同居していた義母に、
「ちゃんと母乳が出ないなんてあなたがちゃんと栄養を取ってないからじゃない?」
と冷たい言葉を投げかけられ、産後ブルーになっていた私はますます追い詰められてしまう状況でした。
初めての子供を出産したのが31歳の時。子育ては最初から絶対に完全母乳でやっていこうという目標を持っていました。
そのために出産が近くなった頃から母乳がよく出るようにと、母乳マッサージをネットで調べて少しずつ行ったりして出産後に備えていました。
母乳は出産すれば自然にどんどん湧いてくるように出てくるものだと甘く考えていた私。
ところがいざ出産してみると、母乳は本当に出てくれなかったのです。初乳はかろうじて滲むぐらいに出たものをなんとか赤ちゃんに飲んでもらえましたが、それも量的には全然十分ではなかったはずです。
初乳は母体からの免疫物質がたくさん含まれているというのに、それさえも叶わなかった時点で自分を随分責めてしまいました。
その後も産後1週間経っても半月経っても一向に母乳の量は増えず、気持ちは焦り始めました。
それでもなんとかネットで母乳が出るようになる方法を調べては辛抱強く実行していました。結論から言うと、これらの方法が功を奏して産後2ヶ月目から夢にまで見た溢れるほどの母乳が出始めたのです。
実際に行った効果がある母乳を出す工夫とは
1.おっぱいを温める
母乳は血液が変化したものですから、とにかく血液循環をよくすることに気をつけました。
電子レンジでチンした蒸しタオルを両胸にしばらく乗せておくと、おっぱいがしっかり温まってきます。すると母乳が滲んでくるようになります。
出産後にすぐに母乳が出にくかったのは乳管が詰まっているからだということでした。
母乳が少しずつでも出てくるようになり、赤ちゃんもしっかりおっぱいを吸ってくれるようになると、乳管のつまりが取れてきて、どんどん母乳が出てくるようになるという仕組みです。
ですからとにかく温めることを授乳前にしっかりと行いました。この方法が母乳量を増やすのに一番効果があったと言えます。
2.とにかく子供に吸ってもらう
そして、他のコツは、とにかく子供にできる限りおっぱいを吸ってもらうことです。
たとえ最初は十分な母乳量が出ていなくても諦めずに吸わせ続けるのです。
母乳がほとばしるように出るまでは、赤ちゃんも出ないおっぱいに機嫌が悪くなり泣き叫ぶことが多いと思いますが、ここはお母さんも踏ん張り時です。
ここで諦めて吸わせることをやめて、ミルクだけにしていると赤ちゃんも吸えばたくさん出てくる哺乳瓶の方が楽なことに気づいてしまい、ますます母乳を吸ってくれなくなってしまいます。
3.体の血行を良くするお茶を飲む
他には、ゴボウ茶やタンポポ茶などのような体全体の血行をよくしてくれる温かいお茶を飲むのも良いことです。
母乳の元になる水分もしっかり取っておくことも大切だと実感しました。
母乳が出て感じたのはプレッシャーからの開放
2ヶ月以上、母乳に効果がある方法を試して頑張ってきてやっと母乳が溢れるぐらいに出てくるようになった時には、本当に感動しました。
それと同時に母親としての役目をきっちりと果たせているんだという充実感にも満たされました。
特に我が家は義母との同居であったため、いつも義母に監視されているようでそれがとてもストレスに感じていたのです。
母乳が出ないと責められて、自信を失い、産後うつになりかけるギリギリの状態でしたから、母乳がやっと出るようになった時の喜びは、義母からのプレッシャーからも同時に解放されることを意味していたので心から気持ちが楽になったのを覚えています。
母乳が出るようになって起きた身の回りの変化
母乳が出るようになると、私の気持ちにも余裕が生まれてきて子育てが本格的に楽しめるようになってきました。
主人も義母も私の精神的なゆとりを感じたのか、初めてギスギスした関係が落ち着いてきて優しい言葉をかけてきてくれるようになりました。
今になって思うと私自身が母乳が出ない辛さで追い詰められていたために周りの人間にもその不安定な空気が伝染してしまっていたのかもしれません。
今苦しんでいるママに伝えたいこと
母乳が出なくて辛い思いをしておられるママさん達に是非伝えたいのは、母乳が出ないからといって絶対に自分を責めないでほしいということです。
母乳が出ないのはお母さんのせいでも赤ちゃんのせいでもありません。
ただ、体を温めて血液循環を良くしてストレスを溜めないようにするだけで意外と簡単に母乳が出始めるものかもしれません。
それでも一生懸命あらゆる手を尽くしていてもどうしても母乳が出ない体質の人は、いると思います。そんな時には、母乳育児にこだわりすぎずミルクと混合でもいいやぐらいのおおらかな気持ちを持って柔軟に対応するようにしましょう。
完全母乳で育児をしなくても母親失格ではないということを是非知っておいて欲しいです。是非ストレスを溜めずに育児を存分に楽しんでください。