夜泣きが何日も続いていると、パパもママもうんざりしてしまって、つい対応がなおざりになってしまいます。
しかし、赤ちゃんを泣き止ませる基本は、不快を取り除くことだということを忘れてはいけません。
毎日の夜泣きでも、赤ちゃんに体調の変化がないかどうかは必ずチェックしましょう。
痛みや不快を見逃さないで!赤ちゃんが泣く理由をチェック
赤ちゃんが泣く時は、不快や痛みを訴えていることも少なくありません。
まず、赤ちゃんが泣いている理由があるかどうかを調べてみましょう。
基本的なチェック項目は、
- お腹が空いていないか?
- のどが渇いていないか?
- ゲップは出ているか?
- オムツが濡れていないか?
- お腹が張っていないか?
- 暑すぎたり寒すぎたりしていないか?
という部分です。
また、体調不良を疑う場合は、次のこともチェックします。
- 熱はあるか?
- どこか痛いところはないか?ケガや腫れているところはないか?
- 体のどこかをかゆがっていないか?湿疹などがないか?
- 鼻が詰まったり、咳が出たりしていないか?
- 耳をかゆがったり痛がったりしていないか?
耳や鼻に何らかの症状があって眠れないという赤ちゃんは意外に多いものです。
夜泣きがひどく、鼻が詰まっている、耳をしきりに触るなどの様子が見られる場合は、耳鼻科を受診してみましょう。
細かい部分も要チェック!赤ちゃんはささいなことでも泣きます
基本的なチェックや体調のチェックに問題がない時は、もっと細かい部分まで見ていきましょう。
- 周囲はネンネの環境になっているか?音がしていたり、光があったりしないか?
- 着ている服がチクチクしないか?シワになって肌にあたっているところはないか?
- 服や布団に濡れている部分はないか?
- 掛け布団は重くないか?敷布団が硬すぎたり柔らかすぎたりしないか?肌触りは?
など。
まさかこんなことで・・・盲点
赤ちゃんはほんのささいな刺激に敏感に反応して泣くことがあります。
赤ちゃんの服のタグは表側についていたりして、赤ちゃんの肌に直接触れないようになっているものも多いのですが、たまたま肌に触れる部分についていたタグを切り忘れたまま着せていたら、その日はなかなか泣き止みませんでした。
また、聞いた話では、泣いている赤ちゃんの背中に髪の毛が一本入っていて、それを取ったらピタリと泣き止んだ、というものがあります。
大人にとっては大したことがないようなことも、赤ちゃんにとっては非常に不快で、眠れなかったりするのですね。
昼間の刺激も原因に
ほかにも、心理的な理由でなかなか泣きやまないこともあります。
不安、さみしい、怖いなど、その日あったことを思い出したり夢に見たりすると泣いてしまう赤ちゃんも多いので、思い当たる節がある時は、一度抱っこして安心させてあげるといいかもしれません。
赤ちゃんが泣き止まない場合は、まずは理由を探ることが大切。
夜泣きに悩まされて、赤ちゃんの体調の悪化を見逃さないよう注意しましょう。
赤ちゃんにとって泣くことはコミュニケーションの一つです。赤ちゃんは成長するにつれて脳を発達させ学習します。甘えたい時の泣き方と、お腹がすいた時の泣き方では、ママならその少しの違いに気づくようになります。
しかし、ここで出てきた基本的なチェックでも大丈夫そうなのに、ふだんの泣き方と全然違う泣き方をする場合は要注意です。ママの勘は、意外と当たるものです。
私達医療従事者は専門家といっても、ママの勘「いつもと違う、おかしい」には勝てません。私達が観ることができるのは、統計的に一般的な症例と比較して、その時の赤ちゃんの状態はどうだろうかという視点でしか観察することができません。
ですがママはその子の体調が良い時・悪い時の全てを知っています。実際の医療現場でもママの「いつもと違うんです」という訴えを聞いて、念のために入院して事なきを得た例を何度もみてきました。
そのくらいママの勘は医療従事者にとって大事な情報です。ですから、ママがいつもと違って変だと思うことは、些細なことでも伝えるようにして下さい。