嫁が帝王切開し無事出産を終えた日の午後。
まだ意識が朦朧としている嫁をはそっとしておいて、一人新生児室の前で生まれたての我が子を眺めていました。
「頭が長いなぁ。」
「人差し指は自分に似ていてちょっと長いかな。」
「耳の形ちょっと変じゃないかな?やっぱり普通かな?」
「あぁタオルが顔にちょっとかかってる。大丈夫かな。窒息しないかな」
こんなことを考えながら写真撮影をしていたのですが、突然後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえたのです。
「え?」と思って振り向くと、私の叔父と叔母が立っていました。
私達夫婦は揃って同じ田舎から上京しているため、実家は数百キロ彼方。
比較的近くに住む叔父夫婦が、田舎の両親から連絡を受けて飛んできたというわけです。
「お嫁さんに挨拶しにきたよ」ニッコリと微笑む叔母。
何も知らない私は「こっちの部屋だよ」と、何も考えずに嫁の部屋へ案内したのです。
帝王切開した直後で意識が朦朧としている嫁の部屋へ・・・。
横たわりながら接客をする嫁
私の嫁は真面目な優等生タイプ。なんでも完璧にこなそうとします。
なので、手術直後の身でありながらも、私に恥をかかせないよう、見舞いに来た叔父夫婦の相手をしてくれました。時間にすると30分くらいだったかな。
「わざわざ見舞いに来てくれてありがとう。」
のんきな私はこの様に感じていたけど、後日とんでもない過ちを犯していたことに気付くのです。
出産前後に他人が見舞いに来るなんて信じられない!
ある日こんな話を聞きました。
- 陣痛が始まったら呼んでくれと姑が言っているけど、絶対来て欲しくない
- 出産後の入院中に姑に来て欲しくない
- パパが姑を病室へ呼んだ。信じられない!
- 夫にこさせないようお願いしておいたのに・・なんで!
「え?え?え?そうなの?姑って産婦人科に呼んじゃダメの?」
一瞬ドキリとしました。だって私の場合帝王切開直後で、朦朧としている時に、親戚が見舞いに来たわけだから・・・。
姑に来て欲しくない理由
パパの母親といえども、やっぱり他人です。実の母親とはわけが違います。
- 陣痛の時に訪問されても、苦しむ姿を見せたくないし、陣痛中でも気を使ってしまう。でもそんな余裕はない。
- 出産後も母乳の悩みや、新生児のお世話で一杯一杯。うざったいから来て欲しくない。
こういう意見が有るようです。
もちろん、逆に「姑にも来て欲しい」という意見もあります。どちらも「なるほど」うなずけました。どちらにしろ私のケースの場合は論外です。反省です。
出産前に嫁と話しあおう
私達夫婦の場合は考えが及ばなくて、事前の話し合いは一切ありませんでした。というか、まさか田舎の両親が叔父夫婦に見舞いにこさせるなんて夢にも思いませんでしたし。二人で静かに過ごすつもりでした。
しかも私の両親は帝王切開するって知っています。今考えると、とんでもない暴挙です。信じられません。私も何も考えず病室へ通したわけだから、親子揃って間抜けというわけです。
嫁を守ってこそイクメン!
これから出産に望むあなたは、私達のような失敗を犯さないよう、事前に嫁と話し合ってくださいね。輝けるイクメンへの第一歩です。
ポイントは、
- 出産時に姑が来てもいいのか。
- 出産後いつになったら姑が来てもいいのか。
この2つを嫁に確認しておいて下さい。そして嫁が「姑には来て欲しくない」と言ったら、姑が病院に来るのを必ず阻止すること!
そして、絶対に嫁の考えに口出ししてはいけません。
「義母だって孫に会いたいだろうし、可愛そうじゃない?」
夫にとっては実の母親なのでそう感じるかもしれませんが、嫁にとっては他人です。夫にはわからない確執があるかもしれません。気を使って体力が消耗するのを不安に感じているかもしれません。
今から命がけの戦いに赴くわけですから、全て嫁の心のおもむくままに計らい、無用ストレスは一切排除すべきでしょう。
ときどき強引に病室に入ってこようとする強者や、ヒステリーを起こす手強い姑もいるようです。出産で疲れ果てている嫁を守れるのは、夫だけなのですから全力で守ってあげてくださいね!