母乳が出ない、赤ちゃんに母乳があげられない、と悩む新米ママは非常に多いものです。
そんな授乳中のママを悩ませているのが、お姑さんからの心ない言葉。
母乳が足りないからミルクを足していると、お姑さんから
- 「赤ちゃんが可哀想」
- 「ミルクより母乳の方がいいのに」
- 「どうして母乳が出ないの?!」
などと言われ、深く深く傷ついてしまうママは後を絶ちません。
しかし、こうした誰の目にも明らかなママを傷つける言葉だけではなく、何気なく口にした一言でも、ママがショックを受けたり、不快に思ったりすることもあるのです。
お姑さんからの言葉は特別?!
初めての出産の後、母乳が湧き出るほど出たというママは限りなく少数だと思われます。
ほとんどの新米ママは、母乳がなかなか出ずにミルクを足したり、赤ちゃんがうまくおっぱいを吸えないため、四苦八苦したりしているはずです。
母乳はそのうち出るようになる、焦りは禁物、とわかっていても、ママは大泣きする赤ちゃんを前に、母乳を飲ませてあげられなくて申し訳ないという気持ちになることや、なぜ母乳が出ないのかと情けなく思う気持ちに苛まれます。
時には、マタニティブルーも相まって、母親失格だと自分を責めてしまうこともあるでしょう。
そんな中で、周囲の人からかけられる言葉は、凶器となってママを傷つけます。特に、この時期のお姑さんからの心ない言葉は、一生忘れられないくらい深い傷になる可能性があります。
嫁姑という関係は、それまで他人同士だった世代の違う女性が、ある日突然家族となって始まります。
それだけに、ちょっとした言葉のやりとりで行き違いが生まれたり、想像もしない受け取り方をされてしまったりするもの。
母乳が出ないという焦りや自己嫌悪に加え、産後すぐという非常にナーバスな時期、そして、嫁と姑という微妙な関係が、お姑さんから発せられる言葉を凶器に変えてしまうのです。
何気ない言葉が嫌味と受け止められてしまう
多くのお姑さんは、お孫さんである赤ちゃんに夢中になると、お嫁さんのことは目に入りません。
そのため、見たままを口にして、お嫁さんに嫌がられてしまうこともあります。
たとえば、ミルクを飲んでいる赤ちゃんを見て、お姑さんが
「ミルクを飲んでいるのね」
と言ったとします。
これは、赤ちゃんがミルクを飲んでいるという事実を口にしただけであり、お姑さんにとってはミルクがいいとか悪いとか、そういった意味合いを込めたつもりは全くない発言です。
しかし、お嫁さんであるママの立場では、
- 「ミルクを飲ませているなんて出来の悪い母親だ」
- 「母乳が出ないのかしら? 情けない嫁ね」
などと、その裏にマイナスの意味合いを持つ言葉として受け止められてしまいます。
これはとても極端な例ですが、このような何気ない言葉で、ママは自分が責められた、お姑さんに嫌味を言われたと感じてしまうこともあるのです。
「母乳が出てよかったね」という言葉に傷つくママも……
さらに、ミルクを足しつつ、食生活の改善やマッサージなど、努力して努力して母乳を飲ませることができるようになったママに、お姑さんがこう言ったとします。
「母乳が出るようになってよかったわね」
母乳育児ができるようになったママに「よかったわね」と共感し、ねぎらいのつもりでかけたこの言葉すら、ナイーブなママにとっては良くない意味で受け止められてしまうことがあります。
今までに、一度でも
- 「ミルクを飲ませるなんて……」
- 「どうして母乳が出ないの?」
などと、母乳が出ないことに悩むママを追い詰めかねない発言をしたお姑さんの場合はなおのこと、この「よかったわね」という言葉はマイナスに取られる可能性が高いでしょう。
今まで散々私を責めるようなことを言っていたのに、母乳が出るようになったら途端に「よかったわね」なんてニコニコして、それって嫌味?!と、お嫁さんであるママは感じてしまうかもしれません。
お姑さん自身には母乳が出ないことやミルクを飲ませることを責めるような気持ちはこれっぽっちもなく、母乳を飲めるようになった赤ちゃんを見て、自分の気持ちをそのまま口にしただけ。
しかし、神経質になっているママには、こんなふうに思われてしまうこともあるのです。
「見たままを言わない」「余計な共感はしない」を心がけて
「それじゃあお嫁さんには何も言えないじゃない!」
と、お姑さんは思うかもしれません。でも、お姑さんからの言葉は、お嫁さんに悪く受け取られることが多いのも現実なのです。
母乳が出るか出ないかは、今現役で育児をしているママたちにとって非常にデリケートな問題です。育児から離れて何十年とたっているお姑さんの立場からは想像できないほど、周囲からの言葉に過敏に反応してしまうママもいます。
嫁姑という微妙で壊れやすい関係に身を置いている以上、お嫁さんであるママが母乳のことで悩んでいる時には、余計な発言をしないに限ります。
母乳が出ないこと、ミルクを飲ませていることを責めたり、赤ちゃんを可愛そうだというのはもってのほか。
それ以外にも、見たままのことを口に出したり、必要以上に共感したりすることは避けた方がよいでしょう。
- 「ミルクを飲んでいるのね」
- 「母乳が出てよかったね」
というその一言すら、自分への嫌味と感じてしまうママもいるのです。
嫁姑の関係がもともとあまり良好ではなかった場合は、母乳に関するお姑さんの何気ない一言がもとで、よりいっそう関係が悪化してしまうことも考えられます。
何気ない言葉も、お嫁さんであるママにとっては凶器になる可能性があるということを、頭の隅に入れておいてくださいね。