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保育園ママの新しい働き方|月給1000円!?フリーランスの苦労

保育園ママの新しい働き方|月給1000円!?フリーランスの苦労

自分で選んだ仕事を、自分の都合のいい時間に自宅でできる。子供を学童保育に預けなくても、登園・出席停止の病気になっても会社や同僚に頭をさげなくていい!

子育て中のママにとって非常に魅力的なフリーランスという働き方ですが、やはり苦労やデメリットがありました。

実際に体験したデメリットを紹介します。

仕事探しは簡単! のはずなのに請けられない?!

ネットのアウトソーシングでもすぐには仕事は見つかりません
個人、法人問わず、自分にできる仕事を幅広く請けようと思った私は、まずクラウドソーシングというサービスを利用することにしました。

クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい人と仕事を請けたい人を引き合わせ、仕事内容の相談・仕事ファイルの受け渡し・報酬の振込まで一貫してサポートしてくれるサービスです。

ランサーズ、クラウドワークス、シュフティ、クラウディアなど、数多くサイトがあり、無料会員登録すれば直ぐに仕事を探し、応募することができます。

早速、会員登録して仕事に応募……という所までは良かったのですが、仕事を任せてもらえるかどうか。これが大きな問題でした。

ひとつの仕事に対して複数の人が応募します。仕事を依頼する人(クライアント)は応募者の中から「この人なら任せられそうだ」という人を選んで仕事を依頼します。

また、仕事によっては「実績がある人」「XXの経験がある人」という条件が付いていることもよくあります。

履歴書にアピールポイントを書けない凡人では応募しても当選しない&そもそも応募できない、ということが続きました。さすがに凹みますよね。現実は厳しい!

スタート時は月収1,000円?!

経験値が低い人は地べたを這いずり回る努力が必要
のっけからテンションがた落ち……でしたが、落ち込んでばかりではいられません。なんとか現状打破する策を考えなければなりません。

まず、依頼する側(クライアント)の立場で考えてみました。やはり「依頼相手がどんな人か」「仕事を最後までやり遂げてくれるのか」「仕事能力はどれほどか」こうした点が気になりますよね。

つまり、クライアントのこうした不安や疑問を解決すれば仕事を請けられる確率がアップするのではないか? そう考えて注目したのが「評価」でした。

私が登録したクラウドソーシングのサイトには、プロフィールのページに「クライアントからの評価」が掲載されるようになっていました。

  • サイト内で請けた仕事の件数
  • 達成率
  • クライアントからの評価(納品した商品の質、対応、納期、能力に関する評価)

こうした評価が高い人になれば、初めて接するクライアントであっても仕事を任せてくれる確率が高くなる。そう思って、まずは「誰でもできる仕事を請けて、実績を積み上げる!」という手段に出ました。

誰でも請けられる仕事。それは1件10円だったり、2,000文字の文章を書いて100円だったり。時給に換算すると最低労働賃金にさえほど遠い金額の報酬額でした。

経験談を書く仕事だったり、指定キーワードを検索して表示されたサイトのアドレスをエクセルに入力する仕事だったり、確かに誰にでもできる依頼でした。でも、報酬は「雀の涙以下じゃない?」と思えるもの。これでも実績のため、と作業をこなす。これがスタート時の現状でした。

ちょうど、その頃、知り合ったママ友に「就活中だけど仕事がない」「在宅ワークやってみたけど止めた」という人がいました。

詳しく聞くと「大卒じゃないと語学力があっても採用されない」「クラウドソーシングで仕事をもらえても、報酬が労力に見合わないから止めた」とのこと。やはり、最初は「仕事を請けられない」「労力と報酬が見合わない」こんな壁にぶつかるんですね。

翌月、仕事がないかも! という不安

安定はしません。常に恐怖の連続です
フリーランスで仕事をしていて常に付きまとうのが「仕事が続くかどうか」です。自分が請けられる仕事が明日、来週、来月もあるのか。この不安は大きなものです。

引き受けやすい「誰にでもできる仕事」は、だいたい、単発のものが多いんですよね。もし「継続的に仕事してください!」という仕事があったとしても「この額で何ヶ月も仕事するの?!」と気力が萎える報酬でした。

少しでも報酬額が高い依頼を請けたい。できれば、それなりの報酬が貰える仕事を継続的に請けたい。でも、そんな仕事が見つかるのか。見つけたとして、請けられるのか。やり遂げられるのか。

こうした不安はフリーランスで仕事をしていると必ずといっていいほど付きまといます。実績の無さ、アピールポイントの無さ、フリーランサー初心者で自信がない。こうした不安に、フリーランスに転身してしばらくは付きまとわれました。もちろん、今でも「いつ仕事がなくなるのか」という不安は消えていません。

安定しない収入

年収ガタ落ち。お先真っ暗
フリーランスに転身して大きく変わったのは自分の年収です。会社員として働いていた頃の半分なんてもんじゃありません! だってスタート時なんて「月収1,000円突破を目指せ!」ですよ? 来月、自分が仕事をしている保証がないんですよ? しかも仕事しないと報酬ゼロです!

仕事を請けられても「いくらの報酬を得られるのか」こればっかりは仕事を請けてみないと解りません。会社員の頃と違って、収入の見通しが立ちません。来月の見通しが立たないのに、年収を計算なんてできません!

この収入の不安定さは人生初の経験でした。会社員なら基本給があるので一定の安心感がありますし、貯金目標額や旅行計画なども立てられます。

でも、フリーランスではそれが難しい! 想像していたことでしたが、実際に現実をみると胃がキリキリ痛むどこではありませんでした。

誤った時間配分

時間配分がとても難しい。でも必ず納期を守って下さい
フリーランスで仕事をする、ということは始業時間も就業時間も自分で決めます。ずっと家に居ますが、家事をする時間、子供の面倒をみる時間、仕事をする時間、自由時間など、自分で時間配分を決めて仕事探しや記事作成などの仕事をしなければなりません。

否が応でも時間管理スキルがアップしますが、予定外のことが起こって時間通りにいかない可能性も計算に入れておかなければなりません。

この突発的な事態に対応する時間や余裕を持っていなければ、仕事を請けたのにやり遂げられない、納期が遅れる、といった事態になりかねません。

そうなると、自分の評価が落ち、仕事を貰えなくなる可能性があります。個人で動いている上で、評価の低下は致命的です。

私の場合、複数の仕事を請けられてウハウハ気分だったのに、二人の娘が病気になり、夫の出張が重なって自分一人で子供に付きっきりになったことがありました。

複数の病院に何度もかかり、体調が悪くて機嫌が悪い子供の相手をしながら「やばい! 納期が! 作業時間が!」と焦った一週間は苦い思い出です。結局、子供を寝かし付けた後、自分の睡眠時間を削って仕上げ、何とか納期を守ったものの、体はグッタリ!

時間配分を考える時に突発的な事態に対応できる余裕を盛り込んでおかなければならない、と痛感したできごとでした。

全てにおいて自己責任

自分が社長です。すべての責任を背負うのです
会社員だと、なにかあった時には上司が責任を負ってくれたり、同僚がカバーしてくれたりしますよね。突然、会社を休んでも迷惑はかけますが、プロジェクトは他の同僚が引き継いでくれたり、顧客の対応をしてくれます。

しかし、フリーランスで仕事をしていると「自分」以外に自分のことをしてくれる人がいません。例え40度の熱を出して倒れていても「仕事の進捗状況いかがですか?」というクライアントの問いに対して「熱出して倒れています」と返信してくれる同僚はいないのです。

仕事探し、仕事内容の確認、作業、クライアントとのやりとり、報酬受取、報酬の確認などは全部自分でやらなければなりません。

全てが自己責任で、対応できなかったり、間違った対応を取った時の責任は自分が負うことになります。自由と背中合わせの責任。これを忘れないようにしたいものです。

福利厚生という概念がない?!

超零細企業の社長には福利厚生はありません
会社勤めをしていた時には余り意識したことがありませんでしたが、福利厚生というものがフリーランスで仕事をしている人にはないんですよね。

福利厚生というのは、会社などが労働者やその家族に対して提供する、健康や生活向上に関するサービスです。

フリーランサーとは、そもそも特定の法人や団体に所属せずにフリーで仕事を請けている人のことです。だから、福利厚生サービスを提供してくれる組織に所属していない、というのは当たり前なんですよね。

健康診断、有給休暇、育児休暇、夏期休暇、病気休暇、家賃補助、ワクチン接種料の補助など、振り返ってみれば会社員の時は色々な福利厚生サービスを受けていました。これら一切、ナシなんです。

退職してからサービスのありがたみを感じるなんて皮肉ですね。失ってからやっと気付くとは……。

どんな仕事しているの? に答え難い

新しい働き方なので一般人には理解されません
そしてもうひとつ。日常的に困るのが「どんなお仕事されているんですか?」という質問にパッと答えられないことです。この機会というのが意外に多いんですよね。

パソコンやネットに疎い私の両親は何度説明してもピンと来ないようです。「ネット=危ない」という概念が離れないらしく、アヤシイことをやっているんじゃないか。危ない目に遭っているんじゃないか、と心配されます。

フリーランス、という言葉が通じないし、個人事業主と言っても理解されない。「フリーライターやってます」と言えば「どんな雑誌? 新聞?」と聞き返される。う~ん……どうしたものか。

いちいち説明するのが面倒なので、サラッと流す時には「自宅でパソコン使って仕事しています」と言ったり「ネットに掲載される記事を自宅で書いています」と言っています。もう少しフリーランス、フリーランサーという言葉が広まるといいのですが先は長そうですね。

働いているの? 保育園で向けられる疑いの目

足を引っ張られる可能性もあります。
もうひとつ、ローカルな困りごとですが娘を預けている保育園で「あの人、働いているの?」という疑いの目を向けられるのも落ち着きません。

在宅ワークという気軽さから、ついつい、Gパン&Tシャツ&スニーカー、ノーメイクで子供を預けに行くものだから「本当にこれから出社するの?」という目で見られます。

OL風の服装で送迎すればいいのですが、いちいち着替えるのも面倒ですし、自宅で仕事をしているのにわざわざOL風に装うのもおかしいかな、と思ったりして私服を貫いています。

娘が通う保育園にも待機児童がいて「就労の事実」に関する他の保護者のチェックの目は無視できないものです。変に疑われて市役所から調査が入っても嫌ですし、そもそも疑いの目を向けられること自体、気分がいいものではありません。

仕事で使っている屋号「オフィスOOO」という名前入りの表札を自宅に掲げたり、機会があると先生と「在宅ワークですが、子供が家に居るとなかなか仕事が進まなくて……」というような話をして予防線を張るようにしていますが、変に肩身が狭いように感じます。

メリットばかりではないことは当然

フリーランス個人事業主といっても収入を得るまでには大変な苦労があるのです
色々とデメリットをあげてみました。こうしてみると、フリーランスという形で仕事をすることが、本当に得なのか悩んでしまうかもしれません。

物事には必ずと言っていいほどメリットとデメリットがあります。100%メリットしかない! ということはないんじゃないでしょうか。もしあったら詐欺を疑いますね。

大切なのは、メリットとデメリットを列挙し、どのデメリットを飲み込むことができるか。デメリットを超えるメリットとはなにか、を考えることだと思います。

会社勤めのメリットとデメリット、フリーランスで仕事をすることのメリットとデメリットを書き出し、どれが一番困るのか。最も解決しにくいデメリットが何かを考えて選択することになると思います。

メリットが多ければ多いほどいいことは確かです。冷静にメリット・デメリットを見極め、デメリットの大きさを慎重に比べたいですね。

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