自宅で仕事ができる! これは子育て中のママにとって魅惑的な言葉ですよね。
フリーランスという働き方なら、詐欺などではなく本当に自宅で仕事ができます。そのための準備は非常に簡単! ただ目指すところ、目的によっては「知らなかったこと」がたくさん見えてきて「大変!」と感じるかもしれません。
そんなフリーランスで仕事をするための準備を紹介します。
最初に必要なのは、パソコンだけ
仕事を始めるのは非常に簡単です。インターネットに繋がったパソコンを準備しましょう。
- (1)クラウドソーシングのサイトに登録する(無料)
- (2)(1)のサイトに登録されている仕事の中で、自分ができそうなものを探す
- (3)仕事を請けたい、と応募する
この3ステップで仕事をスタートできます。仕事を任せてもらえたら、納期までに仕事を仕上げます。これで、立派なママ・フリーランサーです。簡単ですよね。
ランサーズ、クラウドワークス、CROWD、シュフティ
この4つが有名です。一か所だけに登録してもいいですし、複数登録してそれぞれで仕事をこなしても問題ありません。
ブログ作成、記事作成、データ収集、データ入力、翻訳、サイトのコンテンツ作成、新商品のネーミング、会社のロゴ作成など多種多様の仕事があるので、できそうなものから始めればOKです。
特別な技術がなくても請けられる仕事もありますし、プログラミングやデーターベース構築といった専門的な仕事もあります。
いろんな仕事を見て、興味が沸いた仕事を請けるためにスキルアップしていくこともできます。まず、どんな仕事があるかサイトを覗いてみるのが第一歩になりますよ。
主婦じゃなくなる?
実際にクラウドソーシングのサイトで仕事を始め、報酬を得るようになると「無収入の主婦」ではなくなります。一般的に「個人事業主」と呼ばれます。
個人事業というのは「株式会社といったような法人を作らずに個人が事業を営むこと」をいいます。法人じゃないけれど、ミニ会社を持つといったらいいでしょうか。事業を営んでいる人になるわけです。
日本では収入を得ている人に納税の義務が課せられます。個人事業主になるということは、収入があるということで、納税の義務が発生するわけです。そして収入の額によって納税金額は変わってきます。
このため、必ず税務署に「事業を始めました」という届出を出す必要があり、また、年一回、収入額を知らせる必要があります。これが「個人事業開業届」と「確定申告」です。
クラウドソーシングのサイトを利用して、フリーランスで仕事をするようになったら税務署に「個人事業の開業届」をしましょう。提出する書類は国税庁のHPからダウンロードできます。
2枚提出して税務署の受付印が押された1枚を控えとしてもらいます。これは認可保育園の就労証明などに使えますから大切に保管しておきましょうね。
扶養家族でなくなる?
主婦の場合、配偶者の扶養に入っていると思います。フリーランスで仕事を始めたら配偶者の扶養家族になれないのでは?! と不安になりますよね。
安心してください。即刻、扶養から外れるわけではありません。「収入」によって扶養家族かどうかが決まります。どれくらい稼ぐか、がポイントです。
心配なのは「扶養から外れたら、どんなサービスが受けられなくなるのか」ですよね。これは配偶者が勤める会社の条件や、住んでいる地域、各家庭によって違ってきます。次の点を確認してみてください。
- 配偶者の会社が扶養手当を出しているならその条件
- 配偶者控除や配偶者特別控除の条件
- 住民税(納税者の条件)
- 国民年金(免除の条件)
- 健康保険(免除の条件)
私の場合は夫が会社員です。私自身がフリーランスで仕事をし、収入は130万円以内に抑えています。
夫は「配偶者控除」や「配偶者特別控除」といった控除の対象になっていません。私の収入が条件に合わないからです。
住民税については、私は納付者になっています。これは自治体によって納付対象になるかどうか、条件がいろいろなので住んでいる自治体のHPをチェックしてみてください。
国民年金と健康保険については、収入が130万円以内に抑えてあるので私は納付免除です。いわゆる130万円の壁というやつですね。
フリーランスで仕事をする場合、180万円以上稼げないなら、扶養家族になっているほうが得、と言われています。主婦でいた時は考えなかったことかもしれませんが、フリーランスで仕事を始めたら考えてみるといいですよ。
準備しておくと便利なもの
パソコンが家にあり、クラウドソーシングのサイトに登録して仕事を探し、税務署に「個人事業の開業届出」をすればOKと紹介しました。あとは、自分がどう仕事をするか。どうやって収支を管理するか。こうしたことで必要なものが変わってきます。私が準備したもの、あると便利なものを紹介します。
銀行口座
仕事専用の口座があると収支の管理が便利です。
クラウドソーシングのサイトで仕事をして報酬を振り込んでもらう時「xxx銀行の口座なら振込手数料が100円」というケースがありますから、利用するクラウドソーシングのサイトをチェックして口座を準備するといいですよ。
仕事用のクレジットカード
購入したものを経費にすることができますが、領収書などを保管しておかなければなりません。普段使いのクレジットカードの明細書を保管しておいてもいいですが、管理しにくくないですか?
通販で商品を買った場合、クレジットカードで決済すれば手数料がかからない(コンビニ支払いなら手数料xxx円)ということもあります。節約のためにも年会費がかからないクレジットカードを1枚、仕事専用に持っておくと収支管理が楽ですよ。
会計ソフト
個人事業主の場合、1月1日~12月31日までの収支を管理して翌年の3月に確定申告をします。収入が多ければ所得税を支払いますし、一定額以下なら所得税は不要です。
一年間の収支管理をノートやエクセルで行うことも可能ですが、簿記の知識がないと自力で管理できません。その点、確定申告書類まで自動で作ってくれる会計ソフトは簿記の知識がなくても使えて便利です。
ソフトを購入してインストールするものと、ネット上で使えるソフト(インストール不要)もあります。ネット上で使えるものは、年度やヴァージョン、パソコンのデータ消失などを考えなくていいのでお勧めです。
【私が趣味で準備したもの】屋号
屋号というのはいわゆる会社名のようなものです。名刺、領収書、請求書などを作る時に便利なので作りました。
認可保育園の申請や継続利用申請書類を役所に提出する時にも、就労証明などの書類に屋号を入れて会社で作成したような書類にして提出しています。
屋号の印鑑
会社だと丸印や角印がありますよね。屋号を作り、それで丸印と角印も作りました。これらは、領収書や請求書を作る時、保育園に書類を出すときに使っています。
クラウドソーシングだけを利用して仕事をしていると必要ありませんが、個人で企業と契約を結んで仕事を請けるようになると便利に感じます。
webサイト
趣味で自分のサイトを作っていた延長で、仕事のためのサイトを作りました。24時間365日休みなく私のことを宣伝し続けてくれるのでいいですね。
今はスマホでサイトを見る人が多いので、PCでもスマホでも両方で見られるサイトを作っておくといいようです。実際、サイトがきっかけで仕事に繋がった例がありますから、作成・維持管理が面倒でないなら便利ですよ。
メールアドレス
プライベートで長く使っているメールアドレスには、メールマガジンや迷惑メールも多く届くので大事なメッセージが埋もれてしまわないように仕事用は別管理にしておくといいですよ。
メールアドレス作成の時にG-mailも仕事用を作りました。Googleのサービスは便利に使えるものが多く、また、仕事で必要になるケースもあるのでGoogleのアカウントは持っていないと不便に感じるかもしれません。
図書館利用者カード
フリーランスで記事作成の仕事を請けるようになってから、私は市立図書館の利用率がかなり高くなりました。自分が住んでいる自治体と、隣の自治体の図書館利用者カードを持っています。
自治体によっては、近隣の自治体住民にも本を貸し出すというサービスがあります。私はいつも、ひとつのテーマに関する本を10冊くらい取ってザッと斜め読みし、いい! と思った本だけ借りて参考にします。そして「これは!」と思った本を購入しています。
図書館では古くなった本をリサイクルと称して無償で譲渡してくれることもあり、フリーランサーにはありがたい存在です。
リビングに仕事スペースを作った
生活リズムや家族構成にもよりますが、私はリビングに仕事スペースを作っています。子どもの宿題などを見ながら仕事ができ、エアコンなどの光熱費も節約できていいですよ。
ただ、リビングにはTVがあり、キッチンもすぐ近くにあります。行き詰まると直ぐに掃除をしたり、料理を始めたりしてしまう私……。リビングの仕事場は誘惑が多く、気持ちを強く持たなければならないという欠点があります。
準備は簡単。あとは都合に合わせて環境を整えよう
フリーランスで仕事をするのは非常に簡単です。やはりクラウドソーシングというサービスが大きいですね。
ただ、仕事を始めると「納税」や「配偶者控除」「健康保険」などの社会制度に関して疑問が出てきたり、契約や納期といったビジネスの知識が必要だと感じるようになります。
一歩踏み出すこと自体は難しいことではありません。会社に就職するよりも手軽に感じられると思います。準備するものも少なく、徐々に自分の都合に合わせていけばOKなので、自分なりのフリーな束縛されない働き方を模索してみてはどうでしょう?