BabyNET

生活リズムを整えてストレスを減らすために。150以上の超具体的な赤ちゃんの寝かしつけのコツ。

母乳育児6つの疑問と母乳を出すためのポイント

母乳育児6つの疑問と母乳を出すためのポイント

初めての母乳育児には、不安や疑問がつきもの。

特に母乳の分泌量に関しては、「これってどうなの?」「このままでいいのかな?」と感じることは多いでしょう。

わからないことは専門家に聞くのが一番ですが、「今さら?」「それくらいのことで」なんて思われたらどうしようという不安もありますし、疑問があるたびに毎回病院や産院へ出向くのは少し大変ですよね。

ママ友に聞いてみたくても、母乳に関する話題は何となく出しづらいもの。個人差も大きく、またそれぞれ母乳に対して抱えている思いの熱量が違うため、相談するのをためらってしまうこともあるのではないでしょうか。

そこで今回は、新米ママが抱える母乳についての疑問や不安にについて、ご一緒に考えてみたいと思います。

「今さらこんなこと聞いていいの?」と1人で悶々としているママは、ぜひご参考にしてくださいね。

「これでいいの?」 新米ママが抱える母乳についての6つのハテナ

1.一回の授乳時間はどれくらいが理想?

1回の授乳時間が長いんですけど…
赤ちゃんの月齢にもよりますが、一回の授乳にかける時間は一般的に10~20分が目安とされています。

左右の乳房から均等に母乳を飲んでもらうため、また、乳首に起こるトラブルを予防するため、片側から3~5分ほど授乳したら赤ちゃんの口を離し、もう片方の乳房に変えて飲ませます。それを2回繰り返すと、ちょうど15分~20分くらいになるでしょう。

これはあくまでも目安であり、母乳の分泌量や赤ちゃんの飲み方によってこの通りにいかないこともあります。

新生児のうちは、赤ちゃんも上手に母乳を飲めなかったり、飲んでいる途中で疲れて寝てしまったりするため、10分もかからず授乳が終わってしまうこともありますし、逆に20分以上かかってしまうこともあります。そのため、授乳時間にこだわりすぎる必要はないのですが、上手な授乳のために以下の2つのポイントだけは守りましょう。

必ず左右交互に授乳する
片側の乳房からばかり母乳を飲ませていると、飲んでもらえない方につまりやしこりができやすくなります。必ず左右両方から交互に授乳するようにしましょう。

20分以上授乳しない
生後2月くらいになると、赤ちゃんも上手に母乳を飲めるようになり、ママの母乳の分泌量も安定してきますので、10~15分でしっかり授乳できることが増えてきます。

しかし、それ以前は赤ちゃんがまだ上手に母乳を飲めない、母乳が出にくいなどの理由から、赤ちゃんがいつまでもおっぱいを吸い続けることがあります。授乳時間が長くなると乳頭が傷つき、それが乳腺炎の原因となることも考えられますので、片側の乳房から飲ませるのは長くても5~6分にとどめ、全体で20分以上にならないように気をつけましょう。

2.普通は産後どれくらいで母乳が出るようになるの?

産後何日で母乳が出るようになる?
個人差も大きいのですが、産後母乳が出るまでには、初産の場合3~4日ほどかかると言われています。

母乳は出産すれば勝手に出てくるものではなく、赤ちゃんに吸われることが刺激となり、母乳を作るホルモンが活性化していくことでだんだんと出るようになります。その後は、頻回授乳を繰り返すことで母乳の分泌量が安定し、産後2週間~1ヶ月くらいで母乳が十分に出て、母乳育児が軌道に乗ってくるママが多いようです。

しかし、これも個人差がありますので、実際には初産でも入院中から母乳が十分に出ているママもいれば、産後3ヶ月で完全母乳になったというママもいます。

母乳の分泌は、簡単に言ってしまうと、

  • 血液循環をよくすること
  • 赤ちゃんに吸ってもらうこと
  • 授乳や搾乳をして乳房の中をカラにすること

の3つのポイントによって促進されます。

産後すぐの段階ではなかなか母乳が出なくても、このポイントを意識して授乳を続けていくことで分泌量が増える可能性は十分ありますので、根気よく授乳をくり返してくださいね。

3.しこりのようなものがあるから母乳が出ないの?

胸にしこりがあるの
乳房にしこりがあるということは、その部分で母乳が詰まっているということ。そのため、しこりがある部分で母乳の流れがせき止められているために、出が悪くなると考えられます。

しこりができるのは、母乳は作られているのに何らかの原因で上手く排出できないことが原因です。
  • 赤ちゃんに十分に吸ってもらう
  • 乳房に母乳が多く残らないよう、授乳後は適度に搾乳する
  • 授乳ごとに赤ちゃんの抱き方を変え、いろいろな方向から飲んでもらう
  • お風呂で体を温め、血行を良くしてから授乳する

といった方法を試してみてください。しこりが取れれば、母乳がスムーズ出るようになることもあります。


上記のような方法を試してみてもしこりが取れない場合や、しこりが熱を持っている、痛みが強いなどの場合は、乳腺炎になりかけている可能性もありますので、早めに医師や助産師に相談することをオススメします。

4.マッサージに通えば母乳は出るようになる?

母乳マッサージは効果あるの?

助産師などの専門家による乳房のマッサージを受けることで、基底部と呼ばれる乳房の土台部分の血液循環がスムーズになり、母乳の分泌が促進されます。また、マッサージを受けているという精神的な満足感や安心感が、母乳の分泌によい影響を与える可能性もあります。

ママの体質や普段の授乳の方法により、マッサージの効果を十分に感じられるかどうかは人それぞれかもしれませんが、定期的にプロのマッサージを受けることは母乳の分泌を促すために有効でしょう。

以下の記事では、乳房のマッサージでは定評のある「桶谷式」についてご紹介していますので、こちらもご参考にしてください。

5.自己流マッサージでは効果はないの?

母乳を出すための自己流マッサージ
プロのマッサージを受けたいけれど、時間の確保や経済的な負担がネックとなり、なかなか思うように受けられないママもいるかもしれませんね。

しかし、自分でただやみくもに乳房を揉んだり押したり引っ張ったりするのでは、母乳が出るどころか、乳腺組織を傷つけ、ダメージを与えてしまうかもしれません。

自分でマッサージをする時には、自己流ではなく、正しい方法をしっかり身につけてから行う必要があります。出産した産院や母乳外来などで実際にマッサージ方法を指導してもらうのが一番確実ですが、そうした場所に足を運べない場合は、乳房のマッサージ方法を解説している書籍やサイトなどを参考にしてみましょう。

そして、痛いと感じるまでマッサージをしないことが大切なポイント。自分でマッサージをする場合、痛みは「組織にダメージを与える可能性がある」という体からの危険信号と考えて、力加減を調節してみましょう。

6.生後3ヶ月を過ぎたけど、今からでも母乳はたくさん出るようになる?

生後3ヶ月でも母乳は出る?
生後3ヶ月というと、赤ちゃんも体重が増え、一回の授乳で飲む母乳の量も多くなる時期です。この時期から母乳の分泌量を増やしたくても「今さら増えるの?」と不安をおぼえるママも多いでしょう。

たしかに、それまでミルク育児だった、あるいは混合栄養でもミルクの割合が多かったママが、これから母乳を増やすのは簡単なことではないかもしれません。

それでも、次のような母乳を増やすための行動をしっかり実践することで、だんだんと母乳の分泌が良くなっていくと考えられます。

頻回授乳を心がける
母乳は、赤ちゃんに吸われることが刺激となって作られます。授乳間隔のことはひとまず置いておき、赤ちゃんが母乳を欲しがったら何度でも授乳してあげましょう。

夜は必ず1~2回授乳する
母乳をつくるホルモンは、夜間に分泌量が増加すると言われています。そのため、夜間の授乳は母乳の量を増やす大きなポイント。

無理をする必要はありませんが、夜中も1~2回は授乳することを心がけましょう。

食事と休息はしっかり取る
頻回授乳に追われて、ママ自身の食事や休息がおろそかになってしまうと、かえって母乳の分泌が悪くなってしまうこともあります。母乳をたくさん出すためにも、栄養のあるものをしっかり食べ、体を休めるようにしてくださいね。

ただし、母乳の量を増やしたいからといって、赤ちゃんにミルクを一切飲ませないなど、極端な方法を取るのは厳禁。

ミルクの力を上手に借りながら、できれば医師や助産師など専門家の指導を受けつつ、焦らずにゆっくりと時間をかけて母乳を増やしていきましょう。

7.母乳が出ないならいっそのこと完ミにした方がいいの?

母乳がでないなら完ミ?
母乳がなかなか出ないことで悩んでいると、「あまり出ていないのにいつまでも母乳を飲ませるのは意味がないのかも……」と考えてしまうママも少なくありません。

また、母乳とミルクを両方飲ませる混合栄養は、メリットも2倍ならデメリットも2倍。それだけに、ミルクの割合が多くなればなるほど、「いっそのことミルクだけにしてしまった方がいいのでは?」と思うこともあるのではないでしょうか。

しかし、母乳はたくさん飲ませれば良いというものでもありません。たとえ量は少なくても、母乳を飲ませることはママと赤ちゃんにとって大切なことです。母乳から得られる栄養や免疫の面だけではなく、ママと赤ちゃんのスキンシップという点において、授乳はとても重要な役割を果たしています。

母乳をたくさん飲んでいるかそうでないかは関係なく、赤ちゃんに乳首を含ませて授乳するという行為そのものがママと赤ちゃんの密接な触れ合いとなり、それがやがて自己肯定感を育む土台になるとも言われているのです。

たとえ1滴でも赤ちゃんに母乳を飲ませていたら、それは立派な母乳育児。母乳のさまざまなメリットを得るためにも、量にこだわらず、無理のない範囲で母乳育児を続けていきましょう。

以上、新米ママが抱える6つの疑問にお答えしました。

初めての母乳育児をスタートさせたばかりの時は、1人で考えこんで悶々としてしまうことも多いかと思います。それがストレスになってしまわないよう、不安や疑問は少しでも早く解消し、母乳育児を長く楽しく続けられるようにしていきましょう。

Return Top