでした。そして「どんな選択肢があるのか」「これから先、どういうことが起こりえるのか」も解りません。

とにかく、自力で模索するしかない。そういう結論に達したのでした。

Return Top