普段の通勤や買い物、お出かけなどの際に車を運転するプレママは少なくありません。交通手段が限られている地域の場合は、運転しなければ生活そのものに支障が出ることも考えられますし、仕事中に運転しなければならない場面もあるでしょう。
しかし、必要不可欠とはいえども、「いつまで運転できるの?」「どんなことに注意すればいいの?」と、妊娠中に車を運転することに不安や疑問を感じるのではないでしょうか?
- はたして、車の運転は妊娠何ヶ月頃までOKなのでしょうか?
- そして、どんな点に注意して運転すべきなのでしょうか?
ここでは、妊娠中に車の運転をする際の注意点をまとめてみました。
「いつまで」という決まりはないけれど……
妊娠中の車の運転については、いつまでOK、いつからNGという明確な法律や決まりなどはありません。プレママ自身が大丈夫だと感じれば、たとえ臨月であっても運転はできますし、実際に出産直前まで運転していたというプレママもいます。
しかし、妊娠中は通常とは違う体調になることも多く、ホルモンの影響で眠気やイライラが強くなったり、注意力や集中力が散漫になったりするため、事故のリスクが高まると予想されます。
カナダの大学では、50万人以上の妊婦のデータから、妊娠中期の女性が交通事故を起こす確率は、妊娠前の1.42倍にものぼるという研究結果を発表しています。
また、お腹が大きくなるにしたがって、ハンドル操作がしづらい、ブレーキやアクセルのペダルが見えない、シートベルトができないといった気がかりな点も出てきます。
臨月になれば当然、運転中に突然陣痛や破水が起こることも考えられます。もしもそうなったら、冷静にきちんと対処できるでしょうか?
こうしたことを考えると、日常生活に支障が出ない限り、妊娠中、特に臨月にはできるだけ車を運転することを控えた方が良いと言えるかもしれませんね。
妊娠中に運転する時の注意点5つ
それでも、車がなければ生活や仕事に影響が出てしまうという場合は、運転しないというわけにいきません。
妊娠中に運転をする場合は、どんな点に注意すべきなのでしょうか。以下にそのポイントをあげてみましょう。
1.体調が悪い時や疲れている時は運転しない
ただでさえ体調や気分に波がある妊娠中、つわりなどで具合が良くない時や、疲れがたまっている時には、眠気やイライラ感が増したり、注意散漫になったりすることが考えられます。
こうした場合の運転はできるだけ避け、体調の良い時に運転するようにしましょう。仕事などでやむを得ず運転しなければならない時は、こまめに休憩を挟み、決して無理をすることのないよう心がけましょう。
2.長時間の運転、高速道路の運転は避ける
長時間の運転で同じ姿勢を取り続けると、腰痛やむくみといった症状があらわれやすくなります。
また、運転中は知らず知らずのうちに体も心も緊張した状態になりますので、疲れやすかったり、お腹が張ってしまったりすることも。
特に、高速道路の運転は強い緊張感を伴います。それに加えて、何かトラブルが発生した場合には大事故につながるリスクが非常に高くなりますので、なるべく避けた方が良いでしょう。
3.時間に余裕をもって出かける
予定の時間に間に合わないと、焦りからスピードを出しすぎてしまったり、体調が悪くてもつい無理をしたりしてしまいます。
気持ち的にも余裕がなくなるため、運転も荒くなりがちです。車で出かける際には、時間に十分な余裕をもって行動するようにしたいですね。
4.シートベルトでお腹を圧迫しない
お腹が大きくなると、シートベルトでお腹が圧迫されてしまうことがあります。
シートベルトをかける際は、肩ベルトを胸の谷間に通し、腰ベルトを足の付根の付近にかけて、お腹の膨らみを避けるようにしましょう。
道路交通法においては、妊娠中でどうしてもシートベルトをすることができない場合は装着を免除されますが、だからといってシートベルトをしなくていいわけではありません。
シートベルトをきちんと装着することは、自分と赤ちゃんの命を守ることにもつながります。どうしても圧迫されて苦しいという場合は、市販のマタニティシートベルトなどを活用しましょう。
5.母子手帳、健康保険証、携帯電話を必ず身につける
陣痛が起こった時だけでなく、事故など万が一の際を考えて、母子手帳と健康保険証は必ず携帯しておきましょう。
また、車の中からすぐに病院や家族に連絡できるよう、携帯電話も忘れずに。近場の運転だからといっても油断は禁物です。
自分が細心の注意をはらって運転していても、事故に巻き込まれる可能性もありますので、母子手帳、健康保険証、携帯電話はセットでいつも身につけておきたいですね。
妊娠中にも車を運転しなければ生活が成り立たない、というプレママも多いことでしょう。
しかし、妊娠中はいつもと体調が違うこと、そして自分だけでなく赤ちゃんの命も守らなければならないことを考えて、慎重の上にも慎重を重ねて、無理のない運転、安全運転を心がけましょう。