日中仕事をしているパパは、赤ちゃんとママが普段どんなふうに過ごしているか、きちんと理解しているでしょうか?
家での様子も知らずに、1日家にいるなら楽だろうとか、育児なんて大したことないなんて思っていると、ママの逆鱗に触れてしまうかもしれません。
パパがつい言いたくなるひとこと
仕事から帰ってくると、ご飯が用意されていない。部屋は散らかったまま。しかも泣き止まない赤ちゃんに、疲れきってイライラし、髪も服もボロボロの妻…
そんな状態では、パパもげんなりしてひとこと言いたくなってしまうかもしれません。
ここでパパがよく言いがちなのが、
「家事しながら育児なんて、みんなやってる」
というセリフ。
パパは仕事をして家庭を守っている自負がありますから、ママが家のことをしないと、仕事をサボっていると思いがちです。
女性にしかわからない辛さもある
パパは実際に出産を体験することがないので、産後に女性が体と心に受ける影響の大きさが想像しにくいかもしれません。
産後はホルモンバランスが大きく変動するため、精神的に不安定になりやすい状態。
また、出産によって体の中に傷がついているため出血が続いていますし、しかも血液から母乳を作って分泌させていますから、貧血で思うように体が動かないこともあります。
しかも、数時間おきの授乳で寝不足です。
そうした心と体の状態で、赤ちゃんのお世話と家事をこなすのは、並大抵のことではありません。
「3時間おき」だから3時間休める?
赤ちゃんは3時間おきにしか泣かないんだから、その間に寝たり家事をすればいい、などと簡単に考えているパパもいるでしょう。
しかし、新生児のうちはオムツ換え、授乳、ゲップを出すだけで1時間近くかかることも珍しくありません。
その後も、赤ちゃんが泣いたりすれば抱っこをしてあやさなければならない、ミルクの場合は調乳や哺乳瓶の洗浄、消毒をする手間もかかります。
さらに、ここに搾乳が加わると、3時間のうち本当に一睡もできない状態になります。
何よりも、赤ちゃんはきっちり3時間で泣くわけではありません。30分で泣いたり、ずっと泣きっぱなしだったり、さまざまです。
その合間を縫って、掃除や洗濯、食事の支度を完璧にこなすとなれば、ママは自分の体を休める暇がありません。
あなたの妻は「みんな」ではない
確かに、家事も育児も一人で完璧にやっているママもいることでしょう。
ただし、あなたの妻は、そのママとは別人です。また、そのママも家事と育児を楽にこなしているわけではなく、大変な努力をしているに違いないのです。
体力やキャパシティは人それぞれ。産後の心身の回復も、育児に対する慣れの度合いも、家事能力も、人によって違うもの。「みんなやっている」ことが、あなたの妻にもできるとは限らないのです。
ですから、もしもママが育児に対して「辛い」「疲れた」などとネガティブなことを言っても、
「みんなやっているだろう」
などと責めないようにしましょう。
最初から家事も育児も完璧にできる人はいません。まずは、ママの辛い気持ちと不安を受け止めてあげてください。